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理論と工学の融合により生まれる新たな価値。複雑な事象も丁寧に解きほぐして解を見出そう

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 数理科学の研究は理論を追求する「純粋数学」と、理論を応用し物理現象や工学現象の解析に役立てる「応用数学」に大別することができ、私は応用数学を基盤とした非線形力学の分野を中心に研究しています。例えば、さまざまな物理現象を数学的なモデルを用いてシミュレーションするために必要とされる「モデリング」の研究もその一つです。我々の生活を豊かにしてくれる「機械」を制御する上では、複雑な事象を数学モデルによって表し、最終的にはコンピュータによって計算処理が行われます。モデリングはこうした計算処理に必要不可欠であり、自動車のエンジン耐久性テストや人工衛星の軌道設計といったさまざまな分野へも研究が展開されています。

とくに、「ディラック構造」という幾何学的構造を用いたモデリングの研究にも取り組んでおり、この方法論が確立されれば、異なるエネルギー間のやりとりを組織的に表現することが可能となり、宇宙や航空といった分野のみならず、生命分野を含む、より大規模かつ複雑な事象を解明できることになるでしょう。これらは極限的な設計が必要とされる困難な研究分野ではありますが、1 つ1 つの事象を丁寧に解きほぐして関連づけていくことで、解を見出すことができるはずです。

基幹理工学部では、1 年次に数学・物理の基礎を身につけることを目的とした共通カリキュラムで学び、2 年進級時に学科を選択します。自身の専門を慌てずにじっくりと決めることができるほか、同じ授業を1年間受けることで学生間の壁がなくなり、学科に分かれた2 年次以降も活発な交流があります。こうして形成される、自分とは異なる研究テーマを持った多種多様な学生たちとの人脈は、学生時代はもとより卒業後も大いに役立つことでしょう。

欧米では、ものづくりを日本でいうところの「職人的な技」ではなく、実用的で合理的なものとして捉えて応用数学の分野が発展してきました。21 世紀になり日本においても、製造業の現場で応用数学を用いた設計や製造工程を重んじる傾向は出てきたものの、まだまだ理学的な側面と工学的な側面の間にはズレが生じています。このズレを是正するのに必要となるのが「理」と「工」を相補的に学んでいくことであり、早稲田の理工学部はこの伝統を長きにわたって持ち続けてきました。ぜひ、どちらか片方の視点ではなく、双方の知識をつなげて新たな価値を生み出すことができる人材となるべく、有意義な学生生活を過ごしてください。

 

 


吉村 浩明 Yoshimura Hiroaki

基幹理工学部
機械科学・航空学科 教授

※掲載情報は2015年度内の取材当時のものです。

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