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神宮球場での応援が力に! 六大学野球・早慶戦は5/31(土)6/1(日)開催

東伏見キャンパスにある安部磯雄記念野球場にて。左から、伊藤選手、小澤選手、尾瀬選手

2025年も盛り上がっている東京六大学野球春季リーグ戦。2024年は春季・秋季ともに優勝に輝いた早稲田大学ですが、秋季の早慶戦では慶應義塾大学に敗れるという苦い経験から、打倒慶應を目標に日々練習に励んでいます。そんな早稲田大学野球部から、主将の小澤周平選手、伊藤樹選手、尾瀬雄大選手に、早慶戦への思いや目指すプレーについて聞きました。

また、より多くの早大生に早慶戦を楽しんでもらうべく、早慶戦支援会(公認サークル)と応援部へのインタビューも実施。早慶戦を知っている人にも知らない人にも、早慶戦を熱烈に応援する2団体によるお勧めの楽しみ方を紹介します。ぜひ神宮球場に足を運んで、声援を送りましょう!

※取材は2025年5月1日に行いました。

打倒慶應!  野球部インタビュー

スポーツ科学部 4年 小澤 周平(おざわ・しゅうへい) 主将・内野手 高崎健康福祉大学高崎高等学校出身
スポーツ科学部 4年 伊藤 樹(いとう・たつき) 投手 仙台育英学園高等学校出身
スポーツ科学部 4年 尾瀬 雄大(おせ・ゆうだい) 外野手 帝京高等学校出身

みんなでつなぐ意識と、勇気を持つことの重要性

――まず、お互いにとって、それぞれどんな選手でどんな存在かを教えてください。

小澤:尾瀬は今の大学野球で一番良いバッターだと思っていて、一番バットを振っている選手です。尾瀬に回せばなんとかしてくれる、という信頼感があります。

同様に、エースの(伊藤)樹は東京六大学で一番良い投手で、日本の大学全体でもトップクラス。樹が投げた試合では絶対に負けたくない、という気持ちになります。

2025年春季リーグ明治大学戦第2戦で、早大史上2人目のノーヒットノーランを達成した(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

伊藤:小澤はキャプテンとして、大所帯をまとめる重責を本当によくやってくれていると思います。野球に関してはバッティングも守備もとことんしっかりしていますね。プライベートでは楽しい男です(笑)。

尾瀬は練習量もすごいし、もはや「打って当たり前」みたいな領域で、僕の中では打たない方が心配になるぐらい。尾瀬が打てば勝てるし、打たなければ厳しい、という存在の選手です。

2025年春季リーグ立教大学戦第1戦でタイムリーヒットを放った尾瀬選手(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

尾瀬:小澤はキャプテンとして頼りになるだけでなく、プレーでも試合の流れを変えてくれる選手で、流れが良くないときにホームランや逆転タイムリーを打ってくれることがよくあります。今、自分が1番を打って小澤が3番ですが、自分が出て小澤につなげば何とかしてくれる、という期待感のある選手です。

2025年春季リーグ立教大学戦第2戦でタイムリーヒットを放った小澤選手(写真提供:早稲田スポーツ新聞会)

(伊藤)樹に関しては、本人にもいつも言っているのですが、「樹より良い投手はいない」と思っています。センターを守っているのでピッチングがよく見えますが、感動するぐらいコントロールが良いし、ピンチではギアを上げて三振を奪ってくれる、本当に信頼している投手です。

――そんな3人が軸となり戦う今季はどんなチームですか?

主将・小澤選手。2024年は14試合中11試合安打で、東京六大学リーグ戦春秋連覇に貢献した

小澤:キャプテンになって最初に言ったのは、「勢いのあるチームにしよう」ということです。春も秋も優勝した2024年のチームは、練習中のダッシュから勢いを作っていました。その良い部分は継承しつつ、今年はさらに「声を出して勢いを生もう」と呼び掛けています。

伊藤:投手陣は昨年も投げていたメンバーが多く残っています。みんなそれぞれが成長していますし、リリーフ陣(先発投手の後に出る二番手以降の投手)も順調だと思います。

尾瀬:打者については、長距離タイプの選手は少ないですが、その分、みんなでつなぐ意識を持っています。ヒットだけでなく、ファウルでとことん粘ってフォアボールを取る。そして、出塁したら次の塁を目指す。小澤が先頭に立って走塁の技術面から引っ張ってくれたおかげで、走塁意識がとても高まっています。

小澤:今年は機動力を使った野球を目指していて、そこは良い形でできているかと。技術的なことはもちろん、盗塁や進塁ではやはり勇気が必要なので、その勇気を持つことの重要性を全員に伝えています。

超満員の神宮球場で、早稲田の勝利を見てほしい!

――選手個人として、冬から春にかけて意識して練習してきたことは何ですか?

不動のトップバッター・尾瀬選手。2024年春季は首位打者に輝いた

小澤:ポジションが昨年までのサードからセカンドに変わりました。内野手をまとめるセンターラインのポジションなので、どんどん積極的に声掛けをしていこうと意識して取り組んでいます。

尾瀬:自分はヒットを打って塁に出ることが役割なので、とにかくヒットを打つことだけを考えて、誰よりもバットを振るよう心掛けて練習しています。また、1番打者なので、自分がヒットを打てばチームにも良い流れを持ってこれるはず。1打席目の1球目から自分のスイングができるように、と意識しています。

伊藤:僕は防御率や勝利数などをはじめ、「昨年を超える成績を残す」をテーマに掲げています(※2024年は春・秋ともに防御率1点台、年間9勝1敗)。昨年を超えないと次のステージが見えてこないですから。球速アップもその一つで、最速は変わらないですが平均球速は上がっています。

――そんな自分の「ここを見てほしい」を教えてください。

背番号「11」を背負うエース・伊藤選手。2024年は春秋ともにベストナインに選出された

小澤:そうですね…。自分よりも、チーム一丸となった早稲田の勝利を見てもらいたいです。

尾瀬:なら、自分も同じく(笑)、自分のプレーよりも早稲田の勝利を見てほしいです。

伊藤:この流れ(笑)? 勝っているところをお見せしたいのは大前提として、投手陣としては無失点で完封できる試合を何試合も作りたいと思っていますので、そういうピッチングを見てほしいです。

――応援に来る早大生に向けて、メッセージをお願いします。

小澤:2024年秋季は優勝しましたが、早慶戦では負けてしまい、完全な優勝とは言い切れない雰囲気がありました。だからこそ、今回は絶対に勝ちたい。僕たちだけじゃなく、野球以外でも「慶應には負けたくない」という早大生は多いはず。皆さんの応援は力になるので、グラウンド・応援席一体となって慶應を倒しましょう!

尾瀬:自分は超満員の早慶戦に憧れて、ずっと早稲田に入りたいと思っていました。そして入学後は、その超満員の舞台で活躍できるように、と考えてプレーしています。プロ野球に負けないくらい熱くなるのが早慶戦なので、ぜひ神宮球場に来て盛り上がってほしいです。

伊藤:僕はここまで、東京六大学では通算3敗。そのうち2敗が対慶應での敗戦です。今年の春・秋の早慶戦で勝ち越せるように、とにかく勝利を目指しています。応援があってこそ僕らの気持ちも高ぶり、良いプレーが出ると思うので、たくさんの応援をお願いします!

色紙写真:左から、伊藤選手「小宮山悟監督から『一球入魂の精神でプレーを』と言われており、その通りだと思ったので」、小澤選手「キャプテンになったからには、160人の部員をまとめる覚悟でやろうと決めた」、尾瀬選手「一つは『一球入魂』の『魂』、もう一つは母校(帝京高校)の伝統『帝京魂』の『魂』」

みんなで早慶戦を楽しもう! 早慶戦支援会&応援部インタビュー

商学部 3年 中嶋 風太(なかじま・ふうた) 早慶戦支援会 幹事長
法学部 3年 笹尾 優那(ささお・ゆうな) 早慶戦支援会 副幹事長兼学生誘導対策責任者
社会科学部 4年 小﨑 塁(こざき・るい) 応援部 副将兼応援企画責任者
教育学部 4年 朝日 里咲(あさひ・りさ) 応援部 応援企画責任者

戸山キャンパスにて。左から、笹尾さん、中嶋さん、小﨑さん、朝日さん

早慶戦「試合前」に知っておくべきことは?

――まず、早慶戦を観戦する上での事前準備や注意点を教えてください。

中嶋:近年の春季リーグの早慶戦応援席チケットはいつも早く完売してしまうので、今年も当日券での販売・入場はできないことが予想されます。まずは、事前にチケットを買っておくことが重要です。

笹尾:私たち早慶戦支援会は、試合当日、応援に来た方々が神宮球場に入るまでのサポートを担当しています。早慶戦で初めて神宮球場に来た、大学野球を初めて観に来た、という早大生も多いので、初めての人には何が分からないのか、初心に立ち返ることも意識しています。神宮球場周辺で迷ったり困ったりした場合は、「早慶戦支援会」の腕章を付けた私たちに声を掛けてください。

早慶戦支援会の笹尾さん。早慶戦当日はスーツに腕章を身に付けて活動

中嶋:神宮球場周辺や球場内での待ち合わせは大変混雑します。なので、どこで待ち合わせるかを事前に相談しておくと良いです。

笹尾:また、早慶戦は例年満員になることを想定して、他の試合と違って再入場ができません。例えば、同じグループの人が後から来ても球場の外まで迎えに行くことができませんので、注意してください。

朝日:球場に入場した皆さんを迎えるのが、われわれ応援部です。早慶戦では内野・外野の応援席ともにほとんどが自由席(一部指定席あり)ですが、入場した順に前から詰めていただくようお願いしています。遅れて来た人が早めに入場していた友人と一緒に見たいとしても、前の列に合流することは難しいですし、あえて最上段の席で応援したいといった要望にも応えられないので、気を付けてください。

小﨑:当日は暑いことも予想されるので、ペットボトルや水筒などで水分を多めに持って来てください。ただ、瓶や缶の持ち込みはできません。また、プロ野球観戦の感覚でアルコールを楽しみたい人もいるかもしれませんが、大学野球の応援席では飲酒やアルコールの持ち込みも禁止です。

逆に雨模様の場合、神宮球場でのプロ野球では傘を使った応援が有名ですが、早慶戦のときは危険なので、傘ではなくレインコートの着用をお願いします。また、荷物などが濡れないように大きめのビニール袋などを用意するのも良いですね。

早慶戦「球場内」で盛り上がるためには?

――野球がよく分からない、応援をしたことがない、という早大生でも楽しめるポイントはありますか?

応援部チアリーダーズの朝日さん。「打倒慶應」の鉢巻きを付けて

小﨑:常連が多い普段の応援とは違い、早慶戦では応援歌の歌詞やコールの掛け声を書いたパネルを多用するなど、視覚的なアプローチでより多くの人に楽しんでもらえる取り組みをしています。

朝日:試合開始は土曜・日曜ともに13時ですが、その3時間前の午前10時から、応援席ではいくつかのサークルにゲスト出演してもらい、早慶戦を盛り上げる企画を用意しています。今年は、男子チアリーディングチームSHOCKERS(公認サークル)や、書道パフォーマンスサークル漣(さざなみ)(公認サークル)のライブパフォーマンスなど、8団体が出演予定です。

また、私たち応援部チアリーダーズは、5回ウラが始まる前に、内野席・外野席と同時のパフォーマンスを行う予定です。今年は[Alexandros]の楽曲『ワタリドリ』に合わせて演技を披露するので、そちらもぜひお楽しみください!

――応援歌は予習できますか? また、お勧めの応援グッズはありますか?

応援部吹奏楽団の小﨑さん。応援に使うハリセンを持って

朝日応援部のWebサイトでは、各応援歌の音源を歌詞と一緒に紹介しています。特に、得点シーンで必ず歌う「紺碧の空」を覚えておくと、より一層楽しめますよ。

小﨑:慶應のメガホンに対して、早稲田の応援席では折りたたんで使うハリセンを無料配布しています。打楽器のようにたたいても良いですし、広げて応援席を臙脂(えんじ)色で埋め尽くす用途でも使えます。臙脂カラーという点では、応援用の臙脂Tシャツを早稲田の試合開催時に球場内で販売しています。早慶戦当日はすぐに売り切れてしまうので、早めの購入がお勧めです。

中嶋:応援グッズではないですが、普段から使える臙脂色のキャップなどの早稲田グッズで来場される人も毎年多いですね。

笹尾:このような早稲田グッズは学内のUni.Shop125生協で売っているので、事前に購入できます。色はもちろん臙脂がお勧め。より多くの応援席が臙脂色に染まると良いので!

写真左:野球リーグ戦で販売される応援用の臙脂Tシャツ。写真は2022年のもので、毎年デザインが変わるそう
写真右:中嶋さん持参の臙脂のパーカー。これを着た早慶戦の帰り、通りすがりの人に「君、早稲田なの?」と話し掛けられたとか

――最後に、改めて早慶戦の魅力を教えてください。

小﨑:満員の神宮球場で、周り全員が早大生や早稲田関係者という特別な空間で応援できる滅多にない機会です。一度来ればリピーターになること間違いなしの盛り上がり。最高の体験になるように、われわれもしっかり準備を進めていきます。

朝日:早慶戦は、普段は応援に来ない人も大勢観戦に来ます。この機会にぜひ、「紺碧の空」をみんなで歌う楽しさを体験してほしいです。今回の早慶戦で、他の早稲田スポーツも応援してみたい、スタジアムに足を運びたいと思ってもらえるような応援を作れるように、私たちも頑張ります。

早慶戦支援会の中嶋さん。早慶戦当日は学ラン姿で活動

笹尾:新入生からすると、入学式や新歓でもみくちゃになった後、いつの間にか授業が始まり、忙しい毎日で早大生になった自覚が芽生えにくいかもしれません。そんな皆さんに、「本当に自分は早稲田に入ったんだ」と実感してもらえるのが早慶戦です。戸惑うこともあるかもしれませんが、あえて早慶戦の異様な盛り上がりに流されてみてください。これほど一体感を味わえる場は他にはないはずです。

中嶋:新入生の中には、他大学への進学も迷った末に早稲田を選んだ人、まだ学生生活になじめていない人もいるかもしれません。そんな人たちでも、みんなで肩を組んで盛り上がり、「紺碧の空」を一緒に歌えば、きっと早稲田のことが好きになるはず。そして、早稲田のことが好きになれば、その後の学生生活も楽しくなると思います。ぜひ、みんなで「紺碧の空」を歌い上げましょう!

2024年春季リーグ戦での応援席の様子。(左)臙脂のハリセンで応援する姿、(右)チアリーダーズのパフォーマンス(写真提供:応援部)

取材・文:オグマナオト(2002年第二文学部卒業)
X:@oguman1977
撮影:石垣 星児

東京六大学野球2025年春季リーグ・早慶戦の試合概要とチケット販売について

【試合日時】
◆1回戦:5月31日(土)13:00~
◆2回戦:6月1日(日)13:00~
※雨天順延。
※2回戦までで勝ち点が決まらない場合には月曜以降に続けて試合。

【会場】
明治神宮野球場

【チケット販売】
早慶戦のチケットは以下のように販売されます。各日、販売枚数が上限に達した時点で販売終了となります。
◆内野席・ファミリー・ペアシート(全席指定):前売りのみで、プレイガイド3社(チケットぴあ、ローソンチケット、イープラス)にて販売
◆第2内野席・外野席(自由席):当日券を神宮球場にて販売。
※外野席は上記のプレイガイド3社で前売り販売あり。
◆一般・学生応援席(内野・外野):早稲田大学生活協同組合店舗(早稲田キャンパス・戸山キャンパス・西早稲田キャンパス・所沢キャンパス)にて5月29日(木)まで販売予定。学生応援席購入時には学生証の提示が必要です。内野・外野の選択はできません。学生応援席500円、一般応援席1,000円。
詳細は、一般社団法人東京六大学野球連盟のWebサイトを確認してください。

【ライブ配信】
全試合ライブ配信動画の視聴が可能です。
インターネットサービス「BIG6.TV

【早稲田大学野球部】
・Webサイト:http://www.wasedabbc.org/
・X:@wasedabbc1901
・Instagram:@waseda_baseball

【東京六大学野球連盟】
・Webサイト:http://www.big6.gr.jp/index.php
・早稲田大学野球部ブログ:http://tokyo6s.com/blog/waseda/

【早慶戦支援会】
・X:@shienkai
・Instagram:@waseda_shiankai

【早稲田大学応援部】
・Webサイト:https://www.w-ouen.com/
・X:@WU_ouen
・Instagram:@waseda_ouen

【公認サークル「早稲田スポーツ新聞会」】
1959年創立。早稲田大学体育各部44部の活躍を報道している、学生スポーツ新聞の先駆け的存在。取材・撮影・執筆・編集の全てを学生のみで行う。
年11回(+号外)の新聞を無料発行している他、以下のWebサイトでは試合記事を日々更新。
Webサイト:https://wasedasports-sousupo.com/
X:@waseda_sports
Instagram:@wasedasports

【書籍紹介】
この記事を取材・執筆したライター・オグマナオトさんの書籍が刊行されました!

『早稲田とスポーツ、覇者の150年:野球、ラグビー、駅伝、応援ほか125の熱い話』(発行:日経ナショナルジオグラフィック)

 

【次回フォーカス予告】6月2日(月)公開「キャリア特集」

早大生のための学生部公式Webマガジン『早稲田ウィークリー』。授業期間中の平日は毎日更新!活躍している早大生・卒業生の紹介やサークル・ワセメシ情報などを発信しています。

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