早稲田大学は2007年4月に岐阜県美濃加茂市と文化交流協定を締結し、2008年より毎年9月に、本学学生による演劇公演を行っています。美濃加茂市出身の坪内逍遙は、シェイクスピア作品の翻訳「新修シェークスピヤ全集」全40巻を刊行したことで知られていますが、同時に演劇や舞踊の発展のためにも尽力し、論考の執筆のほか、劇脚本の作成や演劇指導のための養成所の設立など、多岐にわたり活躍しました。本企画は、演劇・舞台芸術の発展に多大な貢献をした坪内逍遙の精神に倣い、始まりました。
学生の皆さんは岐阜県美濃加茂市のミュージアムで約1週間合宿しながら稽古と公演をします。この企画の大きな魅力は、都会ではなかなかできない野外での公演が可能なことです。野外公演専用のスペースはありませんが、広い芝生、森、建物、空など、全てが舞台。夜は照明次第で幻想的な空間に変わります。ガラス張りのエントランスホールで野外と往来したり、敷地内の施設を利用した演出なども可能です。また、滞在中は現地高校でのワークショップ実施、市民との交流、逍遙に関する学習旅行などの機会もあります。
本企画は、現地の新聞、雑誌、ラジオなど多くのメディアに取り上げられ、注目が高まっています。お客様も年々増え、毎年リピーターの方もいらっしゃいます。 学生の皆さんが、本企画を活用して積極的に外に飛び出し、坪内逍遙の精神に触れ、成長していただくことを期待しています。また、学生の皆さんと美濃加茂市民の交流を通して、本学と美濃加茂市の文化交流がより活発になることを願っています。
早稲田文化サイトは、本学の文化的資源・文化情報の発信基地として、文化推進部が運営しています。