憧れだった平安貴族の世界を「日常」に感じられるサークル
「早稲田大学装束研究会」
副幹事長
文化構想学部 2年 小出 菜摘(こいで・なつみ)
私たち「早稲田大学装束研究会」は、十二単(じゅうにひとえ)や狩衣(かりぎぬ)といった朝廷・公家(くげ)社会に関する装束について研究しているサークルです。中高生時代に『国語便覧』の「かさね色目」のページをわくわくしながら眺めていた人はいませんか? 天皇家・藤原家の家系図をたどるのが好きだったり、寝殿造の建物や御簾(みす)などの調度品に心惹(ひ)かれたりしていた人はいませんか? 千年前から現代に受け継がれる日本の美しい伝統の歴史、装束研究会ではそんな憧れの「雅(みやび)」な世界に触れることができます。

普段の練習風景
活動内容の中心となっているのは、月2~3回の装束の着付けの練習です。早稲田祭でお客様に装束体験をしてもらうことを目標に、束帯や衣冠(いかん)、狩衣などの男性装束から十二単や小袿(こうちぎ)、壺装束などの女性装束まで、さまざまな装束の着付けを学んでいます。また、ただ着付けを学ぶだけではなく、装束や朝廷・公家社会にまつわる事柄についても知識を深めています。生き物のように千年の時の中で変化し続ける伝統について、実際に装束に触れながらその変遷や可能性を知り、考え、感じる時間はなんとも楽しく幸せなものです。
私は小学生のときに『落窪物語』や『宇津保物語』を読んで平安時代の貴族の世界に興味を持ち、中学生になって角川ビーンズ文庫の『少年陰陽師』シリーズに出合ったことで完全にこの世界に憧れ、魅了されました。大学に入学して、「もっと雅な世界に接したい!」、「でもどうすればいいんだ?」と悶々としていたときに見つけたのが「装束研究会」です。憧れだった世界に自分が存在することができた喜びは忘れられません。
早稲田祭2018のイベント風景。(左)十二単の着付 (右)写真集と会誌の即売会
朝廷・公家社会の世界や本物の十二単や狩衣などに触れられる貴重な機会が「日常」になるサークルです。千年続く日本の「雅」な世界にあなたも触れてみませんか? 装束を着てみたい方、サークル活動が気になる方、ぜひとも気軽に見学・体験しに来てください!

新歓時期も平安装束を着て活動しているので、ぜひお声掛けください(左から2人目が筆者)
【公認サークル情報】
◆サークル名:早稲田大学装束研究会
◆団体区分:同好会
◆サークル創立年:2014年
◆ジャンル:日本文化
◆構成人数:25人
◆活動内容:練習会、写真集・会誌発行、早稲田祭での装束体験処、外部からの着付け依頼対応など
◆活動日時:主に月曜または水曜5・6限
◆活動場所:学生会館
◆Twitter:@Shozoku_wsd