Waseda Weekly早稲田ウィークリー

早稲田の学問

1250年の時を超えて

文学研究科修士課程2年P4_研究まっしぐら1
萩谷(はぎや) みどり

私は奈良時代の仏教美術史を専攻し、奈良県五條市にある栄山寺八角堂内部の装飾画について研究しています。栄山寺八角堂は、760 ~764 (天平宝字4 ~8)年ごろに、藤原仲麻呂が亡き父母、武智 麻呂(むち まろ)と貞媛(さだひめ)のために建てました。内部の柱、貫(ぬき)、天井には、剥落が著しいものの、建立当初のものとされる装飾画が残っており、数少ない奈良時代の絵画としてとても貴重です。おおらかなタッチで描かれているのは、楽器を奏でたり動物に騎乗したりしている菩薩や神仙、天人、鳥や半人半鳥の迦陵頻伽(かりょうびんが)が、想像上の花である宝相華(ほうそうげ)といったモチーフで、堂内は非常に華やかに荘厳されていたと想像できます。私は他の作例との比較や、文化的背景の検討を通してこれらのモチーフの意味や配置について考察し、堂内につくり出された世界を明らかにすることを試みています。

2年前の暑い夏の日に初めて栄山寺を訪れたとき、私は約1250年前に描かれた絵画が今日まで伝わっていることに心から感動しました。このときの気持ちを忘れずに研究に取り組み、1250年前の人々の思いに近づきたい、そしてこの作品を次代に伝えていくことに少しでも寄与したいと考えています。

昨年秋の特別公開に訪れたときに撮影した栄山寺八角堂。堂内を心行くまで拝観することができました

発表の準備・研究

【ある日のスケジュール】

  • 07:00 起床
  • 09:00 登校 登下校で毎日一万歩は歩きます
  • 10:00 曾津八一記念博物館でアルバイト
  • 14:30 授業に出席した後、休憩
  • 17:00 図書館で発表の準備・研究 演習では月1回のペースで発表します
  • 19:00 下校
  • 20:30 夕食・休憩
  • 22:30 メールチェック・発表の準備・研究

    會津八一記念博物館でアルバイト

  • 01:00 就寝 就寝前に少し音楽を聴いたり読書をしたりします

 

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