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長期休みは家族でボードゲーム「オリンピック」

政治経済学術院教授 上條 良夫(かみじょう・よしお)

早稲田大学大学院経済学研究科で博士(経済学)を取得後、早稲田大学高等研究所助教、高知工科大学経済・マネジメント学群准教授、教授を経て現職。専門分野は実験経済学、ゲーム理論、行動経済学。夜な夜な妻から日常的な疑問や育児・人間関係の不思議について相談され、自身の有する学術的知見を総動員して悩みを解決している(つもりになっている)

私が早稲田大学に赴任した2020年4月は、まさにコロナ禍によって社会が混迷を極めている時期でした。新天地での生活は自宅待機からのスタートとなりましたが、わが家は比較的穏やかな時を過ごせました。暇になったら家族みんなでボードゲームをしていたことが良かったのだと思います。

元々オフタイムには家族でボードゲームをする習慣がありましたが、自宅待機期間が長かったため、これまで以上にゲームをする機会も増えて、ゲームの種類も増えました。せっかく増えたゲームを分け隔てなく楽しみたいと考え、夏冬などの長期休みにボードゲーム「オリンピック」をする新しい習慣が生まれました。東京2020オリンピックが延期された、2020年の夏休みのことだったので、オリンピック気分を少しでも味わおうという思いもありました。

大会は2週間程度の期間、1日1種目ずつ勝者を決めていき、総合得点を競い合います。

家族で行う真剣勝負にはさまざまな発見があります。そもそもゲームの目的が人それぞれ異なることを実感します。わが家は4人家族(妻、中学生の長男、小学生の次男、私)です。私の目的はゲームを盛り上げつつも自分が勝つことです。それに対して妻の目的は、子供たちを勝たせるために私の妨害をすることです。私の邪魔をすることをちょっと楽しんでいるようにも思えます。長男は負けず嫌いで、真剣に勝ちにきます。その姿勢には感心するところもありますが、負けると不機嫌になるのは玉にきずです。次男は勝ち負けよりも、場を盛り上げようとしすぎて、周囲を混乱させることが多いです。

写真左:1995年にドイツで生まれた「カタン(CATAN)」は、島の開拓者という設定で遊ぶゲーム
写真右:「クリプティッド(CRYPTID)」は、未確認動物を探し出すという設定のロジカルな推理系ゲーム

「ブロックス(Blokus)」は、4色のブロックを使った陣取りゲーム

ゲームのプレースタイルから、子供たちの成長を感じることもできます。長男はゲームの勝敗とは別のところにも楽しみを見いだすようになりました。自分なりのストレスコントロールの工夫だと思います。逆に次男は徐々に勝敗にこだわるようになってきました。第1回大会ではダントツでビリでしたが、第2回では妻と3位争いをするようになり、最新の大会では長男と2位争いを繰り広げました。

ちなみに、これまでの大会は全て私が優勝しています(4連覇中!)。とはいえ、子供たちの成長を見ていると、もう数年のうちに連覇は阻まれるような気もして、そのときが来ることを楽しみにしつつも、少しでも防衛期間を延ばせるように日々、脳を鍛えながら過ごしています。

「ナンジャモンジャ」という市販のゲームを参考に、わが家でハンドメイドしたもの。デザインは次男が担当

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