保健センター西早稲田分室 保健師 中村(なかむら)
疲れをそのままにしておくと、頭痛や肩こりの原因にも
パソコンやスマートフォンなどデジタルデバイスの画面を見る機会が多い現代では、目に対する負担の増加や筋肉の緊張により、疲れた目がショボショボする、かすむ、乾く、見えにくいなどの症状が現れます。この疲れが慢性化すると、常に目の痛みを感じ、頭痛や肩こりにもつながる眼精疲労となる恐れがあるので、早めに解消するようにしましょう。
目の疲れを解消する6つのステップ
1.休憩を取る
酷使した目を休ませることで目の筋肉の緊張を和らげられます。特に長時間のパソコン作業、スマートフォンの閲覧など近くにピントを合わせるときはこまめに休憩を取りましょう。
2.遠くを見る
緊張した筋肉を緩めてリラックスさせることができるので、休憩をとるときは意識して遠くを見るようにしましょう。
3.目元を温めるまたは冷やす
目が疲れているときは、目とその周辺の筋肉の血流も悪くなっているので、温めることで血管を広げ、凝った筋肉を和らげ、たまった疲労物質を流すことができます。市販のホットアイマスクや暖かいお湯で絞った蒸しタオルの利用をお勧めします。
ただし、目が充血して痛みがあるときは毛細血管が拡張しているので、冷たい水で絞ったタオルで冷やしましょう。なお、冷やし過ぎは血流を悪化させるため、過度に冷やさないように注意しましょう。
4.目の体操をする
目の体操は、目の筋肉を刺激して疲れをほぐす効果があります。眼球をゆっくりと円を描くように回したり、上下左右を見たりを繰り返します。顔は動かさずに視線だけを動かすようにしましょう。他にも、瞬(まばた)きをしたり、目をぎゅっと強く閉じたりすることもお勧めです。
5.目のツボをマッサージする
目の周りには、たくさんのツボがあります。指で押すとやや痛みを感じるのがツボです。いずれも指のはらで力の入れすぎに注意して優しく5~10秒間押して、5秒間緩めるを3回ほど行ってみましょう。
◆晴明(せいめい):目頭の内側と鼻の付け根の間にあるくぼみです。目を閉じて両手の人差し指で左右から挟むようにして内側に押しましょう
◆さん竹:眉頭の内側で目の上の骨べりのくぼみです。目を閉じて両手の親指で左右眉下から上に押しあげましょう
◆太陽:こめかみの下の少しくぼんだ部分です。人差し指、または中指で気持ち良いと感じる程度の強さでくるくると指を回しながらほぐしてみましょう
6.目に良い食事をする
目に良い食べ物といえばブルーベリーが有名ですが、ブルーベリーにはアントシアニンが多く含まれており、網膜のダメージを防ぐ、血流の改善などの効果があると言われています。その他にも緑黄色野菜やレバー、青魚など、目の疲れに良い栄養素を含む食べ物は多くあります。日頃からこれらを意識してバランスの良い食事を心掛けましょう。