
撮影:飯島 裕
早稲田大学総長 田中 愛治(たなか・あいじ)
新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。皆さんの多くは、コロナ・パンデミックによって、十分に高校生活を楽しめなかったかもしれません。この早稲田大学では自由にのびのびと学生生活を楽しんでいただきたいと思います。
同時に、皆さんは早稲田大学の一員としてご自身の行動に責任を持つようにしてください。早稲田の伝統の一つは、どの学生にも、「誰にでも居場所がある」ことです。学問・研究に打ち込む学生も、スポーツで世界のトップを目指す学生も、演劇や音楽、文学など芸術に打ち込む学生も、また家庭環境がどのように違おうとも、出身が日本でも他のどの国や地域でも皆平等で、互いに敬意を表し仲間を尊重し、のびのびと自由を謳歌して、学生生活を楽しんでいます。自分と異なる人を差別したり蔑(さげす)んだりすることはありません。新入生の皆さんも早稲田の学生にふさわしい行動をとっていただきたいと思います。
現在、早稲田は「世界で輝くWASEDA」を目指し、学問・研究の水準も、教育の質も、人間的力量の育成力も、グローバルな視点から高く評価される大学になろうとしています。ですから、皆さんも世界人類に貢献する人になっていただきたいのです。世界人類に貢献することは、必ずしも国際機関や国際企業で働くことだけを意味するわけではありません。たとえどのように小さな村や町、もしくは小さな組織でも世界人類のためと考えて行動していれば、その人はグローバルリーダーだと、早稲田では考えています。
皆さんも、早稲田で学んで真のグローバルリーダーになってください。
ご入学、本当におめでとう!
【次回特集記事予告】4月8日(月)公開「Special Issue:ハイパーハードボイルドコミュ論」