活動報告
2013年度第4回DCC産学交流フォーラム実施報告



「次世代e-learning」公開フォーラム
【日時】
2013年11月19日(火) 14:00~20:30

【概要】
 早稲田大学遠隔教育センターおよび青山学院大学ヒューマン・イノベーション研究センター(HiRC)の主催、デジタルキャンパスコンソーシアム(DCC)とJACET-ICT調査研究特別委員会の共催により、「次世代e-learning」公開フォーラムを開催した。
 フォーラムの第I部(14:00~16:40)は、テクニカルセッションとして、英語教育用電子教科書の試作などに関する研究発表とパネルディスカッションを行い、第II部(17:00~18:40)では、招待講演として、DCC会長の早稲田大学理工学術院 深澤良彰教授、およびHiRC所長の青山学院大学経営学部 玉木欽也教授にご講演いただいた。

【第I部 テクニカルセッション】
-「iBooks Authorによる英語教育用電子教科書の試作」吉田 諭史(早大)
-「英語教育用電子教材の試作」神馬 豊彦(早大)
-「eラーニングにおける学習履歴活用の可能性」中澤 真(会津大)
-パネルディスカッション「eラーニングにおける学習スタイル」
小泉 大城(サイバー大)、中澤 真(会津大)、新目 真紀(青学大)、神馬 豊彦(早大)

【第II部 招待講演】
-「ICT技術の活用によるWaseda Vision 150の支援」深澤 良彰(早大、DCC会長)
-「ソーシャルコミュニティーデザイナー資格認定プログラム」
玉木 欽也(青学大、HiRC所長)
-「閉会あいさつ 」中野 美知子(早大)

【講演要旨】
 深澤教授による講演では、早稲田大学の情報化推進の前提となる、情報化推進体制、教育支援や研究支援を始めとした各種システムの開発と運用状況、情報化戦略の必要性、第1次・第2次情報化推進プログラムの概要についての説明がなされた。その後、昨今中長期方針として掲げるWaseda Vision 150や、その方針にて掲げている数値目標の説明ともに、数値化されていることがいかに具体的な方針として重要であるかが示され、附随する13の核心戦略についての紹介が行われた。Waseda Vision 150の核心戦略と情報化推進プログラムの具体的な関係を述べたうえ、LMSをはじめとする教育支援システムや教室設備・インフラの整備を行い、大学の授業が対話型・問題発見解決型授業へ移行することを支援していくとともに、講義動画をはじめとした学修内容の学内外への公開を推進することで教育内容の可視化を今後果たしていくといった提言がなされた。

 玉木教授の講演では、「世界に通用するeラーニング専門家育成プログラム」(05年)と「ICT活用教育のFD/SDプログラム」(08年)の概要紹介を行った。「世界に通用するeラーニング専門家育成プログラム」では、eラーニング専門家の5職種の紹介と、それぞれの育成に必要なコースなどプログラムの運営モデルについての説明が行われ、当該プログラムの外部資格との相互認定や授業設計法についての紹介がなされた。「ICT活用教育のFD/SDプログラム」では、同プログラムが現代GP提供プログラムであることの紹介と、事前学習・対面での講義と実習・事後学習からなるブレンディッドラーニング形式を採用していることが特徴であるとの説明がなされた。また今年の4月から始まった学部生向け「ソーシャルコミュニティデザイン」専門家育成プログラムを通じた社会的な資格制度との連携による専門家育成プログラムの概要について紹介し、最後に社会人向けSCD資格認定プログラム構想(案)についての説明があった。

パネルディスカッション 深澤 良彰教授 玉木 欽也教授