【今週の相談】
人付き合いや普段の生活で大変なことがありそうだなと感じる友人には、どのようなフォローができますか?
(文学部 2年 男性)
障がい学生支援室 発達障がい学生支援部門
学生支援コーディネーター・臨床心理士
温泉 美雪(おんせん みゆき)
気が散りやすく忘れっぽい、授業中頑張っているようなのにノートがうまく取れない、コミュニケーションが一方的、あるいはとても無口…気になるのはこういった人たちでしょうか?
こうした特徴は誰にも多かれ少なかれ見られるものですが、修学や生活上の困難が強い場合、発達障がいと診断されることがあります。発達障 がいには、「自閉症スペクトラム障害」「注意欠如・多動性障害」「限局性学習障害」などがありますが、それぞれ人口全体の数%程度存在するといわれてお り、決して珍しいものではありません。成績が優秀な人でも、生活全般に苦戦していることもあります。
忘れっぽい人の場合、レポートの提出期限などについて声を掛け、確かめてくれる友達は頼りになる存在です。また、聞きながら書くのが苦手 で、ノートをとらないことがあります。必要に応じ、ノートを貸してあげましょう。一方的に話し掛けてくる人の場合には、話の要点を整理して終わりの時間の 目安を告げると気持ちよい交流が図れるでしょう。困り事があるのに一人で抱え込んでいる様子が見られたら「困っていることは何ですか」と声を掛けましょ う。中には緊張が強かったり感覚過敏であったりして、一人の時間を大切にしたい人もいますので、執拗(しつよう)に働き掛けないような配慮も時に必要で す。
大事なことは、障がいの有無を確かめることではなく、気掛かりな様子が見られたら配慮しながらも具体的な働き掛けをすることです。自分ができる範囲を超えていると思ったときには、学内の保健センター学生相談室、または障がい学生支援室にご相談ください。
【発達障がいの特性と、接し方のポイント】
□少人数の方が付き合いやすい
□電話よりメールでの連絡が得意
————————————-
□暗黙のルールは言語化する
□予定の変更は早めに伝える
□断るときは理由を説明する