豊富な貴重資料と利便性を兼ね備える

誰もが文学に
アクセスできるキャンパスへ

早稲田大学は、図書館を中心に、学生が豊富な文献を活用できる環境を整備しています。
最新の取り組みについて、図書館長ゲイ・ローリー教授が語ります。

図書館の利便性を向上させ
教育・研究活動を推進

早稲田大学では、WASEDAVision 150で掲げる「対話型、問題発見・解決型教育への移行」への取り組みの一環として、「ラーニング・コモンズ」を整備しています。中央図書館でも2018年より、グループによる活発な議論や集中した個人学習など、学生の主体的で多様な学びを支援するラーニング・コモンズを拡充してきました。図書館ならではのラーニング・コモンズとして、グループ学習室や無線LAN、可動式のテーブル・椅子などにより、図書館の資料を利用しながら、ノートパソコンを駆使したディスカッション、自習をすることができます。所沢・理工学図書館にも設置されており、幅広い学生が利用しています。

2020年に新設された中央図書館1階のコモンズ(リサーチ)。静謐ながら研究者同士の交流も可能とした空間で研究に取り組むことができる

せっかくの機能を有しながら、新型コロナウイルスの影響により会話を一部制限していますが、図書館は、立入禁止にせざるを得なかった当初と異なり現在では開館しており、学生はいつでも利用することができます。一方で、郵送による資料の貸し出しやオンラインの利用相談を拡大するなど、コロナ禍でも新サービスを展開しています。

貴重資料を多数所蔵する早稲田大学の図書館は、国内外の文学研究にも貢献しています。研究活動における利便性を向上させるため、日本では先駆けとなって貴重資料の書誌・画像データの提供システムを構築。さらに、2019年からは慶應義塾大学と図書館システムの共同運用を開始し、両大学における1000万冊以上の資料の検索・発見が可能になりました。

早・慶図書館システム共同運用開始

海外の研究者から見た
早稲田大学の先進性

オーストラリア出身である私は、日本文学にアプローチする海外研究者の一人です。『源氏物語』の受容史を中心に、日本の古典文学を研究しています。最近では、江戸時代の公家生まれの歌人・正親町町子が、『源氏物語』のような語りで五代徳川将軍綱吉の側用人・柳沢吉保の生涯を描く『松蔭日記』を翻訳しました。男性の作家が取り上げられることの多い日本近世の文学について、女性に光をあてることで、文学研究の新たな扉を開いていきたいと考えています。

海外研究者としての視点に立つと、古典籍をはじめとした早稲田大学の所蔵資料の価値はトップクラスだといえるでしょう。古文書の文字を解読できる専門職員や「古典籍総合データベース」といった研究支援も充実しており、多くの海外の研究者にとって欠かすことのできない存在です。

早稲田大学は今後も、世界共通の資産を共有していくことで、国際的な研究水準の向上に貢献していく方針です。こうした環境整備は、世界中の研究者が早稲田に集まる効果にもつながり、有能な人材が教壇に立つことで大学全体の教育水準も高まるため、果たすべき役割は大きいと考えています。


早稲田大学図書館
法学学術院教授
ゲイ・ローリー

1984年オーストラリア国立大学アジア研究学部卒業、1987年日本女子大学日本文学研究科博士課程前期課程修了後、英国ケンブリッジ大学東洋学部で勉強、1995年同大学博士号取得。専門は日本文学、特に『源氏物語』受容史および女性史。2020年に早稲田大学図書館長に就任。

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WASEDA University

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