Graduate School of Japanese Applied Linguistics早稲田大学 大学院日本語教育研究科

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日本語教育学公開講座「21世紀の日本語教育学へ」

2017年度の講座は1月21日から受け付け開始いたします。

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(※好評により、受付開始日を早めました。)

近年のあわただしい国際化の中で、外国人のための日本語教育も確実に大きく変容しつつあります。この講座では、その現状と歴史を踏まえつつ、社会・文化とのかかわりや新しいマルチメディアによる教育も視野に入れて、21世紀の日本語教育への展望を早稲田大学から提案いたします。

これから日本語教育を学んでみようという方々を対象に、「外国語としての日本語指導」を中心に、広くことばと教育の問題を考えてみたいと思います。日本語学・日本語教育学の基礎を習得しようとお考えの方にとっては、早稲田大学日本語教育研究科の教授陣による「日本語教育学公開講座」は、最適の講座といえます。ぜひ、一度受講してみませんか?

  • 受講対象
    日本語・日本語教育に関心があり、主にこれから学習を始めようとしている方。学生の方や、現職の日本語教師の方、地域で日本語授業ボランティアをされている方、大学院進学を考えている方など、どなたでも受講できます。
  • 授業期間
    春学期:2017年4月8日~2017年7月15日 土曜日12回
    秋学期:2017年9月30日~2018年1月20日 土曜日12回
  • 授業時間
    10:00~12:15(休憩:11:00~11:15)
  • 募集定員
    150名

講座授業日程・講座内容

 第1.2回 「移動する子ども」とことばの日本語教育 川上 郁雄
4月8日
4月15日
現代は「移動する時代」と言われています。大量の人々がさまざまな理由で国境を越えて移動する時代という意味です。その理由も、労働、移住、留学、研修、観光、結婚、離婚など多様化しています。ただし、これらはすべて大人の理由です。つまり、大人は自分の目的によって移動しますが、それにともなう形で、家族、特に子どもたちが移動を繰り返しています。私はこのような子どもを「移動する子ども」と捉えています。「移動する子ども」の視点から、子どもの日本語教育を、そして、日本語教育全体を捉え直したいと思います。 kawakami
〔課題図書〕
川上郁雄編『「移動する子どもたち」と日本語教育―日本語を母語としない子どもへのことばの教育を考える―』(明石書店 2006)、川上郁雄編『「移動する子どもたち」の考える力とリテラシー―主体性の年少者日本語教育―』(明石書店 2009)、川上郁雄編『海の向こうの「移動する子どもたち」と日本語教育―動態性の年少者日本語教育学―』(明石書店 2009)、川上郁雄編『私も「移動する子ども」だった―異なる言語の間で育った子どもたちのライフストーリ―』(くろしお出版 2010)、川上郁雄『「移動する子どもたち」のことばの教育学』(くろしお出版 2011)、川上郁雄編『「移動する子ども」という記憶と力―ことばとアイデンティティ』(くろしお出版 2013)
 第3.4回 日本語教育を研究する意味 細川 英雄
4月22日
5月6日
あなたは、日本語を教える「実践」とそのための「研究」についてどのように考えていますか。「日本語」を教えるために「研究」は必要でしょうか。もし必要だとしたら、「日本語教育」を研究するとは、どのようなことなのでしょうか。ここでは、日本語教育と研究の関係を、個人と社会の観点から捉え、受講の皆さんとともに考えることとします。日本語教育における研究の意味という課題によって、受講の方々も、ことばを学ぶこと、テーマを持つこととは何かという問いと向き合うことになるでしょう。

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早稲田大学
名誉教授

〔課題図書〕
細川英雄『研究活動デザイン―出会いと対話は何を変えるか』(東京図書 2012)
*講義の内容をより深く理解していただくために、課題図書として使用します。
 第5.6回 日本語教育と教室デザイン 舘岡 洋子
5月13日
5月27日
日本語の教室ではさまざまな背景や目標を持った人々が、日本語学習に取り組んでいます。彼らは何をどのように学んでいるのでしょうか。そこでは、教師が教え、学習者が学ぶという一方向的な学びだけではなく、学習者自らが参加し、教師や他の学習者、さらには学習者を取り巻く社会環境と相互作用をする中で多様な学びが生まれています。同時に自己との対話という内なる相互作用もおきているのです。日本語を学ぶとはどういうことか、教室とは何をするところなのか、教師の役割は何かということを一緒に考えていきましょう。 message_photo_tateoka
〔課題図書〕
舘岡洋子『ひとりで読むことからピア・リーディングへ―日本語学習者の読解課程と対話的協働学習』(東海大学出版会 2005)、池田玲子・舘岡洋子『ピア・ラーニング入門―創造的な学びのデザインのために』(ひつじ書房 2007)、 『協働で学ぶクリティカル・リーディング』(ひつじ書房 2015)、舘岡洋子編『日本語教育のための質的研究入門』(ココ出版 2015)
 第7.8回 日本語教育の教材 吉岡 英幸
6月10日
6月17日
日本国内で使用された日本語教材で、現存する最古のものは、16世紀末にキリシタン宣教師が作成した『平家物語』などですが、多様な教材が開発されるようになったのは明治期以降です。本講座では、主として国内の明治期以降の日本語教材に焦点をあて、いつ、どのような社会背景の中で、どのような日本語教材が開発されてきたのか、いわば教材から見たこの100年の日本語教育の変遷を検討するつもりです。また、現行の日本語教材の種類や特徴から、現代の日本語教育の動向を検討してみたいと思います。

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早稲田大学
名誉教授

〔課題図書〕
吉岡英幸・本田弘之編著『日本語教材研究の視点-新しい教材研究論の確立をめざして』(くろしお出版2016)、吉岡英幸編『徹底ガイド日本語教材』(凡人社2008)
 第9.10回 初級課程の教授法を考える 川口 義一
6月24日
7月1日
この講義では、仮名の読み書きから始まる早稲田大学の初級のコースが300時間近くの集中講座を終わるまでにどのようなことが、どのように教えられていくかをご紹介します。その中で、どのような教授法が使われ、それがどのような効果を挙げているかもご説明します。また、そのような教授法の背景にある教授法理念とはどのようなものか、そして、そのような教授法を使用することは、日本語教育の本質とどうかかわるかという問題にも言及します。

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早稲田大学
名誉教授

 第11.12回 新しい日本語教育の展開 宮崎 里司
7月8日
7月15日
日本語教育の現場で教え、さまざまな問題意識をもつ日本語教師やこれから日本語教育を学びたい方々を対象に、現在および明日の日本語教育を、学習ストラテジー、インターアクション能力、外国人問題、多文化共生などといったキーワードで考えていきます。さらに、外国人力士など、ユニークな日本語学習者の事例を取り上げながら、効果的な日本語習得についても考察します。  miyazaki
〔課題図書〕
『日本語教育と日本語学習:学習ストラテジー論にむけて』(くろしお出版1999共編著)、『外国人力士はなぜ日本語がうまいのか』(明治書院2006新装版)、『言語研究の方法:言語学、日本語学、日本語教育学に携わる人のために』(くろしお出版2002共編著)、『ことば漬けのススメ』(明治書院2010 第2回国際理解促進優良図書優秀賞)、『世界の中のオーストラリア―社会と文化のグローバリゼーション』(2012共著)
第1.2回 日本語の音声と音韻  戸田 貴子
9月30日
10月7日
日本語学習者の多様化に伴い、発音の問題が多様化する一方、日本語教育の現場でも音声表現の重要性が強調されるようになり、発音指導に対するニーズが高まっています。この講座では、日本語学習者による発話資料の分析を通して、日本語音声の特徴と日本語学習者に対する音声教育について考えたいと思います。 toda
〔課題図書〕
戸田貴子『コミュニケーションのための日本語発音レッスン』(スリーエーネットワーク 2004)
第3.4回 日本語の語彙 小宮 千鶴子
10月14日
10月21日
単語の集まりを語彙といいますが、この講義では、まず、日本語の語彙について基礎的な理論を学び、日本語学習者が学ぶ必要のある語彙とは何かについて考えます。次いで、日本語教育の初級および中級における語彙指導の方法について紹介します。 komiya
〔課題図書〕
秋元美晴『日本語教育能力検定試験に合格するための語彙』(アルク 2010)、白井恭弘『外国語学習の科学』(岩波新書 2008)、今井むつみ・針生悦子『言葉をおぼえるしくみ』(ちくま学芸文庫 2014)
第5.6回 日本語の文法  小林 ミナ
10月28日
11月11日
日本語教育を「コミュニケーション」と「言語」「文法」というキーワードから考えます。「日本語を学ぶ」というのは、教科書の文法記述や教師の文法説明を丸暗記して再生するだけの受動的・静的な営みではなく、周囲の日本語をリソースとして取りこみながら、頭の中に「日本語の体系(=文法)」を自ら構築していく、きわめて能動的・動的な営みです。コミュニケーションを支える一要素として言語・文法を見直し、そのような営みを支援するため研究、教育について考えます。 kobayashi
〔課題図書〕
野田尚史編『コミュニケーションのための日本語教育文法』(くろしお出版 2005)
第7.8回 日本語の文章・談話 佐久間 まゆみ
11月18日
12月2日
文章と談話は、それぞれ、日本語の書き言葉と話し言葉における最大の単位で、コミュニケーションの実現形態ですが、その構造や機能を分析する方法を学びます。また、日本語教育における文章・談話の表現と理解の技法と教え方についても取り上げます。 sakuma
〔課題図書〕
寺村秀夫他編『ケーススタディ日本語の文章・談話』(おうふう 1990)、佐久間まゆみ他編『文章・談話のしくみ』(おうふう 1997)、佐久間まゆみ編、北原保雄監修『朝倉日本語講座7 文章・談話』(朝倉書店 2003)、佐久間まゆみ編『講義の談話の表現と理解』(くろしお出版 2010)
第9.10回 日本語の待遇コミュニケーション 蒲谷 宏
12月9日
12月16日
「待遇コミュニケーション」というのは、従来の「待遇表現」を発展させたもので、「人間関係」や「場」に応じて使い分けられるコミュニケーション行為のことです。特に「敬語コミュニケーション」を中心に、日本語の大きな特色になっており、日本語教育においても、「待遇コミュニケーション」をどう捉え、どう教え・学ぶかということは、大きな課題になります。ここでは、そうした「待遇コミュニケーション」の研究・教育に関する基本的な点について考察していきたいと思います。 kabaya
〔課題図書〕
蒲谷宏『待遇コミュニケーション論』(大修館書店 2013)
*講義前に読んでおくと、講義内容がより深く理解できると思います。
第11.12回 日本語教育と評価 李 在鎬
1月13日
1月20日
体重を測りたい時には体重計を、身長を測りたい時には身長計を使うのと同じように、能力を測りたい時はテストを使います。しかし、能力は身長や体重と違って目に見えません。目に見えない能力、特に言葉の能力を測るために、日本語教育の現場では、どんな方法を使っているのか、そして、どんな条件を満たした時、それが良いテストであると言えるのかについて考えていきます。 leejaeho
〔課題図書〕
李在鎬編『日本語教育のための言語テストガイドブック』(くろしお出版 2015)

受講料・お申込み方法

受講料(教材費を含む)

  • 年額:90,000円(在学生は25,000円)
  • 春学期のみ:50,000円(在学生は15,000円)
  • 秋学期のみ:50,000円(在学生は15,000円)

※在学生:早稲田大学の学部・大学院・日本語センター・芸術学校に2017年度在学している方。

お申込み方法

1.オンラインレジストレーション
※1月21日より受付開始

  • こちらの申請フォームから画面の案内に従って、個人情報を入力してください。
  • 大学院日本語教育研究科より受講料の「振込用紙」を郵送します。
2.受講料の振込
所定の振込用紙に氏名、住所をご記入の上、銀行窓口からお振り込みください。

  • ATM、インターネットからの納入はできません。
  • 一度お支払いただいた受講料の返金はできませんので、ご了承ください。
  • 受講料振込後、銀行の収納印を確認し領収書のコピーを受け取ってください。
  • 開講直前(開講2日前および前日)に振り込んだ場合は、講座初日に「領収書のコピー」を持参してください。※3日前までに振り込んだ場合は、持参不要です。
3.申込手続完了

受講生の声(受講体験記)

受講生は、20歳代から60歳代の方まで、学生、会社員、主婦、現役の日本語教師、各種教員方まで幅広い層の方々が、それぞれ目的をおもちになり、本講座を受講されています。

自分の授業で活用
私は現職の公立中学校教員です。日本語教師への転換をめざして受講しました。この講座は、日本語教育学研究の現状と課題を把握するのには最適の講座だったと思います。多文化共生社会が進行している現状にあって、小・中・高の教員養成課程にこのような講座を設けるべきだと思いました。最も役立ったのは、「子どもの日本語教育」(川上先生)の日本語を母語としない子供たちの日本語教育を捉えるための「バンドスケール」です。実際に私の学校で活用させていただきました。また、「日本語教育と教室デザイン」(舘岡先生)の「ピア・リーディング」からは発想法、授業法等多くのことを学びました。私の授業に応用させていただきました。「社会・文化と日本語教育」(細川先生)では、日本語教育のパラダイムの転換を学び、刺激的な授業でした。
日本語教師として・・・
日本語教師として数年仕事をしてきましたが、公開講座は基本をおさえつつも日本語研究の最新情報を知ることができ、とても有意義な時間をすごすことができました。おかげで大学院の試験にも合格することができました。幅広い層の方に対応できる講座だと思います。
日本語に対して新たな興味が・・・
1年間の講座で日本語に対して持っている疑問がかなり解決され、また新たな興味がわいてきます。これが終わりでなくここを出発点として、もっと知りたいと思うようになりました。ことばは文化といいますが、本当に奥深いものですね。
講義後の「質問表」が教授陣とのパイプに・・・
定年退職後、地域の日本語教室でボランティアとして教えています。このたび、海外の大学で、日本事情を教えることになりまして、この公開講座を受講することにしました。講義内の「質疑応答」で直接質問することができますが、講義終了後の「質問表」でも、講義とは離れた問い合わせにも、教授陣が懇切丁寧に答えてくださいます。充実の講義にすっかり自信がつきました。
日本語教育の研究領域を知る・・・
一口に「日本語教育」といってもミクロ的な研究からマクロ的な研究まで、様々な領域があり「えっ、こんな面白いことを研究している人もいるのか!」と驚かされることが度々ありました。この講座では一通りの領域を広く浅く学べるので、日本語教育の中でもどの分野を研究すべきか定まっていない人に参考になると思います。
日本語教育関連イベントの紹介
すべての講座で、テーマごとに体系的に整理できて有意義でした。現場をよくご存知の先生方の講義なので、現状にも則しており、また最新の研究成果を盛り込んだ内容でした。日本語教育の関連イベントや学会などの情報もご紹介いただき、大変参考になりました。

パンフレット

pamphlet_panel2017パンフレット・ダウンロード版
※2018年度講座のパンフレットは1月下旬発行です。

パンフレットの請求はこちらの申請フォームから

お知らせ

早稲田大学中央図書館の利用

公開講座の授講期間中に早稲田大学中央図書館を利用することができます。(貸出不可、閲覧のみ)図書館利用日の際には受講証が必要です。図書館の開室時間は、中央図書館のホームページでご確認ください。

受講証明書の発行

各コース終了後、受講証明書を発行します。

懇親会

春学期と秋学期の各1回、講師と受講生のみなさんとの懇親会を開催する予定です。

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