先進理工学研究科 修士2年
小林 弓月(こばやし ゆづき)
インフルエンザなどのウイルス感染がまん延する今日、予防医療の重要性が高まっています。しかし、病気の原因、目印になるバイオマーカーを検出するバイオセンサーは高価で、検出までに時間もかかります。そこで、半導体加工技術による微細加工・集積化が得意なシリコンフォトニクス技術を用いたセンサーの低コスト化、さらには一度に複数のバイオマーカーを検出する技術の確立が待たれています。そうした中、私たちは、炭素原子1層の究極の薄膜材料である「グラフェン」に着目。グラフェンは2010年にノーベル物理学賞を受賞したイギリス在住のアンドレ・ガイムらが発見した新素材で、光や電気などのさまざまな領域で優れた特性を示し、DNAと結合する特性も持っています。このグラフェンをシリコンの上に構築することで、バイオセンサーへの応用が可能になるのです。安定性にも優れているため、従来センサーにはない高安定性と高感度化を目指すことができます。世界に先駆けたこの研究を行うのは、大学では私たちの中島啓幾研究室と東北大学のみです。手探りの中で苦労も多いですが、企業との共同研究も良い経験となっており、刺激的な毎日です。

国際学会で発表を行ったときの様子です。私は昔から英語が苦手なのですが、良い機会でした

光ファイバを使って測定をしています。
【ある日のスケジュール】
- 07:00 起床・メールチェック
- 09:00 登校
- 13:00 ゼミに出席 私の研究室でゼミは週2日行われます。
- 14:30 ゼミ後、研究室仲間と食事
- 16:00 研究室にて測定
- 20:00 喫茶店で論文読み
カフェで論文を読むと集中できます。
- 23:00 論文チェック
- 01:00 就寝