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【2017年1月26日 第9回 日・バルトセミナー報告】  今後の日・バルト三国関係の展望 政治・経済・人的交流の観点から

  • 日時
    2017年1月26日(木)/ 14:30~18:00
  • 会場
    早稲田大学小野記念講堂(早稲田キャンパス27号館)
  • 言語
    日本語・英語(同時通訳あり)
  • 主催
    外務省、早稲田大学地域・地域間研究機構EUIJ早稲田

この度、早稲田大学地域・地域間研究機構EUIJ早稲田では、外務省との共催で第9回日・バルトセミナーを開催した。本年度は「今後の日・バルト三国関係の展望~政治・経済・人的交流の観点から~」というテーマを掲げ、また、例年通りにバルト三国および日本の双方から政府高官や有識者を講演者として招聘した。

まず、外務省欧州局西欧課の辻阪高子課長が開会の辞を述べ、講演者、来賓、そして来場者に謝意を述べた。続いて、小森宏美教授(早稲田大学教育・総合科学学術院)が基調講演を行い、バルト三国について学ぶことがなぜヨーロッパ人と日本人の両者にとって重要なのかを説明した。特に、主国は国際関係における影響力が小さいとは必ずしも言えないことや、バルト三国の外交政策・経済政策、例えば経済危機への対応などから他のEU加盟国や日本が学べることは多くあることなどが強調された。

第1セッション「政治:バルト三国から見たこれからのEU」では、エストニアのアイノ・レピク・ヴォン・ウィレン氏(外務省欧州・大西洋間協力局長兼欧州・大西洋間協力担当次官補代理)とユハン・メッリク氏(ポスティメース紙外報部記者)が講演を行い、エストニアとEU、そして国際関係の関係について議論を展開した。二名とも、EUへ加盟することの利点を一般論として述べるとともに、欧州統合やグローバル化によってもたらされたエストニアの政治的・経済的・社会的な変化や諸課題を論じた。

第2セッション「経済:バルト三国とアジア・日本の経済関係」では、カスパルス・オゾリンシュ氏(運輸次官)とカールリス・ブコウスキス氏(国際問題研究所副所長)がラトビアの視点から講演を行った。オゾリンシュ次官は、近年のラトビア運輸事情の変化を説明し、同国と他のバルト諸国、あるいはそれ以外のヨーロッパ諸国へのアクセスが急激に改善されてきたことを説明した。次に、ブコウスキス所長は、ラトビアのマクロ経済状況を、他のユーロ圏諸国との比較を交えながら解説した。

第3セッション「日・バルト三国間の人的交流」では、日本とリトアニアの関係が、特に観光客や知識人の相互交流という観点から論じられた。レナルダス・チウジャス氏(経済省観光政策課長)とシモナス・カイリース氏(カウナス市副市長)は、日本の外交官であった杉原千畝(1900-86)が、日本とリトアニアの国際交流の発展にいかに寄与したかを説明した。また、カウナス市や他の歴史的・文化的に重要な観光地などが、動画や印象的な写真などとともに紹介された。

最後に、中村英俊(ORIS欧州研究ユニット長、早稲田大学政治経済学術院准教授)が発表者、来賓および来場者へ謝辞を述べるとともに、日本とバルト三国の関係のさらなる発展を祈念して、本イベントを閉会した。

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