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生成AI出現後の大学の在り方

義務教育以外の教育には金がかかる。学生時代、インドネシア語が好きになり、カルチャーセンターに通って勉強した。米国留学の際は、現地のインドネシア大使館に家庭教師を紹介してもらい勉強を続けた。いずれも成績など出なかったが、払った金の元は十分に取ったので今でも満足である。

翻って、大学はなぜ成績をつけるのか。学生たちは望んで高度な教育を買いに来る。よって、それに見合うだけのものを提供するのがわれわれの義務。顧客満足度を測る授業アンケート実施も当然だ。試験は理解度測定という学生への大事なサービス。

しかし、私が思うに、最終成績はPass or Failのみで良い。出席さえしていればみんなPass。4年間で卒業するために再履修が必要になる者には、カルチャーセンターのように追加料金を課す。

なぜこんなことを考えるに至ったか。まず、オンライン授業である。オンラインになった途端コピペと思われる答案が数多く提出され、その対応にうんざりした。さらに生成AIの出現だ。共存を唱える向きもあるが、不正使用を完全に防ぐのは不可能。性善説にのっとり提出物の全てを何も疑わずに評価して成績をつけたら、真面目な学生がバカを見るだけ。A+、 A、 B、 Cなどの成績をもらわなくても、きちんと勉強した学生は学費分の実力を得て満足して卒業していく。一方、ズルをし何も学ばず卒業する者は大金を捨てているようなものだが、それも本人の選択。社会に出て苦労しても自業自得だ。

とにかく、「まとも」な教育・研究に集中したいのである。不正対策・事後対応は不毛な作業。諸君が教員だったらどうするかを考えてみてほしい。

(KN)

第1155回

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