箱根駅伝、早大生ならココに注目
★☆★ 5 つ の 物 語 ★☆★
2016年1月2・3日に行われる正月の風物詩「箱根駅伝」では、毎年、さまざまなドラマが襷(たすき)を軸に展開され、日本中、感動の涙を誘います。コース上で応援する学生も、自宅のテレビを見て応援する学生も、注目しておきたい5つの物語を届けます。
■物語1■相楽新監督「新しい早稲田 泥臭く一歩でも前へ」

2011年の箱根駅伝で、胴上げされる当時コーチの相楽監督。監督としての再現なるか?
相楽 豊(さがら ゆたか)競走部監督
2003年人間科学部卒。福島県・安積高校出身。競走部在籍中、箱根駅伝では1年次に山登りの5区を走る。3年次は6区の山下りも経験した。卒業後、教員を経て、2005年より渡辺前監督に請われて競走部長距離コーチを務めた。
早稲田大学職員として勤務しながら2005年度から2014年度まで競走部駅伝コーチを務めました。現在は駅伝監督専業で選手を指導しています。特に選手とコミュニケーションを頻繁にとることを心掛けており、体調だけでなく心理状態も把握しやすくなりました。過去の時期別のデータを練習に生かして本番に向けてピークを持っていくことも、選手一人一人について徹底して行っています。
競走部長距離ブロックのスポーツ推薦入学枠は、他の強豪校と比べると非常に少ないので、いかに一般入試入学の学生を鍛え上げるかが早稲田の伝統です。そのため選手はハードな練習を積まなければなりませんが、半面、故障が増えてベストメンバーをそろえられない。長い間このジレンマと闘ってきました。しかし、今年からプロのトレーナーによる指導を取り入れ、足に負担の少ない効率的な動きのトレーニングや、今までは鍛え切れなかった筋肉を強化する地味できついトレーニングを積んだところ、故障が大幅に減りました。
今年の出雲駅伝は6位、全日本大学駅伝は4位。納得できる順位ではありませんが、早稲田は箱根駅伝のように長い距離の方が力を発揮できる選手が多く、地力のある選手をそろえることができました。飛び抜けたエースはいませんが、当然、総合優勝を狙います。チームのスローガンは「新しい早稲田 泥臭く一歩でも前へ」。トップの選手でも地味できつい練習を泥臭く行っています。本番のレースでも泥臭く、粘り強い走りを見せてくれるはずです。
■物語2■期待の3年生カルテット
4年生はもちろん、2016年は4人の3年生にも注目です。井戸・佐藤の一般入試入学組が他校の“陸上エリート”にどこまで迫れるかにも期待しましょう。
平 和真(たいら かずま)スポーツ科学部 豊川工業高校出身
2015年は4区で区間9 位、2014年は同区で区間2位。体幹・下半身を強化し、筋肉量を増加させました。スピードあるダイナミックな走りで区間賞を狙います。
井戸 浩貴(いど こうき)商学部 龍野高校出身
2015年は3区で区間8 位、2014年は8区で区間9位。レース後半でもペースが落ちない自分の特徴を生かし、3 年目は結果にこだわり区間上位で襷をつなぎたいです。
武田 凜太郎(たけだ りんたろう)スポーツ科学部 早稲田実業高校出身
2015年は7区で区間5 位、2014年は3区で区間5位。総合優勝はもちろん、個人としても区間賞争いに加わり、エースと呼ばれる存在になれるぐらい貢献したいです。
佐藤 淳(さとう じゅん)スポーツ科学部 明和高校出身
2014年・2015年はメンバー入りも補欠。前半で飛ばし、中盤で粘り、後半スパートできるよう、1 年間練習してきました。積極的に勝負に出ます。