Waseda Institute for Sport Sciences早稲田大学 スポーツ科学研究センター

その他

大学スポーツ選手の身体組成とエネルギー代謝に関する研究

研究課題

大学スポーツ選手の身体組成とエネルギー代謝に関する研究

研究組織

研究代表者

樋口満(スポーツ科学学術院教授、研究統括・被験者管理)

研究分担者

  • 薄井澄誉子(スポーツ科学学術院助手、基礎代謝測定)
  • 緑川泰史(スポーツ科学学術院助手、身体組成測定)

研究計画

【研究目的】

アスリートが最大のパフォーマンスを発揮するためのコンディション維持や体重管理には、エネルギー・バランスが不可欠な要素である。わが国において、推定エネルギー必要量は、基礎代謝量に身体活動レベルを乗じた値を用いている。この基準は、一般的な日常生活を営むものを対象にしており、著しく身体活動量の多いアスリートは対象となっていない。しかも、競技特性や練習強度等によって消費エネルギー量が異なるアスリートに対し、選手個々人にみあったエネルギーの摂取基準は定められていない。従って、アスリートの摂取基準の基礎となる身体組成及び基礎代謝量に関するデータを得ることは重要である。

そこで、本研究では、大学トップアスリートと一般学生における身体組成および基礎代謝量を測定し、各組織/器官に分類した身体組成と基礎代謝量との関連から、運動トレーニングが身体組成と基礎代謝量に及ぼす影響を検討することを目的とする。

【研究方法】

  1. 被検者大学男子スポーツ選手(陸上競技・水泳競技)10名、及び運動習慣のない一般学生10名を対象とする。
  2. 身体組成の測定体脂肪率及び骨塩量、四肢の除脂肪軟組織(lean soft tissue:LST)は、DXA法(Dual energy X-ray absorptiometory)を使用して測定する。また、得られた体重と体脂肪率から除脂肪量(FFM)と体脂肪量(FM)を算出する。
  3. 基礎代謝量の測定各被検者は測定前夜から12時間以上の断食をし、翌日の朝に室温23-25℃に保たれた合宿所の室内において、30分以上仰臥位で安静にした後、基礎体温、心拍数、血圧を測定する。VO2000呼気ガス分析装置(Medical Graphics Corporation社製)の付属マスクを装着後25分間の呼気を分析、記録する。採気開始5分のデータは捨て、20分間の呼気中の酸素(O2)及び二酸化炭素(CO2)の濃度を使用し、VCO2とVCO2/VO2(RQ)を基準としたWeirの換算式によりエネルギーに換算して基礎代謝量(BMRm)を算出する。
  4. 各組織/器官と基礎代謝量の推定DXA法によって得られた身体各部の組成から、骨格筋量、骨量、脂肪組織量、その他の組織/器官重量を推定する。推定された各組織・器官重量にそれぞれのエネルギー代謝率を掛け合わせて推定基礎代謝量(BMRe)を求める。
  5. 血液検査採血は早朝空腹時に実施し、抹消血一般検査及び空腹時血糖、インスリン、ヘモグロビンA1c、総コレステロール、HDL-コレステロール、中性脂肪、GOT、GPT、γ-GTP、血清鉄、甲状腺ホルモン、レプチン、アディポネクチンの濃度を測定する。血液分析は(株)SRLに委託する。

本研究を施行することで、大学トップアスリートのコンディション維持や体重管理における適切な推定エネルギー必要量を見いだす基礎データが得られることが期待される。

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