学部入学案内
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1000年以上の歴史を持つ集落を研究主体的に研究の成果を発信したことで社会との繋がりを実感できた 1000年以上の歴史を持つ集落や村についての研究に、学部の4年生から参加しています。平安末期の書物にある地名を現在の地図に落とし込み、実際にその場所を訪れて建築物の構造や周辺環境、そこに暮らす人々同士の関わり方などから、長きにわたって存続している要因を考究します。建築学の知見だけでは捉えられないことも多く、他大学・他分野の先生方や学生たちとの共同研究も盛んです。この研究は東日本大震災をきっかけに始まったもので、災害に遭っても存続できている地域から今後の人々の暮らしのあり方を模索することに意義を感じています。 大学院に進学してからは、主体的に研究の成果を発信してきました。開催したシンポジウムの内容が新聞に取り上げられることもあり、自分の研究が社会に繋がっていることを実感します。ひと言に建築といっても、その内容はデザイン、構造力学、環境など多岐にわたります。加えて、立地調査を行う中で地学の話に及ぶことや、昔の文献を扱うために歴史や古文の知識が必要となるなど、いろいろな分野の知識がつながっていく瞬間があります。研究をするにあたっては興味があることを掘り下げることも大切ですが、自分の可能性を狭めないためにも、あまり興味を感じないことにもできる限り取り組んでおくと良いと思います。石坂 駿Ishizaka Shun東京都・開成高校出身創造理工学研究科 建築学専攻 修士課程1年司法試験を目指すのに好適な環境で高い壁を越えるための取り組みを継続自分の中の正義感を大切にする法曹に 高校生の時、検察官の方からお話を伺う機会があり法曹という仕事に惹かれました。学部では秋山靖浩先生のゼミに所属し、判例から問題点を見出して討論する中で自分とは異なる意見に触れ、多角的な視野と思考力を身につけることができました。 司法試験に向けた準備を本格化させたのは法務研究科に進学してからです。短答式試験に苦手意識を持っていたため、友人と毎日時間を決めて克服に向けた地道な取り組みを続けました。現役の弁護士や検察官として活躍しておられる実務家教員の方々による授業もあり、事実認定の詰め方などを徹底的に指導していただきました。司法試験に対して高い壁のようなイメージを持っている方も多いと思いますが、少しずつ積み上げていけば決して越えられない壁ではありません。また、法務研究科では興味や関心に応じて学びの幅を広げることができます。例えば、私は子どもの権利やジェンダーに興味があったため、その分野に特化した授業を履修しました。 “最初の5年が肝心”と言われる法律家としてのキャリアを今後どう歩んでいこうか、約1年間にわたる司法修習を通して見極めている最中です。この仕事に憧れを抱いた頃の気持ちを忘れずに、いかなる立場であっても自分の中の正義感を大切にする法曹になりたいと思います。大橋 いく乃Ohashi Ikuno千葉県立千葉東高校出身第71期司法修習生2015年法学部卒業 2017年法務研究科修了大学院111

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