長時間労働、ジェンダーギャップ、政治に無関心な若者…留学で知った驚きの日本
政治経済学部 1年 クリスティアナ・ウー
私は2018年9月に、英国バーミンガム大学から1年間の交換留学生として早稲田大学に入学しました。両親は中国出身ですが、私はポルトガルで生まれ育ちました。このような背景から、私は子どものころから異文化との交流に慣れていました。留学先に日本を選択したのは、自分と異なるバックグラウンドを持った人たちと一緒に暮らし、勉強したいと思ったからでした。日本の提携大学のリストを見ると、私の好きな作家の村上春樹が通っていた早稲田大学があり、引きつけられました。政治経済学部が最も権威と歴史のある学部の一つと言われることも、大学を選ぶ大きな要因となりました。交換留学が正式に決定したときはとても驚き、信じられないほどうれしかったことを覚えています。
左:両親が経営するポルトガルのレストランで家族と(右端が筆者)、右:寮の友達とお花見(中央が筆者)
私は政治学と国際関係学を専攻していますが、理解を深めるためにはさまざまな社会的現実を知ることが重要です。早稲田大学では、多くの国の学生や教授と交流することができました。また、自分の環境とは異なる日本の現実を学び、理解する良い機会となりました。
左:友達と新宿でプリクラ撮影(後列右端が筆者)、右:中国語学習のグループ(中央が筆者)
私は、誰もが語るべき物語を持っており、その全ての人から等しく学ぶことができると信じています。その物語はどんなに小さくても、あるいは大きくても、私にとって同じように価値があります。早稲田大学ではそのような貴重な体験もすることができました。留学生活は平穏なことばかりではありませんでしたが、それこそが本当の意味での学びだったと思います。例えば、最初は日本語が分からないために落ち着かず、不安なこともありました。また、私は寮生活をしていましたが、他の学生と部屋を共有するのは難しいこともありました。それでも私は失敗した全てのことを教訓と考えました。早稲田大学が私に学ぶ機会を与えてくれ、学生として、人間として、私を成長させてくれたことに感謝しています。

中国旅行で
~日本に来て驚いたこと~
日本の先進的な技術と開発水準の高さに驚きました。しかし同時に、日本人が長時間、一生懸命に働かなければいけない社会の現実も見ました。日本人はそんなに長い時間働く必要があるのでしょうか? 長時間労働は、例えば人口が密集した都市部であっても、人々を愛する人たちから遠ざけ、孤独を生み出す可能性があります。ポルトガルの人たちは(英国も)余暇を大切にし、ためらうことなく休息を取ります。おそらく日本では、両者のバランスを取る必要があると思います。
さらに、日本は先進国の一つであるにもかかわらず、不平等なジェンダーギャップがあります。一方で、民主的な政府でありながら、ほとんどの若者は政治に関心が無いようです。欧米のメディアでは、通常、日本の良いところと珍しいところだけを取り上げ、悪いところはあまり取り上げません。留学したことで日本とその文化について現実を直接学ぶことができました。日本で勉強する機会があって良かったです。