制度構築の政治経済学−期待実現社会に向けて−
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予定表 -詳細情報-

件名 LS 山本鉄平氏
開始日時 2009年 6月 16日 (火曜日)   12時15分 (GMT+09:00)
終了日時 2009年 6月 16日 (火曜日)   12時50分 (GMT+09:00)
場所 1号館310教室
詳細 場所:1号館310教室

報告者:山本鉄平(プリンストン大学)

タイトル:『因果メカニズムの統計的分析 ー 因果的媒介効果の識別・推定・感度分析』 (今井耕介/ルーク・キール/山本鉄平)

概要:
因果的媒介関係の分析は、政治学をはじめ、疫学・心理学・社会学といった応用科学の様々な分野において頻繁に行われている。そういった分析の主とした目的は、処理変数と反応変数との因果関係の間に位置する中間変数の役割を分析することによって、原因から結果に至る因果メカニズムについて調査することにある。しかしながら、これまでの社会科学においては、こうした定量的研究は観察された変数間の相関関係のみに基づいた統計的分析によって行われ、データの背後に存在する真の因果関係について十分な注意を払った研究はほとんど存在していないというのが現状である。そこで本稿は、因果的媒介関係の統計的分析のための包括的な枠組みおよび応用研究において比較的容易に適用可能な一連の分析道具を提示する。第一に、平均因果的媒介効果がある特定の連続的無視可能性の仮定の下においてノンパラメトリックに識別可能であることを証明したうえで、統計学における他の既存研究で用いられている仮定と本稿の仮定とを比較考察する。また、社会科学において最も広く用いられている線形構造方程式モデルの枠組み上での本結果の意味について特に検討する。とりわけ重要なのは、連続的無視可能性に加えて線形性を仮定した場合に、線形構造方程式モデルで最も一般に用いられるBaron-Kennyの推定量を平均因果的媒介効果の推定量として解釈できるというものである。第二に、線形性をはじめとする関数形・分布形に関する仮定によらない推定法として、ノンパラメトリックな平均因果的媒介効果の推定量を提示する。また、より一般的な方法として、媒介変数および反応変数をそれぞれノンパラメトリック回帰を用いてモデル化するという方法についても検討する。第三に、本稿で用いる連続的無視可能性の仮定は、他の既存研究におけるものと同様、多くの応用研究において厳密には成立しないと考えられる。したがって、感度分析によって観察不可能な交絡因子の存在に対する推定結果の頑健性を調べることは不可欠であるといえる。そこで本稿では、線形構造方程式モデルに基づいた感度分析の方法を提示する。最後に、これら一連の方法の例示として、Nelson,Clawson & Oxley (1997)によるメディア・フレーミングに関する無作為化実験の再分析を行う。
カテゴリー 政治経済学基礎セミナー・ランチタイムセミナー
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