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打の吉納翼は楽天、守の山縣秀は日ハムからドラフト指名! 新たな頂へ

「『早稲田の選手だから大丈夫だ』と思われるような人でありたい」

スポーツ科学部 4年 吉納 翼(よしのう・つばさ)
商学部 4年 山縣 秀(やまがた・しゅう)

東伏見キャンパスにある早稲田大学野球部安部寮玄関脇の「日本野球の父・安部磯雄」先生の石碑前で

2024年11月12日に行われた東京六大学野球・秋季リーグ戦の優勝決定戦を制し、9年ぶりに春秋連覇を達成した早稲田大学野球部。同年10月24日に行われた「2024年プロ野球ドラフト会議」(以下、ドラフト会議)では、吉納翼選手が東北楽天ゴールデンイーグルス(以下、楽天イーグルス)から5位指名、山縣秀選手が北海道日本ハムファイターズ(以下、日ハム)から5位指名を受け、早稲田大学から2名のプロ入りが決定しました。プロ野球での活躍が期待される両選手に、野球部での4年間の思い出やドラフト指名を受けた感想、今後の目標などを聞きました。

※取材は11月下旬に行いました。

――ドラフト会議での指名を受けて、現在の気持ちを教えてください。

山縣:指名直後は「本当にプロ野球選手になるんだ」と率直にうれしかったです。プロの世界でプレーすることに不安もありますが、「失うものは何もない」とポジティブに考えて、また一から新しい気持ちで取り組んでいきたいと思います。

吉納:僕もまずはうれしくて、同時にほっとした気持ちもありました。球団からの指名挨拶やいろいろな人からの祝福のメッセージを受けたり、入団に向けて銀行口座の開設などの準備をしたりする中で、ようやく実感が湧いてきたように思います。

年明けから新人選手合同自主トレーニングが始まり、2025年2月にはキャンプに合流するので、今はそれに向けて1日1日準備を重ねています。

写真左:指名挨拶にて。左から、楽天イーグルスの井上純スカウト、吉納選手
写真右:指名挨拶にて。左から、日ハムの山本一徳スカウト、山縣選手、大渕隆スカウト部長

――2024年11月に行われた東京六大学野球・秋季リーグの早慶戦、そして明治大学との優勝決定戦を振り返り、感想を聞かせてください。

吉納:まずは、チームの目標だった春秋連覇が達成できて良かったです。その一方で、早慶戦で2連敗したことは、野球部員としてはもちろんですが、一人の早大生としても本当に悔しかったです。

山縣:明治大学との優勝決定戦の前日が、自分たちの代のチーム始動日からちょうど1年だったんです。「今日はこの1年間で一番良い練習をしよう」と部員同士で話し合ったことで士気が高まり、気持ちを切り替えて優勝決定戦に臨むことができました。優勝決定戦での一勝は、自分の人生のターニングポイントというか、今までで1番貴重な経験になったのかなと思います。

2024年11月12日に行われた明治大学との優勝決定戦で、優勝が決まった瞬間の一枚

――野球部での4年間で、特に思い出に残っていることは何ですか?

山縣:2024年の東京六大学野球の春季リーグ戦で、2020年秋以来の優勝を達成できたことです。僕たちの代にとっては入学してから初めての優勝で、今までの悔しさを完全優勝という形で晴らすことができた喜びは忘れられません。個人としては、そのシーズンのベストナインを受賞して、「チームに貢献できた」と初めて実感できたことも大きかったです。

吉納:僕は2023年のロサンゼルス遠征が特に良い経験になりました。現地で交流した大学生の選手たちが、とにかく野球を楽しむことを大切にしていると話していたことが印象に残っていて。これからプロ野球選手としてプレーしていく中でも、野球を楽しむ気持ちを忘れてはいけないと改めて思いました。

新潟や沖縄などの国内でのキャンプも、より大人数で行ったこともあって思い出に残っていますね。1時間くらい徒歩で移動して川遊びをしたり、夜に素振りをしたりと、普段練習している東伏見キャンパスの安部球場ではできない体験でした。

写真左:2023年2月末のロサンゼルス遠征で訪れた、エンゼル・スタジアム・オブ・アナハイムにて。左から鹿田泰生選手(商学部4年)、吉納選手
写真右:2024年8月の新潟県南魚沼キャンプでの守備練習後の一枚。左から山縣選手、中村敢晴選手(スポーツ科学部4年)、松江一輝選手(人間科学部3年)、梅村大和選手(教育学部4年)

――早稲田大学の好きなところや、入学して良かったことはありますか?

山縣:皆が早稲田大学のことを好きだという感じが溢れているところです。どこのキャンパスでも歩いていると、早稲田のロゴ入りパーカーやスエットを着ている学生をよく見かけました。

商学部で学べたことも、入学して良かったことの一つです。高校までの勉強はつらさや苦しさもあったのですが、先生方のおかげで商学部の授業はとても楽しく、自分に合っていたと思います。受講した講義の中では、いろいろな企業の方のお話を毎週聞くことができる「変化に対応する日本企業」(商学部設置講座)が印象に残っていますね。

吉納:明治神宮野球場での試合で、早稲田を応援してくださる方々の温かさを感じた時、早稲田で野球ができて良かったと思いました。外野を守備していると、応援の声がよく聞こえるんです。また、観戦に来てくれた地元・愛知県の友人が「大学野球のリーグ戦でこんなに応援に力が入っている大学は他にない」と言ってくれたのを聞いて、早稲田大学の野球部のスタメンとしてプレーできたことはとても幸せだったと思いましたね。プロになってからもその気持ちを忘れずに、「早稲田の選手だから大丈夫だ」と思ってもらえるような人でありたいです。

取材中の山縣選手(左)、吉納選手(右)

――プロ野球で生かしたい自身の強みと、今後の目標を教えてください。

山縣:1番自信を持っているのは、守備の安定感です。小宮山監督が「守備はバッティングと違って100%成功にすることができる」とよく仰(おっしゃ)るんですけど、それが守備の魅力だと伝えられるような選手、そしてゴールデングラブ賞を何回も取ることができるような選手になりたいです。そのためには、打撃を強化して、年間を通して試合に出続けることが不可欠だと思うので、それを目標に頑張っていきたいですね。

吉納:僕は広角に長打、さらにはホームランを打てることが強みなので、ホームラン王とそれに直結する打点王、そして三冠を目指していきたいです。打撃だけではなく、肩の強さを生かした守備力も今後さらにアピールできたらと思います。

「打の吉納」と「守の山縣」というイメージがあると思うので、打撃のタイトルを僕が、守備のタイトルを山縣が取って、いつかNPB AWARDSの表彰式などで再会できたらうれしいですね。これからも良きライバルとして、お互いに息の長い現役生活を送りたいです。

山縣:早大野球部からプロ野球に進んで活躍されている先輩方と共に、僕たち2人も「早稲田の看板」をしっかりと背負っていきたいと思います。

色紙に書いた言葉は、漫画『ハイキュー!!』から「できるまでやればできる」(山縣)、映画『トイ・ストーリー』から「無限の彼方へさあ行くぞ」(吉納)

第892回

取材・文・撮影:早稲田ウィークリーレポーター(SJC学生スタッフ
文学部 4年 加藤 志織

【プロフィール】

吉納翼:愛知県出身。東邦高等学校卒業。外野手、右投げ左打ち。1年次の春季リーグ戦から出場し、3年次の秋に本塁打王とベストナインを獲得、4年次に大学日本代表に選出された。好きなワセメシは、安部寮の近くにある「なごみ」のざるうどん+ミニマーボ丼のセット。大のディズニーファンで、シーズン中でもオフの日にチームメイトと東京ディズニーリゾートへ行くこともあった。好きなキャラクターは映画『トイ・ストーリー』(ピクサー・アニメーション・スタジオ)の主人公・ウッディで、正義感の強さが魅力だという。

山縣秀:東京都出身。早稲田大学高等学院卒業。内野手、右投げ右打ち。2年次の秋季リーグ戦から出場し、4年次の春にベストナインを獲得、4年次に大学日本代表に選出された。好きなワセメシは、「かわうち」の刺し身定食。趣味は、小学2年生の頃に姉の影響で始めたピアノで、ショパンの『幻想即興曲』が得意。好きな漫画は『ハイキュー!!』古舘春一(集英社)で、守備でチームを支える役割のリベロに共感するそう。

東京六大学野球・秋季リーグ戦の早慶戦1回戦にて。左が吉納選手、右が山縣選手

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https://www.waseda.jp/inst/weekly/news/2025/01/14/127519/

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