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【学部学生交流制度】 2016年度秋学期派遣生 賢賀 由紀さん

賢賀由紀さん(文学部2年・社会学部社会学科へ留学)

1.  同志社大学への留学を考えたきっかけは、どのようなものでしたか。

高校3年の段階で、卒業後地元の東京を離れて一人暮らしをしたいと考えており、大学受験で同志社大学を志望しました。そこで、同志社と早稲田両方受かったことを想定してパソコンで「同志社 早稲田」と検索した際、この素晴らしい制度に出会いました。「この制度を使えば、実家から通う大学生活も、一人暮らしの大学生活も、どちらも経験できる!」と分かってからは、実家から通える早稲田に入学することを選び、この制度を使うことを心に決めて早稲田を受験しました。もし、同志社大学に正規生として入学していても、私は早稲田への交換留学を志願していたと思います。

国内留学をした経験がある人とも出会ったことがないですし、そういう意味では他の人と違う大学生活を送れる気がして、大学入学前からワクワクしていました。

2. 同志社大学への留学でよかった点について教えてください。

まず、早稲田とは方式が全く違う授業を経験できた点です。同志社の先生の方が「いかに生徒に分かりやすく教えるか」ということを注意している気がします。早稲田の教授が研究者なら、同志社の教授は教育者という感じです。例として、同志社ではアクティブラーニングが多くの授業に取り入れられています。これらの授業を通して、大教室の早稲田とは全く違った学びをすることができました。特に、「政策トピックス」の関根千佳先生に教えていただいたことだけでもこの留学の意味があったと思います。この授業は、60歳以上のシニアの方も受講生として一緒に参加され、老年問題について毎回ディスカッションをするという授業でした。このようなアプローチで心の底まで響く授業をしてくださった関根先生と出会えたことは留学して良い出来事でした。

また、同志社大学はキリスト教という特色があるところも面白かったです。校舎は洋風で、敷地内にチャペルがあって、クリスマスにはイルミネーションが楽しめます。早稲田と違って「おしゃれ」なイメージがあり、大学名を言った時の周囲が「ええ!おしゃれでキラキラしとるんやなあ」と言われることに、ワセジョ扱いが慣れている自分としては違和感を感じたりもしました。

新町キャンパスと今出川キャンパスをつなぐ道の警備員さんはいつも優しかったり、学生証がパスモみたいになってたり、空きコマには相国寺に行ったり、そういった一つひとつの小さな思い出も忘れられません。

母校が2つあるというところも、今の自分には大きいです。関西の人と会うとき、同志社に半年間いたことを話すとすぐ仲良くなれます。特に、同志社の方は愛校心が強いので、同志社に留学していたことを述べるとすごく嬉しそうな顔をしてくれて優しく同志社コミュニティに入れてくれます。これは、思いもしない留学の利点でした。

制度的にもとても良かったです。私は早稲田で仏文を専攻していますが、同志社では社会学や政策学の授業を受けさせていただき、もともと興味のあった学問を深める機会になりました。また、選外が一切なく、希望していた授業は全部履修させていただけました。早稲田での必修科目のやりくりをうまくすれば、ストレートで卒業できるのもいいところだと思います。

同志社でできた友達と太秦映画村にて

3. あなたにとって、同志社大学への留学が今後どのように役立つと考えますか。

一度しかない人生で、4年間で2校も大学に通えるという経験はとても貴重なものだと思います。春からはまた早稲田に戻りますが、一度別の環境を経験したからこそ早稲田の勉強を新鮮な気持ちで受けることができるでしょう。中だるみのない大学生活になったと思います。早稲田で専攻していたフランス語も、半年間ほとんど触れていなかったので気を引き締めて吸収していきたいと思っています。

同志社大学への留学という点とはズレるかもしれませんが、この留学の間立命館大学院のゼミを聴講させていただいていました。社会学者の上野千鶴子先生のゼミに通えることは、学べることが多くとても良い経験になりました。最年少受講者としてついて行くのに精一杯でしたが、先生を尊敬する学部生、そして社会学に興味がある者としてゼミ生の皆さんにも受け入れていただき、ゼミの方が運営しているコミュニティカフェにお邪魔したり、東京に帰ってからもお会いする約束をしたり、諸々良くしていただきました。学問を追求することで世の中にある不条理を言語化し解き明かしている方々のピアの場に参加させていただき、学問を生きることに活かしている姿はかっこよくて憧れずにはいられませんでした。自分の未熟さを痛感しましたが、この留学で将来の目指す大人像ができ、今後邁進しようと胸に決めました。

上野千鶴子先生とゼミの飲み会にて

とにかくこの留学では、人との出会いにとても恵まれました。アルバイトで出会った京都の奥様から着付けを教えて頂けたり、ゼミで知り合った鍼灸師さんから鍼を打ってもらったり、インターンで京大阪大などの関西の優秀な学生さんとディスカッションしたり、同志社でできた友達お勧めの地元スポットに行ったり、日本大好き留学生と京都観光したり……。東京に帰ってからもまたお会いできるような、そんな幸せな交流がたくさんできました。人とのつながりが大切だと、この上なく実感しました。

その他にも、京都で一人暮らしをしたのも人生の中で大きなエピソードになりそうです。休みの日はお寺巡りをしたり、関西テレビを見ていたり、鴨川をふらふらしたり、だいぶ楽しませていただきました。私は授業を週に2日に集中してとっていたため、残りの日は存分に京都観光を楽しんでいました。京都にある世界遺産は半年間でほとんど廻ったくらいです。手元にある三冊の御朱印帳を見返すたびに思い出が蘇り、ゆっくり流れていた京都での時間を思い出せます。神社仏閣巡りをはじめとして、純喫茶巡り、銭湯巡り、和菓子屋巡りなど、本当に京都をしゃぶり尽くしました。本当はすごくインドア派なのですが、京都に行ったおかげで旅行して自分の知らない世界に行くのがとても好きになって、これからは旅行が趣味になりそうです。

四条の名店「喫茶ソワレ」のゼリーポンチとコーヒー

4. 同志社大学への留学について、ご意見・感想等自由にご記入ください。

こんなに面白い思いをたくさんさせていただいてありがとうございました。この制度があまり知られていないことを残念に思います。

京都は時間がゆっくり流れていて、生まれてからずっと東京に住んでいた私にとってはとても新鮮でした。20年も生きてきたのに「はじめて」のことだらけで、知らない生き方をさせてもらえました。一度、京都で大雪が降った日に東京に帰ることがあったのですが、新幹線に数時間揺られているだけでどんどん景色から雪が消えていき、東京に着いた時には燦々と晴れていて、日本の広さを肌で感じました。

留学期間を終えて東京に戻るとき、京都で知り合った方々全員に「いつかまた京都に帰ってきます!」と言ってお別れをしたのですが、本当にまた京都に戻り、皆さんと再会できたらいいなあと思っています。

京都最後の日に高台寺の方まで登って撮った写真

※2016年度派遣生、学年は当時

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