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【2017年3月27日 第20回ORIS Seminar報告】  Analysing the Brexit: the UK and the EU

報告書用0327

  • 日時
    2017年3月27日(月)/13:30~14:40
  • 会場
    早稲田キャンパス26号館4階講義室
  • 司会・開会の辞
    中村英俊(政治経済学術院准教授、ORIS欧州研究ユニット長、イギリス社会研究所長)
  • 講演者
    ハートムット・マイヤー(オックスフォード大学セント・ピーターズ・カレッジ講師)
  • 言語
    英語(通訳なし)

要 約

本セミナーはイギリスのEU離脱という重要かつタイムリーなテーマに取り組んだ。早稲田の学生や教職員だけでなく、他大学の研究者やジャーナリスト、そして一般の方々からも参加があった。

ハートムット・マイヤー教授の講演は前半と後半に分かれており、前半はイギリス国内政治の観点からイギリスのEU離脱問題(Brexit)の分析に関するものだった。なぜイギリス政府がEUのメンバーシップに関する国民投票を行う決定を下したのかその理由を説明し、国民投票の結果を左右した主な要因を特定した。そして、EUとイギリスが互いに相容れない立場であるため、ポスト-EU離脱(post-Brexit)の交渉は大変困難なものになるだろう、と指摘した。

後半は、EU‐イギリス交渉と、フランスとドイツで近い将来行われる選挙との相互作用の可能性を分析した。マイヤー教授によるとフランスでは極右政党が大統領選挙で勝利する可能性がある一方、ドイツでは総選挙の結果によって今の連立政権の構成が変わるかもしれないが非主流派政党が議会で優位に立つ可能性は低いだろう、とのことであった。こうした違いはあれど両国の選挙は、EU‐イギリス関係のみならずEUの将来についても大きな影響を与えるだろう、ともマイヤー教授は述べた。

質疑応答ではフロアから以下のような興味深い質問が多く出された。例えばEUに対するイギリスの交渉力(negotiation power)、オランダとイタリアの選挙が欧州のポピュリストの動きに与える影響、イギリスがEUのメンバーシップに関する2回目の国民投票を行う可能性、などである。マイヤー教授はこれらの質問に丁寧かつ包括的に応答していた。全体的にみて本セミナーは、イギリス政治、EU‐イギリス関係そして欧州統合の将来について学ぶ貴重な機会になったといえよう。

報告書用0327_全体

 

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