2014年03月31日に終了しました
所長:中村 愼一郎[なかむら しんいちろう]
政治経済学術院教授
研究テーマ
持続可能資源管理の産業エコロジー
研究概要
- 金属は元素であるためプラスチックや繊維などの高分子と異なり、リサイクルによる劣化が無く、従って何度でもリサイクルできるとされている。しかし、現実には金属が単体で用いられることは無く、複数金属が合金として用いられるのが一般である。従って、分離・解体過程では、混合による純度低下、異種金属混合によるマテリアルとしての規格に適合しないスクラップ生成等が生じる。
- 所与組成を持つ製品(特に自動車など)がリサイクル・処理・処分を通じて生成する異時点間多種金属(特に鉄、アルミおよび主要合金元素と銅・錫などのスクラップ汚染金属)マテリアルフローに関する数理モデルを廃棄物産業連関モデル(WIO)に基づいて開発し、金属資源の利用・散逸の時間経路生成過程を解明する。 このモデルを用い、易分解設計・分離選別技術・今後進展すると予想される自動車の電池化・電気化等がこの過程に及ぼす波及効果を温暖化ガス・資源消費・最終処分場消費への効果を含めて同定する。これを通じ、リサイクルにおける劣化(混合)を抑制し、最終処分による散逸を極力抑えた持続可能型利用経路を実現するための技術パラメータを同定する。
- 更に、自動車の電池化・電気化等に伴うマテリアル使用形態の変更がマクロ的な産業構造・雇用に及ぼす効果を同定する。
研究所員
中村 愼一郎(政治経済学術院教授)
鷲津 明由(社会科学総合学術院教授)
大和田 秀二(理工学術院教授)
近藤 康之(政治経済学術院教授)
赤尾 健一(社会科学総合学術院教授)
連絡先
政治経済学術院
中村愼一郎研究室
〒169-8050
東京都新宿区西早稲田1-6-1
早稲田大学本部構内3号館205号