教育・総合科学学術院は、早稲田大学にある10の学術院の一つとして、教育学部、大学院教育学研究科、教育総合研究所、教職支援センターの四つの組織から構成されています。
高等師範部を前身とし、戦後に私学として最初に誕生した開放制教育学部です。今もその伝統を守り、高度な専門性を有した教員はもちろん、様々な分野で優れた知見を創造し、それを伝える力をもって社会に貢献できる人材の育成を目的としています。文系から理系まで広い分野にわたって学界をリードする教授陣を擁しており、それらが、大学設置基準を満たす複数の「学科」を構成していることが、教育学部の大きな特徴と言えるでしょう。教育学科・国語国文学科・英語英文学科・社会科・理学科・数学科・複合文化学科の7学科が、それぞれに専門的なカリキュラムを提供しています。
1990年に創設され、教育学、教育心理学、教科教育学(国語教育・英語教育・社会科教育・数学教育)の分野の研究教育を担っています。教科に関する高い専門性を持った教員を輩出する一方で、教育学、教育心理学、教科内容学の研究者も育成しています。また、2017年4月に旧教職研究科と組織統合し、上記の分野に加え、高度教職実践専攻(専門職大学院)が加わることになりました。本専攻では教育現場での実習に重きを置いたカリキュラムを提供し、学校経営・学級経営・授業力といった実践力に優れた小学校・中学校・高等学校の教員を輩出しています。
狭義の教育学のみならず、広く「教育」をキーワードとして研究活動を展開しています。研究所員の個人研究を基盤とし、年度毎に学内公募で選ばれる研究部会の活動も推進しています。また、教育現場の最前線におけるテーマを取り上げた公開講演やシンポジウムを開催して研究成果を社会に発信しています。毎年の研究成果は『早稲田教育評論』「早稲田教育叢書」に公表し、教育に関する知の蓄積を目指しています。さらに、本学術院と箇所間協定を結ぶロンドン大学教育研究所をはじめとして、海外の研究機関との学術交流も積極的に支援しています。
教育・総合科学学術院では、Waseda Vision 150の学術院将来構想で掲げた教員養成組織開設について検討を重ね、2016年4月に教職支援センターを開設しました。
センターは本学の教員就職支援業務を担い、教職課程カリキュラム、地区稲門教育会との連携、教員養成および現職教員へのサポートを推進することを目的とします。
事業を有機的かつ効率的に推進するため、管理委員会のもとにカリキュラム運営部門、実習等連携推進部門およびキャリア支援部門を置きます。
教員就職に関する指導および情報提供を行うため、教員就職指導室、教員就職アドバイザーを置きます。
地区稲門教育会の活性化、教育実習指導および教員就職指導の充実のため、地区アドバイザーを置きます。