- 日 時
2019年3月29日(金)/ 15:00~17:00 - 会 場
早稲田キャンパス9号館5階第1会議室 - 言 語
英語(同時通訳無) - 主 催
イギリス政治外交研究所 - チラシはこちら
講演内容
2016年6月の国民投票の結果として、イギリスはEUからの離脱(ブレグジット)に向けた交渉を続けている。本セミナーでは、ケント大学から、イギリスおよびEUの外交政策の専門家として広く知られるリチャード・ウィトマン教授をお迎えし、ブレグジットを巡るイギリスとEUの関係をテーマとした活発な研究交流がなされた。ウィトマン教授による基調講演では、イギリス議会における政治の展開やEUとの交渉過程の分析結果を踏まえながら、なぜブレグジットの過程が現在のように複雑化しているのか、ブレグジットによってイギリスはどこへ向かうのか、という点に対する示唆に富んだ知見が提供された。また、基調講演後には、ブレグジットの行く末や国際関係における将来のイギリスの立場に関して、イギリスのアイデンティティや経済活動にも着目した活発な議論が続いた。なお、本セミナー開催日(2019年3月29日)は、リスボン条約第50条に従ってイギリス政府がEU離脱の意思を正式表明してから2年後の節目の日であり、昨年11月にEUと政治合意に至った協定に従ってイギリスがEUを正式離脱する期限の日でもあった。それにもかかわらず、その期限が延長され、協定が批准されておらず、ブレグジットがまだ実現していない現実や今後の可能性にも議論が及んだ。