このたび、早稲田大学東日本大震災復興支援室(室長:鎌田薫総長)では、『早稲田大学ブックレット《「震災後」に考える》』(東日本大震災の被災地域復興支援のために、主として本学学生・教職員によって行われてきた様々な研究・支援プロジェクトを通じて得た知見・思索・活動を広く社会に提供し、その一助に資するために刊行しているシリーズ)の既刊26冊を、被災5県(青森・岩手・宮城・福島・茨城)の全高等学校584校(高等専門学校・特別支援学校を含む)に寄贈致しました。
本学では、震災1か月後の4月に「東日本大震災復興支援室」を設置し、ボランティア派遣をはじめとする各種支援に全学的に取り組んでまいりました。また、 多くの教員が震災直後から現地に入り、各種調査や支援活動を開始致しましたが、知的共同体である大学としてもその使命を果たすべく、5月には学内の叡智を結集する「東日本大震災復興研究拠点」を設立。被災地域復興等のための中長期3プロジェクト7課題を採択し、研究・支援活動を進めております。当ブックレットは、こうした活動の一環として、専門分野を超え、早稲田大学の「知」を糾合すべく企画されました。
中には高校生にはやや高度な内容のものも含まれているかもしれませんが、被災の現場で奮闘している生徒の皆さんや先生方にお手に取っていただき、何らかのお役に立つことができれば、専門知を生み出し提供する役割を担う大学として望外の喜びです。
なお今回の寄贈は、本学の教育・研究活動に伴う各種事業への恒常的な財政的支援を目的とした「WASEDAサポーターズ倶楽部」のご支援により実現致しました。
岩手県立宮古北高等学校・平賀信二校長先生からのメッセージ
東日本大震災以来、宮古市にも早稲田大学から多くの学生さんや先生がボランティアに訪れています。本校の生徒も、音楽指導などを通しての学生さんとの交流で、いろいろな刺激をいただいたようです。 今回寄贈いただいたブックレットには、早稲田大学の先生をはじめとする方々の研究や活動の成果をもとにした「生きた知」が収録されており、今後の復興や社会のあり方に多くの示唆を与えてくれるものと思います。生徒たちにも是非読んでもらい、彼らが向う未来への糧としてほしいと考えております。
以上