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学生の声

INDEX

◆MBA全日制

学生の声

2009年 3月修了
・岩崎 勇一郎さん

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◆MBA全日制

学生の声

2008年3月修了
・清水 大地さん

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◆MBA夜間主

学生の声

2010年3月修了
・東 勝英さん

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◆MBA夜間主

学生の声

2008年3月修了
・桜田 圭子さん

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◆MBA夜間主

学生の声

2010年3月修了
・鈴木 竜児さん

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◆MBA夜間主

学生の声

2010年3月修了
・高崎 栄一さん

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◆MBA夜間主

学生の声

2006年 3月修了
・及川 直彦さん

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◆MOT夜間主

学生の声

2008年 3月修了
・吉弘 晃さん

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MBA全日制

岩崎 勇一郎氏 修了年月: 2009年 3月修了
株式会社早稲田ユナイテッド代表取締役社長

◆経歴
1996年 国学院久我山高校
1999年 早稲田大学理工学部応用化学科
2003年 早稲田大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 修士課程 (応用生物化学研究)
2004年 早稲田大学大学院理工学研究科 応用化学専攻 博士後期課程 (応用生物化学研究)
2005年 早稲田大学理工学部 助手
2007年 早稲田大学商学研究科 MBAコース (西山茂ゼミ)
2008年 株式会社早稲田ユナイテッド 代表取締役
2009年 NPO法人ワセダクラブ 理事

◆進学を決めたのはどのようなきっかけからでしたでしょうか?
 MBAへの進学を決めたのは、科学者として大学院博士課程で研究成果を博士論文にまとめ始めた時期でした。
 博士論文に関わる研究を進めながらも、同時に今後の進路を考えていく中で、科学以外の世界を覗いてみたいという興味も沸くようになりました。とくに大学時代から株式投資を通じて金融・経済に触れる機会もありましたし、ライブドア事件を境に自然と「ビジネス」の世界にも興味を惹かれるようになっていきました。

 生物化学に携わる大学院での研究生活にも十分満足していたものの、その頃から、これまでずっと自分を支え続けてくれていた「サッカー」と「教育」を結び付けたビジネスモデルを作りたいと考えるようになりました。その時に生まれたアイデアが「早稲田大学連携型プロサッカークラブ」というモデルであり、MBAへ進学した目的もこのビジネスモデルを具現化することにありました。

◆実際に入学され、学生生活はいかがでしたか。
 これまで科学者として積み重ねてきた経験はありましたが、ビジネスに関する知識や経験を得る機会はほとんどありませんでした。MBAの学生生活で受け取る刺激は全てが新鮮で、先生方の一言一言、仲間から得られるさりげない会話、その全てが自分にとって大変価値のある財産へと変わっていきました。

 2年間の生活で一番印象に残っているものは、グループワークによる「ビジネスゲーム」や「新規事業立ち上げ(シュミレーション)」に関する授業でした。 正解の無い問題であっても、市場の変化を観察しつつ、市場のニーズを予測しつつ、チームで適材適所の役割分担を行い、売上や利益という数字の『結果』に結び付けるプロセスを楽しみながら学ぶことができました。

 科学ではデータの「再現性」を求められますが、ビジネスでは数字などの「結果」が求められます。
 MBAでの2年間は、こういったビジネスの本質を深く学べる貴重な時間となりました。

◆専門職学位論文(修論)はどのようなテーマで執筆されましたか。
 専門職学位論文(修論)は「早稲田大学連携型プロサッカークラブ構想」というテーマで執筆しました。もともとMBAに入学する目的も、このテーマを具現化するためでもありました。入学2年目にはちょうど運営会社(株式会社早稲田ユナイテッド)も設立し、早稲田大学公認の総合型スポーツクラブ(NPO法人ワセダクラブ)との連携も開始していましたので、会社の経営である「実務」と、専門教育による「知識」の両面から修士論文の質を高めていくことができました。

 修士論文の内容の一つとしてクラブ運営の事業計画も作成しながら、同時並行で実務の新規ビジネスをスタートさせていました。それ故に、現場のビジネスというものが、やはり事業計画のようには上手くいかないということを、修士論文執筆の最中に実感することもできました。「経済は感情で動く」という行動経済学の有名な言葉にもあるように、文字や数字だけでは現すことのできない「感情・感性」が現場のビジネスで結果を生むためにすごく重要であると痛感しました。

◆現在、MBAで学んだことをどのように活かされ活躍なさっているかについて教えてください。
 MBAで学んだことの中で、今でも実務に活きていると感じるものが「人材組織マネジメント」に関わるノウハウです。ベンチャー企業として当初一人でスタートした会社組織も、少しずつ組織の運営に関わる「人的資本」が拡大していくようになりました。そういった変化の中で、メンバーやスタッフのベクトルを揃えたり、適材適所を分析したり、機動的に経営判断を行うことができたのも、MBAで学んだ知識や経験があるからこそだと思います「早稲田大学連携型プロサッカークラブ構想」の出発点となる社会人サッカークラブの監督も3年間務めましたが、人材組織マネジメントや経営戦略などの知識はチームスポーツにも通ずるものがあると実感しました。ビジョンを掲げ、一貫性を打ち出し、状況を見極めながら選択と集中を繰り返す。それらは、サッカーのような複雑なチームスポーツにおいても、勝利に繋がる大切な要素になることが監督の立場からも理解することができました。

◆MBA進学について迷っている方へ、メッセージをお願いいたします。
 ビジネスにおける意思決定を合理的に選択するための要素を、MBAでは学問として一つ一つ学ぶことができます。また、教科書ベースの知識を身に付けるだけではなく、先生方が各々現場で積み上げてきたケーススタディも学ぶこともできますし、グループワークで仲間と協力しながら貴重なエピソードを作ることもできます。
 MBA進学の前には、実際に自分自身でも、このまま研究者の道を歩むのか?それとも新たなチャレンジをするのか?すごく悩んだ記憶があります。けれども、迷っていた時に気が付いたことは、時間は誰もが平等に失い続ける『資産』であるということです。失い続ける時間を流されるままに過ごすのか?それとも目的意識を持ってチャレンジするのか?どちらの選択肢を選ぶのかは自分次第だということ。
 MBAに進学にするにせよ、今の道をそのまま歩き続けるにせよ、後々自分の人生に後悔しないよう、ご自身の『時間』という最も大切な『資産』を価値あるものに変えていただければと思います。

清水 大地氏 修了年月:2008年3月修了
経営コンサルタント

◆略歴
2000年  立教大学理学部数学科卒業
2000‐2006年  株式会社野村総合研究所
2006‐2008年  早稲田大学大学院アジア太平洋研究科
2007年  交換留学にてE.M.Lyonビジネススクールへ
2008年‐  アクセンチュア株式会社

◆進学を決めたのはどのようなきっかけからでしたでしょうか?
 一言でいえば、前職にて自分の中で感じた問題意識からです。
 私は前職にて、小売業のITを担当していたのですが、ある報告会のときに卸の社長さんから「君は外部の人間だから、簡単に言うけど、こっちはそんなことできないんだよ」と面と向かって言われ、ふと気づいたのです。ITだけで、企業は強くなれないと(当たり前のことなのですが…笑)。
 ではどういった要素が満たされれば、企業は本質的な強さを得られるのか、と考えていたとき、街で手にした、あるビジネス書が「現場力を鍛える(遠藤功著)」でした。
 読みながら、「今後の数年を、こういったことを突き詰めて考える、自分に足りない知識を吸収する期間に充てるのも悪くないかな」と思い、思い切って決断しました。言い換えれば、企業を本質的に強くするという目的は変わらず、その実現方法を考えるために進学を決意したという言い方かもしれません。

◆進学について迷っている方へのアドバイスをお願いします
 私は進学すべき/やめるべきといった議論に意見を述べる立場にはありませんので、コメントしづらいのですが、進学に傾いている方がいるならば、少しメッセージを述べたいと思います。
 それはMBAに進学することは自分の目指す将来への一歩に過ぎないということです。ビジネスの世界は、みなさんがMBAで学んでいる間にもすごいスピードで流れています。ということは、それ以上のスピードで知識を吸収し、現場で使えるレベルまで昇華させてないと相対的に自分の価値は低下したことになってしまうと思います。もちろん、知識以外にも人脈を見つける、将来やりたいビジネスのネタをみつけるなど、何でもできます。決して足を止めることはできませんし、そういった気概を持ち、腹をくくっていただければと思います。

◆実際に入学され、学生生活はいかがでしたか?
 自分を律することが極めて重要だと思います。
 先ほど述べたとおり、私はMBAの間に回りのスピードを越えるくらい、負荷をかけなければならないと思っています。ただし、それは学校から強制されるものではないですし、個々人の問題意識に立脚した負荷の掛け方が重要なのだと思います。そして個々人の問題意識は、その前提に自分自身のキャリアデザインがあるものなのだと思います。
 私は企業を強くするコンサルティングをしたいと考えていたので、そのために必要な能力を磨くこと、今まで自分が知り得なかった経営の知識を何でも吸収したいとずっと思っていました。
 幸いWBSは好きな授業をいくらでも受けることができます(都合が合えばですが)。結果、卒業に必要な単位の倍近く受講してしまいました(笑)。
 さらに、英語の授業や交換留学、コンサルティングファームを含む2社のインターンシップといった企業にいては経験できないことも積極的にチャレンジすることができました。自分の思い描くキャリアに向かって突き進めたのだと思っています。

◆専門職学位論文(修論)はどのようなテーマで執筆されましたか?
 私は前職の経験と絡めて、コンビニビジネスをサービスマーケティングの観点から分析した論文を執筆しました。
 修士論文はゼミ内で先生、生徒とのディスカッションを中心に執筆内容を固めていき、最終的には個人で書きあげるというスタイルが多いように思えます。
 私はたくさんの方から学びの機会を得たいと思い、2つのゼミに参加して指導を受けていました。やる気になれば何でも対応してくれる、そういった土壌がWBSにはあります。
 2つのゼミ生・教授から気づきを得て、ああでもない、こうでもないと右往左往し、そこでいろいろなことを学ぶということの連続でした。世の中、知らないことが多いんだなぁと感じたものです(笑)。議論が顧客満足度の話になったり、コンビニvs.ドラッグストアになったり、ミステリーショッパーの話が出てきたり、はたまたアンケートを400人くらいとったり、業界関係者にヒアリングに行ったり…思い出は尽きませんし、すべてのプロセスこそ、ラーニングだったのだと思います。

◆現在、WBSで学んだことをどのように活かされていますか?
 いろいろなことを得ていますので、絞るのが難しいのですが、2つだけピックアップしようかと思います。 1つは、精神力です。WBSでの2年間は、「前職を継続していたであろう自分」という仮想敵を想定し、それを越えねばならないというプレッシャーを課していましたので、それに打ち勝つ精神力が鍛えられました。これは今でも、顧客の厳しい要求に短期間で応えるというコンサルティングの現場において効いていると実感しています。
 2つ目は弱点の強化です。先生からも「弱点はどこまでもついてくる。意識して克服しないといけない」と言われ、フランスのビジネススクールに交換留学したり、インターン(2社経験)を行ったり、フィールドワークで現場調査を実施したり、積極的に動きました。 今の会社に入社してから2年間、いろいろな顧客、いろいろなテーマのコンサルティングをしてきましたが、きっとこのような様々なテーマ、企業に対応できたのはWBSでいろいろなものに挑戦し続けてきたからだと思います。

◇関連URL
http://www.accenture.com/Countries/Japan/

MBA夜間主

東 勝英氏(2010年3月 MBA(夜間主)プログラム経営戦略モジュール修了)

◆経歴
2000年住友商事株式会社入社
〜2003年子会社にて国産ネットワーク機器の法人・消費者向け営業・マーケティング業務
〜2005年米国ベンチャーキャピタルにて投資業務
〜2008年子会社にて米国製ネットワークセキュリティ製品の営業・マーケティング業務
〜現在、本社にて新規事業企画に携わる

◆WBSを選んだ理由を教えてください。
 現在の勤務先では、事業会社の経営を担うことができる人材が求められています。その準備として会社で日々学んでいることを整理し、経営に関する新たな考え方を学び、先生方や社外の方々との議論の中で自身の考え方をブラッシュアップし、血肉にしていきたいと思い受験を決意しました。現在の職務を続けたいという理由から夜間コースを希望していたのですが、アカデミック・実務両面で充実した教授陣に魅力を感じ、WBSへの進学を選択しました。

◆入学前(1年次の春学期授業開始日前)までにどのような準備をされましたか。
 入学前に指導教官が決まっているので、指導教官である根来教授の本を一通り読みました。その程度で済ましてしまいましたが、入学後に困ったと思うことは特にありませんでした。それよりも、入学後に学業に専念できる状況を如何に入学前に作っておけるかが重要に思います。私の場合は合格直後(12月前半)に、翌4月から残業が難しくなることを上司に相談しました。基本はもちろん仕事優先ですが、やはり職場の方々のご理解なしには就学を続けるのは困難だと思います。

◆入学後、学業と仕事の両立はいかがでしたか。
 仕事も学業も、双方やろうと思えば際限なくやることがあるので、入学当初は両方中途半端になっているのではと若干悩みました。ただ、悩んでも仕方がないので、平日は学業優先、休日は仕事があれば優先し、残りの時間を学業にあてようと時間できっちり区切ることにしました。極力プライベートの予定は入れずに、余った時間をリフレッシュに使うようにしました。同僚や友人との付き合いは極端に悪くなりましたが、生活のリズムは掴むことができました。

◆2年次の週間スケジュール(春学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
月曜日:7,8限 企業の経済学T、U 帰宅後、復習と当日出された課題
火曜日:7限 実践競争戦略 8限 デジタル時代の経営戦略 終了後懇親会、帰宅後復習
水曜日:7,8限 リーダーシップ論A 帰宅後、当日出された課題
木曜日:8限 ビジネスモデル研究 終了後懇親会、帰宅後復習
金曜日:残業(もしくは同僚との懇親会など)
土・日:ビジネスモデル研究課題、論文執筆準備、指導教授との個別相談

◆2年次の週間スケジュール(秋学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
月曜日:指導教授との個別相談
火曜日:論文執筆準備 もしくは 残業
水曜日:7,8限 リーダーシップ論B 帰宅後、当日出された課題
木曜日:7,8限 (授業聴講) 
金曜日:論文執筆準備 もしくは 残業
土・日:論文執筆準備、指導教授との個別相談

◆新11号館の学習環境はいかがですか。
 1年目に主に利用していた9号館と比較すると、素晴らしいの一言です。馬蹄形の教室はクラスディスカッションに大いに効果を発揮していると思います。また、地下の大学院生用の自習コーナーは、十分な収容余力を持ち、いつでも集中して研究に没頭できます。

◆履修した中で特に興味深かった授業を教えてください。
 1年目に履修した「経営戦略」はエキサイティングでした。生徒の発言をうまく引き出しつつ議論を深めていくファシリテーションは見事でしたし、数々の著名な理論を発展的に批判していく授業内容そのものが、知識の習得ではなく戦略を考え抜く力を養おうとするビジネススクール全体の姿勢を象徴しているように思います。「リーダーを育てる」ことに情熱を持って取り組まれている「リーダーシップ論」も、リーダーとしての適性やロールモデルについて強く考えさせられ大変有意義でした。

◆学んだことをどのように活かしていこうとお考えですか。
 学んだこと、気づいたことを即座に実践していけるのが、夜間主ビジネススクールの特徴だと思います。戦略やオペレーション、ファイナンスなど学んだ内容は多岐に渡るため、その活かし方も一概には言えませんが、修了後も変わらず日々の業務を経営者の視点に紐付けながら改善し続けていくつもりです。また、会社の中で経営に関与できる業務に積極的に取り組み、地道に経営の要諦を体得していきたいと思います。

桜田 圭子氏(2008年3月 MBA(夜間主)プログラム(旧プロフェショナルコース)
マーケティングマネジメントモジュール修了)

◆経歴
大学卒業後、広告代理店を経て、現在、株式会社宝島社マーケティング本部広報課課長。
日本PR協会認定PRプランナー。

◆進学を決めたのはどのようなきっかけからでしたでしょうか?
   マーケティングを学んで、ベストセラーを生み出したいと思ったからです。出版業界は毎日のように新商品を出しているにも関わらず、あまりマーケティングに重きを置いていないという現状があります。どんなに良い本であってもそれを届ける相手にきちんと伝わらなければ読んではもらえません。コンテンツ自体のクオリティが良いことは大前提としても、「商品」としての良さをもっと読者に伝えていく必要があると考えました。
 志望の理由としては、実務で販促やPRなどの業務に長年携わってはいたものの、基礎知識が足りないので一度体系的にマーケティングを勉強したいということ、またマーケティング施策を行う際にはある程度のお金や人材などのリソースを使うことになるので、その精度を高めるために経営に関する最低限の知識も必要だと思ったことが大きな理由です。また、他業界での取り組みを知ることで、そのエッセンスだけでも業務に活かしてベストセラーを作りたいという想いから大学院への入学を決めました。

◆MBA進学について迷っている方へ、メッセージをお願いいたします。
 これを学びたい!という明確な目的とやる気があれば、ある程度の睡眠不足や忙しさは苦にならないはずなので、毎日が刺激的で楽しい学生生活が送れると思います。こんなに密度の濃い2年間は人生の中でも初めてでした。

◆実際に入学され、学生生活はいかがでしたか。
 平日3日〜4日、土曜日は朝からゼミがありました。社内の協力もあり通学自体は問題ありませんでした。ただ、授業をたくさん履修してしまったこともあり、とにかく課題が多く、睡眠時間は毎日2〜3時間くらいでした。入学前は人前で発表することや発表用の資料を作ることもあまり得意ではなかったのですが、授業でケーススタディやグループワークを行うことが多かったので、自然と苦手意識は無くなりました。また、ディスカッションの中で、業種、職種、立場などによって様々な考え方があるということを学びました。
 仕事との両立は、自分で時間管理ができるかどうかか全てだと思います。仕事も勉強も終わりがないので、時間で区切るようにし、私は常にやることに優先順位をつけるようにしました。結果、限られた時間を有効に使うよう心掛けるようになり、仕事においても「この10分間で何ができるか」と常に考えて行動するようになったので、全てにおいて効率的になり、時間の大切さをより実感できるようになりました。

◆専門職学位論文(修論)はどのようなテーマで執筆されましたか。
 『体験共有マーケティング 〜「売れている」という言葉の効果に関する研究〜』というテーマで、“人はなぜ「売れている」モノに魅かれるのか”というメカニズムについて研究を行いました。
 実証論文だったのですが、SPSSやAMOSなどの統計解析ソフトで希望通りの結果を導き出すのに思っていたよりも時間がかかりました。また、書き始めてからも脚注の付け方やフォントなど論文ルールに則った体裁に整える点など、意外なところで苦労しました。ワードで書き始める前にパワーポイントで論文の構成を考え、参考文献の論文や本を読む時は重要なポイントをそこにまとめておくと便利です。校正に関しては、自分では気付かないことも多いため、ゼミ内で協力して論文を校正し合いました。校正の時間も考慮に入れて早めに論文を書き上げると、時間的にも気持ち的にも余裕を持って提出できると思います。
 せっかく1本論文を書くのであれば、様々な公募研究に積極的に応募した方が良いと思います。常に締め切り意識をもって執筆を進めることができ、書く意欲もアップします。 おかげさまで修士論文は財団法人日本POP広告協会プロモーショナル・マーケティング研究推進協議会の研究助成論文や早稲田商学学生懸賞論文の佳作にも選んで頂くことができ、修士論文執筆の良い記念になりました。

◆現在、MBAで学んだことをどのように活かされ活躍なさっているかについて教えてください。
 大学院で学んだあらゆることを活かして全社的にマーケティングを推進したことで、弊社の女性ファッション誌『sweet』(スウィート)が実売100万部を超え、女性誌として日本一の部数になりました。30代向けの『InRed』(インレッド)や『steady.』(ステディ.)などその他の雑誌も飛躍的に部数を伸ばしています。
 メーカーなどのマーケティング施策を参考に、本や雑誌を「文化」ではなく「商品」と捉え、価格戦略やプロモーションを緻密に行ったことで部数を大幅に増やし、おかげさまでたくさんの読者に読んで頂ける雑誌に成長しました。体系立った知識を学んだことで理論的な裏づけもでき、仕事にも説得力や自信が生まれてくるのではないかと思います。
 また、今ではゼミの仲間や同級生、先生方に恵まれたことが一番の財産になっています。メーカーの方、金融の方、コンサルタントの方など、異業種の方々との人脈もでき、困った時の相談相手には事欠かなくなりました。また、ゼミの仲間は自ら志願して入学されたモチベーションの高い方々ばかりだったので、忙しい中でも勉強熱心な同志としてもずいぶん支えられました。大人になると、何でも話ができる知人はなかなか作れないと思っていましたが、先生方も含め、そのような友人達とのコミュニケーションも仕事のヒントに繋がることが多いです。

◇関連URL
宝島社 http://tkj.jp

鈴木 竜児氏(2010年3月 MBA(夜間主)プログラム 企業価値の評価と経営モジュール修了)

◆経歴
大学卒業後、公認会計士試験に合格。
大手会計事務所系のコンサルティング会社にて、基幹業務システムの開発・導入・保守、連結会計・キャッシュフロー会計のコンサルティングとシステム導入、会計業務の業務設計・業務改善の支援、再生企業の財務調査、上場のための会計業務の構築支援、内部統制制度の構築および評価の支援、国際財務報告基準(IFRS)対応のための業務影響調査等の実務に従事。
公認会計士、公認内部監査人(CIA)、ファイナンシャル・プランナー(AFP)、ITコーディネータの資格を保有。

◆WBSを選んだ理由を教えてください。
 大学卒業後、公認会計士の試験に合格し、会計事務所系のコンサルティング会社で仕事をしてきました。実務から得られた知識や経験をさらに学術的な視点から勉強したい、現在の仕事の幅を広げるための勉強をしたいと思い、MBAを目指しました。特に早稲田は、各分野で著名な教授が多く実績も豊富であり、選択に迷いはありませんでした。
 また、かねてから実務と理論を融合させて仕事に活かしたいと考えていたため、MBA夜間主プログラムは、職に就き実務感覚を維持しながら勉強できること、それにより、様々な経験やバックグラウンドをもつ人たちの考えを聞くことができ、学問の上でも実務の上でも、自分の考え方や視野を広げることができると思い選びました。

◆入学前(1年次の春学期授業開始日前)までにどのような準備をされましたか。
 会計については専門知識や実務経験があり、ファイナンス、会社法、経済学、経営学も基本的な知識があったため、以前に勉強したときの書籍を簡単に読み返しました。また、実務書が多いのですが、これまでも、毎月1冊程度は本を読むようにしていました。
 最近では、ビジネススクールの著名なテキストがよく紹介されていますが、入学後は授業に関連する勉強で時間がないため、事前にもう少し読んでおけばよかったと感じています。

◆入学後、学業と仕事の両立はいかがでしたか。また、両立のためにどのような工夫をされましたか。
 正直なところ、学業と仕事の両方に追われてハードな日々が続くことは数多くありました。特に、課題提出前は徹夜が常習化していました。毎週課題がある授業については、土日に8割程度仕上げ、残りは、平日朝1時間早く起きて職場近くの喫茶店で整理し、帰宅後に完成させたりしていました。大きな課題については、事前にテーマと内容だけはイメージしておき(裏を返して言うと、それ以外ほぼ無着手でしたが)、直前の土日と提出までの1〜2週間で一気に完成させていました。

◆2年次の週間スケジュール(春学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
 1年次に選択必須の単位を満たすように取得しており、秋学期にゼミと論文の単位取得のみになるよう、ゼミを除いて3コマ受講しました。授業は、【1】2年間で主要な分野の科目をバランスよくとる、【2】特に強い関心がある授業をとる、という基準を決めて選択しました。
 自習時間は土日が中心で課題をペースメーカーに勉強しましたが、これだけでも十分に大変でした。また、論文は実証研究を予定していたため、先行研究の調査、研究テーマの絞り込みと具体化、実証研究の技法を整理することに時間を使い、論文は一切執筆しませんでした。

◆2年次の週間スケジュール(秋学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
 先生とゼミの先輩方から論文は相当苦労するとのアドバイスを頂いていたため、秋学期はゼミと論文のみに専念しました。ゼミは土曜日の午前中のため、土曜日の午後と日曜日は勉強時間としていました。ゼミでは、持ち回りでテキストの各章を担当し、発表とディスカッションをする形式でしたので、これに合わせて土日に1回、平日に1回、目を通し予習するようにしました。
 論文は、案の定、苦労しました。9月までに先行研究の調査、テーマと仮説の設定、論文構成、分析データの収集は完了したものの、データの分析が思う通り進みませんでした。11月中旬時点で論文の執筆までには至らず、12月の論文最終指導にドラフト版を作成しましたが、それでも分析が途中だったためその時点の分析結果に基づいてまとめることになりました。年明けに分析結果が固まった後、一気に修正し書き上げました。12月は有給休暇を多く取り、論文の完成に向けてかなりの時間をかけました。

◆新11号館の学習環境はいかがですか。
 新しい11号館の商研ビルは設備も整っており快適でした。特に馬蹄型教室はビジネススクールらしく、教授と学生だけでなく、学生同士の双方向のディスカッションを行いやすく、活発な意見が出ていると思います。
 また、自習するためのスペースも雰囲気が良く、常に混んでいるように感じます。PCルームは以前よりも利用するようになり、学生読書室や閲覧室など勉強するためのスペースもよく利用していました。

◆履修した中で特に興味深かった授業を教えてください。
 すべての授業が印象に残っています。仕事に就いているため、疲れていても授業に出ることで気分転換となり、むしろ意欲が高まったと思います。また、時間を有効に活用しないといけないという意識はありました。
 その中でも、やはりゼミの時間が一番でした。私は「企業価値の評価と経営」モジュールを専攻していましたが、ゼミは他の授業と異なり2年間通して同じゼミ生で議論できるため、お互いよく理解できる場となり、一体感も醸成されたと思います。
 また、私の実証研究論文の基礎となった「企業データ分析」の授業は、統計的なデータ分析の基礎から、統計ソフトを用いた基本的な実践まで修得することができ、実践に活かせる授業でした。実証研究の論文を理解できるようになり、実際に自分でデータ分析をできるようになりました。

◆学んだことをどのように活かしていこうとお考えですか。
 WBSでは学問的な知識以上に考える力を修得できたと思います。実務では前例や他社事例を参考にすることも多いのですが、既存の考え方ややり方に捉われずに、クリエイティブな仕事をしていきたいと思います。
 また、WBSでは学業のほかに生涯つき合える友人と出会えることができ、一生の財産になりました。上下関係や利害関係がないこともありますが、自分とは異なる分野で活躍している友人と気兼ねなく語り合うことで、視野を広げたり学んだりできると思います。今後、柔軟な思考を心がけて、知力を使って知識を知恵に変え、実務で活かしていきたいです。

高崎 栄一氏 (2010年3月MBA(夜間主)プログラム 市場競争戦略モジュール修了)

◆経歴
1991年京都大学理学部卒業、住友銀行(現三井住友銀行)に入行。主に審査部・営業部で大企業の事業再生支援や投資業務に従事。現在投資専門部署のグループ長として、企業向けの投資や企業再生の企画を担当。日本証券アナリスト協会検定会員(CMA)、認定事業再生士(CTP)。

◆WBSを選んだ理由を教えてください。
 不惑といわれる40歳になり、これからマネジメント層を目指す上で自分に何が足りないかを考えるようになりました。MBAホルダーの上司に勧められたこともあり、働きながら経営を学べるビジネススクールを探し、MBA夜間主の受験を決意しました。充実した教授陣による実践的カリキュラムと、学位論文がありアカデミックな経験もできることがWBSを選んだ決め手でした。準備期間が短かったため、国内屈指の入試倍率のことはうかつにも受験当日まで知りませんでした。

◆入学前(1年次の春学期授業開始日前)までにどのような準備をされましたか。
 仕事や書籍などを通じて基礎的なことは知っているつもりでしたので特別に準備したことはありませんでした。ただ、入学後は部下や上司、それから家族には迷惑をかけるなと思ったので、溜まった仕事や家族サービスはなるべく前倒ししておいて貯金をつくるようにしました。

◆入学後、学業と仕事の両立はいかがでしたか。また、両立のためにどのような工夫をされましたか。
 入学式のオリエンテーションで某教授から「余暇と飲み会と睡眠と家族と多少の健康は犠牲にしても仕事は犠牲にするな」と言われたことを肝に銘じ、私の場合、深夜のマンガ喫茶で睡眠時間を削ってレポートと格闘していました(泣)。仕事では、プロジェクトの本質(論点)と段取り(仮設)を深く考える癖がついて効率化できるようになったと思います。

◆2年次の週間スケジュール(春学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
 1年次で必要な単位数はほぼ揃っていましたが、2年次の春学期は研究に関係するような科目を割と多く取りました。私の場合、土曜日のゼミを除けば、平日2.0日(4科目)と夏季集中1科目を履修しました。論文のほうは、1年次の1月に論文の計画書を提出したもののなかなかテーマが絞り込めず、土日は図書館にこもり、平日は朝晩喫茶店でリサーチデザインを考えては、ゼミでの中間発表や定期的な個別指導で教授にしごかれ、一から練り直すという日々でした。

◆2年次の週間スケジュール(秋学期時間割と自習時間、論文執筆時間)について教えてください。
 秋学期は論文に没頭したい時期で、2年生はゼミ以外はあまり履修しないのですが、私は多い方で平日1.5日(2科目)を履修しました。論文は夏を過ぎてもテーマが絞り込めず悪戦苦闘していましたが、秋口にようやく構成案が決まり一気に視界が開けてきました。先行研究と事例分析が一気に進み、10月に100人以上の方にアンケート調査を実施し、11月に統計処理が纏まり骨子が固まりました。10月以降、すべての空き時間は論文の構想と分析に明け暮れることになり、週末は喫茶店などで主のように居続けるようになりました。実際の論文執筆は11月から始めました。骨子が決まっていたので1ケ月で一気に100ページを書くことができ、自分でも驚いています。

◆新11号館の学習環境はいかがですか。
 1年目の9号館とはくらべものにならないくらい(失礼)、充実した環境で大満足です。馬蹄型の大教室やLAN環境、PCルーム、自習室からコンビニまでのハードは素晴らしく、皆さんがMBAと聞いて想像する全ての環境がそろっていると思います。その上、事務所のスタッフも手厚く、窓口も遅くまで開いて対応してくれるのでわれわれ夜間主には心強い限りです。

◆履修した中で特に興味深かった授業を教えてください。
 どれも目からウロコ、しかも歯ごたえのある授業ばかりでした。中でも、1年次の最初の授業「実践全社戦略」で、授業中も常に経営者目線で真剣勝負することの大切さを痛感したこと。2年次の「戦略とリーダーシップ」でお会いしたリーダーの方々に共通していたキーワード=ロジカル&人間的魅力&情熱。「ゼミ」で、厳しくも温かい教授の指導に加え、最高に優秀で常に前向きに刺激し合える(自らハードルを高め合う)仲間達と出会えたこと。仕事上の人脈づくりだけでなく、他職種の視点で考えることが出来ることは夜間主の良さですね。

◆学んだことをどのように活かしていこうとお考えですか。
 2年間で自分がどれだけ成長できたかはまだ分かりませんが、これから「経営」の視点を意識して「自分ならでは」と言われる仕事で示していこうと思っています。また、最近、以前より責任ある仕事を任されたり、周囲の仲間に、私の影響を受けて大学院に通いはじめたり、想いを実現するよう前進し始めたりといった変化も現れています。少し青臭い言い方ですが、WBSで学んだ思考方法や「志」などを周囲に伝えていくこと、そして、自らも学び続けることに挑戦していきたいと思っています。

及川直彦氏 (2006年 3月 MBA(夜間主)プログラム マーケティング戦略モジュール修了)

◆経歴
電通ネットイヤーアビーム代表取締役社長。慶應義塾大学文学部卒、早稲田大学大学院商学研究科修士課程修了、同科博士後期課程在学中。電通、ネットイヤーグループにおいてITマーケティング戦略の立案、マッキンゼー・アンド・カンパニーにおいて事業モデルの開発に携わった後、電通イーマーケティングワンのパートナーを経て現職。

◆進学を決めたのはどのようなきっかけからでしたでしょうか?
 MBAプログラムに興味を持ったのは、1990年代の後半頃、社会人になって10年目の頃でした。広告会社に勤めていた私は、あるメーカーさんの新商品開発プロジェクトに携わる機会をいただいたのですが、そのときに「マーケティング・プランナー」としての行き詰まりを感じたのがきっかけでした。
 いくら自分がデータと洞察を駆使して顧客に喜んでいただけそうな商品のアイディアを着想しても、それを具現化するためには、生産システム、販売チャネル、投資対効果といった経営全般にかかわる論点が出てきて、その論点に明快な答えがないと商品化が進まないのですが、当時「マーケティング」しか知らなかった私は、そういった論点に対して説得力のあるシナリオをつくることができず、結局その商品を世の中に出すことができませんでした。そんな悔しい経験から、「マーケティング」だけでは解決できない、より俯瞰的な「経営」の視野を身に付けたいと思ったことから、MBAプログラムに関心を持つようになりました。 その後、米国・欧州への留学を準備し、TOEFLやGMATの準備をし、どうにかスコアがそろってきたのですが、エッセイの準備をしながら自らのキャリアについて考えを深めていく中で、「今は学校で『経営』を学ぶよりも、自らが『経営』に携わるほうがよいのでは」と方針を変え、2000年代前半に、ベンチャー企業の経営者、戦略コンサルティングファームのコンサルタントとして、「経営」の「現場」に携わる経験を重ねてまいりました。
 「現場」の経験を通じて、おかげさまで「経営」の各領域について「広く」考えることはできるようになってきたのですが、そのうちに、ともすれば「現場」の限られた時間の中で追求できない様々な課題に対する解決策についてもっと「深く」考えたいと思うようになり、そこから「現場」とは異なる時間軸で物事を考えることができる「アカデミズム」に再び興味を持つようになりました。
 しかしながら、すでに社会人になって15年目で、「現場」がいよいよ面白くなるタイミングで、「アカデミズム」のために「現場」の経験に海外留学で1年もしくは2年の空白ができるのはもったいないとも感じました。そんなふうに考えていたときに、知人から、「早稲田大学が社会人向けのMBAプログラムをやっている」という話を聞き、自分がそれまで著作を通じて興味を持っていた「マーケティング戦略」「経営戦略」の先生が教壇に立っていらっしゃることを知り、そこで勉強したいと思うようになった次第です。

◆実際に入学され、学生生活はいかがでしたか。
 早稲田大学の社会人向けMBAプログラムの一年目は、「異なるバックグラウンドで豊富な実務経験を持つ同窓生とのディスカッション」が最も印象的な体験でした。
 同じ課題の、同じ論点でも、バックグランドが異なることで、実に多様な物事に対する見方や考え方が出てきます。そういった見方や考え方の「違い」を楽しみながら、自らの見方や考え方を「広げる」ことができたのは貴重な体験でした。
 二年目では、一年目とは異なり、自らの専門領域にフォーカスした、文献との対話の時間でした。世界各国の先行研究に触れ、その研究に携わった学者の深い知見や洞察を目の当たりにすることによって、それまでの世の中の「定説」や自分の「常識」を覆されるようなモデルを知り、自らの「マーケティング」に対する見方や考え方を「深める」ことができたのは得がたい体験でした。
 繰り返しになりますが、「広さ」と「深さ」の両方を、実務から離れずに養えるのがこのプログラムの最大の魅力ではないでしょうか。

◆専門職学位論文(修論)はどのようなテーマで執筆されましたか。
 修士論文は、「インタラクティブ・マーケティング戦略」に関する先行研究をレビューし、先行研究において残された課題を洗い出すものでした。当初はより広い範囲のテーマを設定しようとしていたのですが、あまり範囲が広がると論点があいまいになることもあり、とはいえあまり領域を狭めると自らの興味とずれてしまう―そんな中で、ほどよいテーマを設定することに苦労しましたが、テーマが決まった後は、自分が好きなテーマだったこともあり、それほど苦労はしませんでした。
 特に社会人の方は、MBAプログラムにいらっしゃるにあたり、高い「志」がおありかと存じますので、テーマ設定においてはともすれば範囲を広く取りすぎる傾向があるようですが、ファクトベースのロジカルな研究においては、「志」だけで乗り切るには、あまりに時間がなさすぎますので、あまり範囲を広く取りすぎると「未完の大作」になりかねない(笑)ので、注意されたほうがよろしいかと存じます。もし「大作」を完成されたいのでしたら、博士後期課程も視野に入れて計画されるのがよろしいかと存じます。

◆現在、MBAで学んだことをどのように活かされ活躍なさっているかについて教えてください。
 修士論文をご指導いただいた先生には、その後博士後期課程においても引き続きご指導をいただいており、自らの思考において見逃している点についていつもご示唆をいただいております。
 また、MBA時代に受けた経営戦略の先生の授業のフレームワークは、今の私の経営戦略コンサルティングの実務の様々な局面で思考に「深み」を持たせるためによく活用させていただいております。
 そして何よりも、一緒にディスカッションを楽しんだ異なるバックグラウンドを持つ仲間たちは、修了後ますます責任のあるポジションにおいて活躍しており、彼ら・彼女らとのフランクな情報や意見の交換はとても貴重なものです。

◆MBA進学について迷っている方へ、メッセージをお願いいたします。
 もし社会人で、私と同じように「現場」の経験に空白ができることをもったいないと感じられるような方は、ぜひ国内の社会人向けのMBAプログラムを検討してみてください。
 限られた時間の中で、限られた経験しかできない「現場」の中では実現できないような、自らの視野を「広げる」「深める」時間を得ることができるでしょう。

 MBAプログラムの魅力は、実務の中でともすれば狭くなりがちな経営に対する視野を広げてくれることだと思います。しかしながら、広告会社、コンサルティング会社において多くの業界の多様な課題に触れる機会に恵まれてきた私にとって、それだけのために実務を離れて時間を投資するのは迷うところでした。そんな中で、プロフェショナルコースのカリキュラムは、実務から離れずに幅広い経営に対する視点を堅固な思考の中で整理できるとともに、自らの専門領域について、世界各国の先行研究と照応しながら方法論を深めていくことができました。広さと深さの両方を、実務から離れずに養えるのがこのプログラムの最大の魅力でしょう。

◇関連URL
電通ネットイヤーアビーム社:http://www.dentsu-n-a.co.jp/

MOT

吉弘 晃氏 (2008年3月MOTプログラム修了)

◆経歴
2001年3月 京都大学大学院農学研究科卒業
2001年4月 サントリー株式会社に入社、酒類商品開発業務に従事
2007年4月 早稲田MOTプログラムに会社派遣により留学
2008年3月 早稲田MOTプログラムを修了
2010年現在 サントリー酒類株式会社 スピリッツ事業部 商品開発研究部 主任研究員

◆進学を決めたのはどのようなきっかけからでしたでしょうか?   
 飲料業界のヒットの確率は1000に3つと言われ、新製品を発売しては消えていく、開発競争の激しい大激戦区です。私自身、チューハイやカクテル等の低アルコール飲料の商品開発業務に従事する中で、どうしたらこの激戦区の中でキラリと光るヒット商品を出せるのか?どうしたらお客様の潜在ニーズを捉えた商品開発ができるのかを悩み続けていました。また、少子高齢化で縮小する国内市場のパイの取り合いから脱却し、グローバル市場に向けた商品開発が必要だと言われる中、グローバル市場に向けたものづくりで成功している異業種から学びたいとも考えていました。
 そうした中、サントリー社内の公募で早稲田MOTプログラムへの留学制度があることを知りました。社内の選考面接で「私は将来、技術ロードマップを描きグローバルに戦えるR&D人財に成長したいので早稲田に留学させて欲しい!」と訴えましたが2005年度の面接では見事落選。翌2006年しつこく社内公募に応募し、ようやくGOサインをもらう事が出来ました。

◆実際に入学され、学生生活はいかがでしたか。
 私の学生生活は、月曜〜木曜は通常業務、金曜と土曜に早稲田で学ぶという、会社と大学の両輪を必死に回すというスタイルでした。また私の場合、一年間という短期集中で卒業するというカリキュラムでしたので、濃密な時間を過ごすことが出来ました。
 簡単に一年間を振り返ります。4月〜6月の3ヶ月間は、自分のペースを掴む事に必死。7月、8月の春学期テストシーズンは、優秀な同期に教えてもらうケースも多々あり。9月、松田ゼミ合宿でシンガポールへ企業訪問し、海外ビジネスの現場を体感。10月、11月、秋学期講義から必死に吸収すると同時に、修論を作成。12月、正月、睡眠時間を削りながらの悪戦苦闘。そして論文締め切り当日、終に論文提出。必死に走り続けたという一年間でした。
 また、学生生活で忘れたくても忘れられないイベントとして100km歩くという「100キロハイク」への参加があります。如何にハードなビジネスシーンにおいても耐えられる心と身体に鍛えなさいという松田先生の愛のムチを受けました。また、頭でっかちになるな、実践が重要だぞという教えだったと私は感じています。
 そして私が早稲田ビジネススクールに行って本当に良かったと思える最大の理由は、何と言っても人脈形成です。卒業後の現在も定期的に続く、同期生や先輩・後輩との交流会。忙しい時ほど皆で飲んで、真剣にビジネスについて熱く語った日々。それは間違い無く、かけがえの無い私の財産です。

◆専門職学位論文(修論)はどのようなテーマで執筆されましたか。   
 私の修論テーマは「食品メーカーのグローバル商品開発戦略」についてです。縮小する国内市場からグローバル市場獲得に向けて、如何にギアチェンジするかが食品メーカーは特に重要な課題であるため、私の研究対象としました。先行事例研究として、グローバル市場で成功している日本のものづくり企業、グローバルな食品企業を対象とし、何が成功の秘訣かを探りました。また松田ゼミ合宿としてシンガポールへ企業訪問する等、現場を見ること、自分の肌で感じたこと表現することを重視しました。
 松田修一教授の心のこもった親身なご指導はじめ、所属ゼミ以外の先生からも温かくご指導頂きながら進めました。また、全く筆の進まない私に対し同期生から本気の叱咤激励を受けながら何とか仕上げる事が出来ました。論文内容はもちろん重要ですが、悩み苦しみ、サポートし合い、そして孤独に自分の考えを形にするという執筆過程こそ、ビジネス現場で使える力の鍛錬になったと振り返ってみて思います。今、修論を手に取ると、ご指導下さった方々の顔が蘇り、頑張らねばと気持が引き締まります。

◆現在、MOTで学んだことをどのように活かされ活躍なさっているかについて教えてください。
 私がWBSで学んだことは、一言で言うと「なんとかする力」です。理想と現実のギャップ(課題)に対し、真の課題は何かを論理的に考察し、課題解決のアプローチを柔軟に導き出す独創性が増したと思います。そして課題を解決するまで絶対に諦めないという実行力が身に付いたと思います。
 経験豊富な教授陣から教わった「技術経営者の視点」。所属する会社や業界、国内市場に思考を埋没させず本音で討議できる「グローバルな異業種の知」。仲間が仲間を呼び連鎖的に広がる「イノベーションの種」。こうした視点・知・種をフル活用し、現在、国内+海外製品の商品開発業務においてヒット商品を狙っています。また、イノベーションを継続的に創発するR&Dづくりに向けて、日々仲間と共に楽しみながら様々な仕掛けを企画・実行しています。

◆MOT進学について迷っている方へ、メッセージをお願いいたします。  
 MBA・MOTは自分自身の思考との戦い、仲間との鍛錬の場です。平凡な人間になりたくない人、保証で無くチャレンジを望む人、ロマンを追いかけこの手で実現したい人、本気で日本を何とかしたい人、是非一緒にイノベーションを起こしましょう!  迷ったら前へ!!