「Ca’ Foscari Short Film Festival」早稲田大学担当として奔走
国際教養学部 3年 宋 倫(ソン・リュン)
「カ・フォスカリショートフィルムフェスティバル(Ca’ Foscari Short Film Festival。以下、CFSFF)」は、イタリアはベネチアにあるカ・フォスカリ大学が毎年主催している国際短編映画祭で、ヨーロッパで初めての「学生の、学生による、学生のための映画祭」として拡大を続けています。7回目を迎えた今年2017年は、3月15日から18日の計4日間にわたり開催され、世界中から約3,000本の短編映画の応募がありました。
もともと日本の映画祭でボランティアなどをしていた私は、“映画の国”イタリアでも経験を積みたいと思い、ベネチア国際大学への交換留学期間中、CFSFFに国際プレスグループのインターンとして参加させていただきました。国際プレスグループの仕事は、プレスリリースの伊英日訳、ゲストのインタビュー、通訳など、毎日が忙しくてとても刺激的でした。それに加え、プレスグループの学生たちにはそれぞれ担当の国が与えられ、その国のプレス(報道機関)とのコミュニケーションが任されました。今年はカ・フォスカリ大学と早稲田大学との共同プログラムが目玉の一つとして行われ、私は早稲田大学全般の担当を務めました。

早大生監督4人が現地メディアからのインタビューに答えている様子
早稲田大学との共同プログラム「Short Film Fest meets Waseda Students」では、早稲田大学の森田典正国際学術院教授と共に学生監督4人をゲストに迎え、短編映画4作品の上映が行われました。上映後には早速、地元メディアがインタビューをするために学生監督たちを外で待っている光景が見られました。また、早稲田大学卒業生でもあり、映画『リング』の脚本家・高橋洋さん(1985年第一文学部卒業)のワークショップ「Hiroshi Takahashi Masterclass」では、高橋さんが監督された映画『旧支配者のキャロル』上映と、カ・フォスカリ大学の学生たちとの質疑応答が行われ、『リング』によって国際的に注目され始めたJホラー(ジャパニーズ・ホラー)の偉大さが垣間見られました。

映画祭はヨーロッパ全土から注目を受けています
それらのプログラムを成功させるために、私は映画祭の告知や開催後のレポート執筆、ゲストの皆さんのスケジュール管理など、映画祭だけにとどまらず、早稲田大学関係者の方々とイタリアの橋渡し役として幅広い業務を行いました。プレスオフィスは終始和やかな雰囲気で、 日本語を学んでいる学生もたくさんいたので、オフィス内にはイタリア語、英語、日本語が飛び交い、とても面白い環境でした。映画祭で働くスタッフの中には日本文化や日本映画を勉強する学生が多く、日本映画がイタリアで注目されていることも知り、これからは日本映画だけでなく日本の学生映画が国際的に知られる環境を作る必要性があると感じました。交換留学終了後もこの経験を生かして、日本とイタリア間のもっと大きな架け橋になれるよう頑張ります!

美しいベネチアの運河