Comprehensive Research Organization早稲田大学 総合研究機構

その他

コーチング研究所
Institute of coaching

研究テーマ

・アスリートの能力を引き出すコーチング手法に関する情報収集とその分析
・コーチングの指導理念とその背景に関する研究”

分野:文化

研究概要

本研究所は、コーチング研究に関して専門的な立場にあり、スポーツ現場で実際の指導経験と相当の自動実績をもつスポーツ科学学術院教員で、コーチングコースに属する日本コーチング学会所属のコーチングの専門的研究集団である。
従来、コーチング研究所として研究・教育・社会貢献活動を展開してきたが、未だに検討を加えて進めるべき研究テーマが山積している。

☆コーチング研究所設置趣旨との整合性
コーチング研究所は、体育・スポーツ界の指導現場における指導者のための科学的サポートを行うための実践的研究及び指導実践をデータベース化することを意図する。
また、指導実践例を蓄積した上で、老若男女を問わず、どのような対象者に対しても的確な指導が可能なように、指導者に対する指針を与えるべく研究を重ねることを目的とする。
☆研究計画の実施状況と達成度
当初、サッカー競技と卓球競技を対象として、研究を進めてきた。研究報告にもみられるように、バスケットボール、レスリング、水泳競技を加えて、国際競技力の向上に関する知見を得ている。
卓球競技では、トッププレーヤーを指導するための「コーチング教本」を刊行したが、今回は、初心者を対象とした「コーチング基礎教本」を刊行した。
さらに、中国安徽師範大学との文化・学術・スポーツ交流を進め、国際交流を図った。加えて、会員数1,500名のコーチング学会(国内で最も大規模なスポーツ指導者の学会)学会大会を2017年度に早稲田大学で共催した。

 本研究所の今後の研究テーマは、2020年のオリンピック大会を見据えた、「日本スポーツの競技力向上」である。この点を視野の中心として捉えてはいるものの、最終的な評価基準は、「世界的レベルのハイパフォーマンス」にある。
すなわち、実験対象とする早稲田大学在学の選手、OB・OGの選手を対象として、内外のトップレベルのスポーツ情報をグローバルな視点から収集するとともに、今後に 向けて獲得すべきパフォーマンスに関する研究を進めてゆきたい。
また、現時点で獲得すべき技術的・戦術的研究の成果は、トップスポーツ選手のパフォーマンスの向上に有為であるのみならず、広く一般のスポーツ現場の指導者にとり学ぶべき情報でもある。さらに、講習会、研修会あるいは学会等の場で、積極的にこれらの知見を公開することも重要である。これは、まさに社会貢献となる。
また、スポーツ界で抜群の実績を残した指導者たちの指導のノウハウや育成のプロスを記録することも重要な点であり、これらも研究テーマの対象となる。

研究報告

【2019年度】
コーチング研究所は、所属する所員がそれぞれの専門とする競技スポーツの第一人者でありますが、その専門的競技種目の競技力向上に関する研究を主体にしつつも、種目横断的にコーチングに共通する主課題である以下の主要因、①スポーツ活動に伴う主要な動作解析、②戦術分析、③心理分析等を行うことを主目的とする。その一方で、専門的なコーチングの観点から、日本国内および世界トップレベルの技術・戦術分析により、将来的な競技力向上の方向性を探ることも主要な目的の一つである。2019年度は、各スポーツ種目の専門的指導者の立場から、各研究テーマの追及を進める方向であった。しかしながら、2019年度前半期においては、各競技種目の活動そのものが停止となり、研究そのものもストップした状況にあった。後半期は、それぞれのスポーツの練習および試合が徐々に再開されることで、研究活動も次第に再開され、十分とはいえないまでも研究は進展している。その研究成果は十分とは言えないまでも、部分的には目を見張る研究成果が確認されている。後日、その研究成果の一端を披露したい。

【2018年度】
 我が研究所は、2018年度において国内および国際レベルで複数のスポーツ競技力水準の向上を促す研究を実施してきた。その中でも特に、顕著な研究内容について報告を行う。
1.バスケットボール競技における世界の強豪国(数十か国)のナショナルチームの技術ならびに戦術を詳細に分析(報告書として提出)し、日本ナショナルチームとして2020東京オリンピック・パラリンピック大会で対応すべき技術・戦術の基本的方策の立案に活用したものである。
  研究員:倉石 平(スポーツ科学部教授)
2.卓球競技の国内および国際的トップレベルプレーヤーの全力打球における身体各部の活用に関する研究、特に腰の捻りの重要性を、
高感度かつ最軽量の複数のセンサーを埋め込んだボディにフィットするスーツを被験者に着用させ、実際のゲーム場面に限りなく近い打球条件で打球させたもので、その際のボールの速度・回転コース・軌跡等の分析を実施した。トップレベルのプレーヤーは、腰の捻りの使い方はほぼ同じであった。
  研究員:葛西順一(スポーツ科学部教授)
3.日本および台湾のサッカーナショナルチームの技術・戦術・体力レベル等の比較分析を実施するとともに、台湾ナショナルチームのトッププレーヤーを指導した体験報告をまとめている。
  研究員:堀野博幸(スポーツ科学部教授)
4.日本と世界の数種目の格闘技の比較分析を行うとともに、国内トップレベルのレスリング選手の技術分析を実施している。
  研究員:太田 章(スポーツ科学部教授)
5.日本ならびに世界トップクラスのスイマーの競技力向上を促すトレーニング内容を日常的に記録し、日々の練習に関する報告を定期的に発信している。
  研究員:奥野景介(スポーツ科学部教授)
  以上をもって、2018年度コーチング研究所研究報告とする。
  コーチング研究所所長 葛西 順一(スポーツ科学部教授)

所長

葛西 順一[かさい じゅんいち](スポーツ科学学術院教授)

メンバー

【研究所員】
葛西 順一(スポーツ科学学術院教授)
太田 章(スポーツ科学学術院教授)
奥野 景介(スポーツ科学学術院教授)
倉石 平(スポーツ科学学術院教授)
堀野 博幸(スポーツ科学学術院教授)

【招聘研究員】
倉田 秀道(あいおいニッセイ同和損害保険株式会社経営企画部次長スポーツチーム統括)

連絡先

[email protected]

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