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生徒の“ 気づきの芽”をともに育てられる人間力にあふれた教育者になってほしい

matsuki

 日本語の音声やアクセント、文字、語彙、文法、文章から談話に至るまで、外国語との比較を含めた幅広い領域を研究するのが、「日本語学」という学問です。何気なく使っている日本語を外国語と同じく「1 つの言語」として客観的に捉えることで、当たり前と思っていることを論証する、言い換えれば日本語の常識を疑うことにつながります。敢えて常識とされていることを疑うことは、社会に出てからも有用なスキルとなることでしょう。

言語は常に変化を続けています。例えば、若者の多くが用いる「ら抜き言葉」は、国語教育における文法的な観点からすれば“ 誤用”とされています。しかし、日本語学の考えに立って言えば、これは誤用ではなく“ 変化の先取り”であり、現在は話し言葉と書き言葉の間で生じるタイムラグの最中であると考えることができます。皆さんは小・中・高の授業で、「文法は暗記して覚えるもの」と思っているかもしれません。しかし、話し言葉や書き言葉など身近な言葉づかいを観察し、「こういうものだ」と教えられた常識を疑ってみてください。これまで気づかなかった法則性を発見することは、知的好奇心を刺激するスリリングな体験となるはずです。

グローバル化が進み、外国人と交流する機会も増えることが見込まれる現在、日本語を母語としない方々へ、いかに日本語をうまく教えられるかということも重要視されるようになるでしょう。そうした場面でも「日本語学」のノウハウが活きてきます。無意識に身につけている日本語の文法や語法を敢えて意識化することにより、日本語学習にはどのようなサポートが必要なのかが見えてくるようになるからです。私のゼミに在籍している学生の中には、「“ オノマトペ”を外国人にも分かってほしい」というテーマを掲げている学生もいます。どのような立場になったとしても、こうしたマインドは持ち続けてほしいですね。

教育学部を志す皆さんの中には、教職を目指す方も少なくないことと思います。私自身がかつて高校で教壇に立っていた経験からお伝えできるアドバイスとしては、教科指導だけではなく自分の体験を生徒たちと共有できる教員になってほしいということ。そして、生徒の“ 気づきの芽”を摘むことなく、ともに育てていこうとする姿勢が重要だと考えています。ぜひ、大学においてもさまざまな知識や経験を蓄えることで、教育者として必要な人間力を身につけてほしいと願っています。

 

 


松木 正恵 Matsuki Masae

教育学部
国語国文学科 教授

※掲載情報は2015年度内の取材当時のものです。

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