Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

応用脳科学研究所
Institute of Applied Brain Sciences

研究テーマ

総合人間科学に基づく応用脳科学の展開

分野:科学

研究概要

現代社会は、産業構造の変化と経済活動の流動化、文化の発展が不可避的にもたらす環境問題、情報化の進展と仮想世界の影響力の増大、少子高齢化など、数多くの難題に直面している。その解決のために脳科学研究の役割が期待されているが、上記のような複雑な問題に対処するためには、個別の臓器としての脳の構造や機能についての研究を深めるだけではなく、人文・社会科学分野まで含めた人間の総合理解を目指す「総合人間科学」を構築しそれに基づいた「応用脳科学」の発展を図る必要がある。応用脳科学研究所は、このような現代社会をめぐる課題状況の下、重点領域研究機構(2009~2013年度)、総合研究機構(2014~2018年度)に所属する研究所として、人間科学学術院とスポーツ科学学術院が30年来蓄積してきた「脳と心の科学」のポテンシャルを「応用脳科学」という軸に沿って有機的に結びつけながら発展させ、具体的な成果として社会に還元することを目的として活動してきた。その結果、400件を超える論文や著書を発表し、統合データベースとして一覧できるようにするともに(http://opendb.iabs-waseda.net)、20回を超える一般公開の主催・共催・後援シンポジウム、研究会などの開催を実現してきた。
本プロジェクト研究所は設立から10年が過ぎ、応用脳科学に関する当初の啓発的な役割はほぼ終えたと考えられるが、ここで活動を終えると、これまでに確立を図ってきた早稲田大学における応用脳科学研究基盤の活力が失われてしまう可能性がある。直近の数年間、研究の実施に関しては、それぞれの研究所員が自律的に活動する状況に移行していたが、年1回開催してきた研究成果発表会では、毎年30件近い発表がなされ、研究所員や研究室所属の若手研究者、招聘研究員の間の情報交換や共同研究の推進などに大きく寄与してきたと考えられる。そのため、これからも関係者間の協同作業を促進するプラットフォームとしての機能は維持しつつ、一旦これまでの活動を終了し、新たに参加者を募ることによって、新しい研究テーマへの取り組みも開始することとした。具体的には、大須、千葉、正木、東、松居が脳の機能自体の解明を進め、熊野、百瀬、掛山、原が脳機能と関連する研究課題への応用を図り、嶋田、菊池、可部、辻内が臨床心理学、言語情報科学、ロボット工学、医療人類学の領域へとさらに適用を進めるようにする。スポーツ脳科学研究所(正木所長)、環境医科学研究所(掛山所長)、災害復興医療人類学研究所(辻内所長)との共同研究も進める。

研究報告

【2018年度】
本研究所は、早稲田大学における応用脳科学研究のプラットフォームとして機能することを一番の目標とし、研究活動に関しては、研究所員のそれぞれが学内外の競争的研究資金をコンスタントに応募・獲得しながら、招聘研究員とともに様々な研究テーマに取り組んできた。2018年度は、研究所員19名、招聘研究員15名に加えて、最終年度のまとめを行うために前期のみ研究助手1名を雇用した。そして、研究所長も含めCREST等の競争的研究資金に応募するとともに、スポーツ科学部で実施している大規模なコホート研究であるWaseda Health Studyに加わり脳機能・構造データを取得するための事前準備を進めた。また10月22日には、国内外の研究者を招聘し、International Symposium on Clinical Neuroscienceを早稲田大学人間総合研究センターとともに開催した。本研究所は、2018年度末で開設10年を迎えたが、本学における応用脳科学の研究基盤をさらに発展させるために、5年間の延長を申請し、1月25日付で承認された。今後は、研究所員15名、招聘研究員9名の新体制で、新たなプロジェクト研究に取り組んで行く予定である。

【2017年度】
本研究所は、2018年3月末日現在、研究所員19名、招聘研究員15名で活動を継続している。研究活動に関しては、研究所員のそれぞれが学内外の競争的研究資金をコンスタントに応募・獲得しながら、招聘研究員とともに様々な研究テーマに取り組んでいる。現在、本研究所は、早稲田大学における応用脳科学研究のプラットフォームとして機能することを一番の目標にしている。そのための活動成果として、2018年2月26日に、研究所定例の研究成果発表会において、若手研究者を中心とした25件のポスター発表が行われるとともに、公開シンポジウム『脳科学研究の展開可能性』を開催し、9名の人間科学学術院専任教員(専門分野:行動医学、認知神経科学、予防医科学、神経科学、抗加齢医学、環境生理学、細胞生物学、知識情報科学、生体情報工学)によるラウンドテーブルで活発な議論がなされたことは特筆に値する。また、同年3月16~17日に、所長の熊野が会長を務めた日本不安症学会第10回学術大会を、早稲田大学人間総合研究センターとともに共催するなど、関連の学術団体との交流も活発に行っている。

【2014年度】
本研究所は、重点領域研究機構内で2009年より活動を始めたが、2014年度より総合研究機構に移行して、研究所員24名、招聘研究員18名で活動を継続している。脳、発達、行動の3つの研究グループを置いているが、それぞれにおいて、研究成果が着実に上がっており、過去1年間では118件の論文・著書が公刊された。また今年度は、これまでの膨大な研究成果を一望するために、統合メタデータベース開発を進めて来た。こちらは、今後ユーザ権限の設定が完了次第、一般公開する予定である。さらに、研究成果の社会的還元に関しては、上記の論文・著書等に加えて、平成27年3月2日に、研究所定例の研究成果発表会として、早稲田大学人間総合研究センター、日本心理学会注意障害研究会と共催による公開シンポジウム『早稲田大学における応用脳科学の現在』を開催し、5件の講演と23件のポスター発表が行われた。また、同年3月8日に、電子情報通信学会 発達障害支援研究会(ADD)主催による第2回「自閉症と音声」研究会を後援した。

所長

熊野 宏昭[くまの ひろあき](人間科学学術院教授)

メンバー

【研究所員】
熊野 宏昭(人間科学部教授)
東 玲奈(国際教養学部准教授)
大須 理英子(人間科学部教授)
掛山 正心(人間科学部教授)
可部 明克(人間科学部教授)
菊池 英明(人間科学部教授)
嶋田 洋徳(人間科学部教授)
千葉 卓哉(人間科学部教授)
辻内 琢也(人間科学部教授)
原 太一(人間科学部教授)
正木 宏明(スポーツ科学部教授)
松居 辰則(人間科学部教授)
百瀬 桂子(人間科学部准教授)
富田 望(人間科学学術院講師(任期付))
田山 淳(人間科学学術院准教授)

【研究員】
齋藤 順一(客員次席研究員(研究院客員講師))

【招聘研究員】
今井 正司(名古屋学芸大学准教授)
市川 熹(千葉大学名誉教授)
国里 愛彦(専修大学人間科学学術院講師)
鄭 志誠(京都大学大学院医学研究科精神医学講座研究員)
西川 將巳(川村学園女子大学教育学部教授)
野田 隆政(独立行政法人国立精神・神経医療研究センター病院神経科医長 脳病態統合イメージングセンター臨床脳画像研究部)
馬塚 れい子(独立行政法人理化学研究所脳科学総合研究センター言語発達研究チームチームリーダー)
守口 善也(群馬大学大学院保健学研究科医学部保健学科リハビリテーション学講座教授)
木甲斐 智紀(田園調布学園大学非常勤講師)

WEBサイト

http://www.waseda.jp/prj-IABS/IABS/home.html

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