Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

韓国学研究所
Institute of Korean Studies

研究テーマ

朝鮮半島に関する地域研究の新しい方法論の模索

分野:教育

研究概要

 韓国学研究所の設立趣旨は、新しい地域研究のあり方を模索している昨今の世界的な学術的潮流を背景に、朝鮮半島研究の方法論を検証、再構築し、早稲田大学を拠点として、日本における朝鮮半島研究および教育に寄与することにあった。その趣旨が評価され、韓国の支援機関である韓国学中央研究院から当初5年間の計画で支援を獲得したが、その実行過程で教育課程の量的な拡張を重視する方針があったため、2年間の実施の後、辞退した経緯がある。その検証を踏まえ、3年目からは、学際的な分野連携のアプローチ、学術研究と政策研究の結合、教育や社会への還元など、当初の趣旨に基づき、韓国の統一研究院などの研究機関との共同事業として、朝鮮半島問題に関する学術および政策交流の合同セミナーを持続的に開催してきた。また、韓国国際交流財団の支援を得て、世界各国における朝鮮半島研究との比較のため、日本における朝鮮半島研究および教育に関する包括的な調査を行った。今後の5年間においても、基本的に同様の方向性で研究活動を展開する計画である。第一に、統一研究院や韓国新韓大学の脱分断境界研究所などの研究・教育機関との合同セミナーなどで、朝鮮半島の南北関係に関する共同研究を行う。第二に、韓国国際交流財団の支援の下、各国との比較を土台に、新しい地域研究としての朝鮮半島研究のあり方に関する学際的な日韓共同研究を行う。その実証的研究調査の一環として、2020年に日本における韓国学研究教育の現状調査を実施する。第三に、日韓の学術共同研究を促進する趣旨から、日韓が共通して抱える社会・経済の諸問題の解決策について、各分野の専門家や若手研究者、NGO関係者などが議論し、政策提言を行うプロジェクトを日韓市民対話という枠組みで行う。

研究報告

【2017年度】
2017年度には、朝鮮半島情勢に関する政策論的および学術的な関心の高まりを背景に、北朝鮮の核問題に関する国際シンポジウムとセミナーを中心に活動を展開した。まず、以前から定例化している韓国統一研究院との合同セミナーとして、「北アジア情勢と日韓の他北朝鮮政策」をテーマに、第10回日韓政策フォーラム(7月21日)を開催した。また、東京大学現代韓国研究センターおよび岩波書店との共催で、国際シンポジウムを2回開催した。第1回は「米朝核危機と日本」をテーマに、11月4日に東京大学で、第2回は、「朝鮮半島の核危機―対話による解決は可能か」をテーマに、2018年3月31日に、早稲田大学国際会議場で開催した。早稲田大学で開催した2回目の国際シンポには高い関心が寄せられ、研究者やメディア関係者など400人以上が参加し、NHKなど主要メディアにも取り上げられた。国際シンポには、外部の助成を得て、韓国から研究者や外交政策関係者を招聘し、日本の研究者との間で活発な討論を行った。現在、その成果を単行本として出版すべく、準備を進めている。

【2016年度】
2016年度には、15年度に引き続き、韓国国際交流財団からの委託研究として、日本における韓国学研究に関する調査を行った。2015年の日韓国交正常化50年を迎えた企画した事業として、半世紀間の韓国学研究の現状を包括的に調査し、今後を展望することを目的とするものであった。韓国の世宗研究所が行っている韓国の日本学研究調査と連携して、日韓の相互比較の視点をも取り入れた。15年度には、50周年記念を兼ねて、世宗研究所と共同で合計5回のセミナーやワークショップを日韓両国で開催した。16年度には、日本の朝鮮半島研究者の現状に関するアンケート調査を行い、統計分析を含む報告書を作成した。また、戦後の日本における韓国学研究の動向を政治、経済、社会・文化、現代史、北朝鮮研究など、5つの分野に分けて分析し、文献目録とともに整理した。調査の過程で収集した韓国学研究文献の目録はデータベース化を進めている。
研究成果の公開としては、2015年7月に早稲田大学現代中国研究所と共同主催(朝日新聞社後援)した日中韓シンポジウムの報告論文を中心に、『東アジア・和解への道―歴史問題から地域安全保障へ』(天児慧・李鍾元編、岩波書店、2016年)を刊行した。

所長

李 鍾元[りーじょんうぉん](国際学術院教授)

メンバー

【顧問】
奥島 孝康(白鴎大学学長、早稲田大学名誉教授)

【研究所員】
李 鍾元(大学院アジア太平洋研究科教授)
金 敬黙(文化構想学部教授)
篠原 初枝(大学院アジア太平洋研究科教授)
朴 相俊(国際教養学部教授)

【招聘研究員】
金 ゼンマ(明治大学国際日本学部准教授)
清水 敏行(札幌学院大学法学部教授)
春木 育美(日韓文化交流基金事務局長)
松谷 基和(東北学院大学教養学部准教授)
君島 和彦(東京学芸大学名誉教授)
権 容奭(一橋大学大学院法学研究科准教授)
浅羽 祐樹(新潟県立大学政策研究センター准教授)
福島 みのり(常葉大学外国語学部専任講師)
山本 勇二(東京新聞論説委員)
金 牡蘭(武蔵大学人文学部非常勤講師)

連絡先

[email protected]

WEBサイト

http://www.waseda.jp/prj-wiks

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