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「プランB」なる思考の柔軟性

2022年2月、スポーツの祭典である冬季オリンピック(北京2022大会)が閉幕した。日本人選手の活躍に興奮した毎日だったが、選手のスーツの規定違反で失格となったり、高難易度の種目に挑戦した採点結果が不可解であったり、明らかにドーピング違反と判定されたにもかかわらず競技の参加が認められたりとか、何かと世界をざわつかせたオリンピックとなった。

競技種目の中で印象に残ったのは、カーリング日本女子の大活躍だった。不確定要素が盛り沢山の競技で、まさしくストーン(一石)を投じて相手のストーンをはじき出す…競技はこれの繰り返しであるが、順番の有利不利があり、またストーンの軌跡は当日の氷の状態に左右される。極限的な滑走力、瞬発力、演技の出来栄えを競い合う他の競技とは異なり、氷上のチェスとも称され、優れたボディーバランスと知力が要求されるスポーツである。この競技の中で、投じた作戦がその通りにはならない場合を想定した「プランB」なる考え方があることに興味を持った。

世界では新たな問題が山積していて、「新型コロナウイルスと共存する社会の実現」、「カーボンニュートラルの達成条件とその方策」、「新たな高等教育理念の創出とその実現」などがある。カーリング競技に見習って、このような難問解決に関して、「プランB」なる価値観を世界で共有し、当初の予定通りに進まなくても違う方策があれば、結果的にもっと優れた解決法を得ることができると確信した。この「思考の柔軟性」を現代人はもっと大切な価値観として持つべきではないかと思った次第である。

(H.K)

第1123回

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