NO.890 Jan.6,2000
特集・広がるネットワーク〜国内協定校との学生交流〜
さらに、学習院女子大学や東京女子医科大学(学術交流)と協定を締結。まさに本学を中心としたネットワークが構築されようとしている。このような取り組みについて、小口彦太教務部長(法学部教授)は、「今後は各私大がそれぞれの特色を明確にして切磋卓磨すると共に、足りない部分を補完しつつ教学の充実を図ることが必要です。今回協定を結んだ各校は地理的にも近く、従来から交流があって学生が馴染みやすいなど、伝統的に一体感がある大学です。また、家政学系科目や医学の臨床研究など、本学にはない特色を持つ大学と協定を結ぶことで、本学の教育研究に新しい風を取り入れることができます。今回は女子大との協定ですが、男性にもぜひ利用してほしい。女子大という全く違った環境で学ぶことは、面白い体験になるか」と語る。
では、協定校側では今回の試みをどう受け止めているのか。日本女子大学・江澤郁子家政学部長にお話を伺った。「従来、生活に関わることは女性が中心となって担ってきましたが、昨今の社会は単身赴任や女性の社会進出など、男性も生活者として生活空間について学ぶことが必要となっています。今後、男女が各々の特質を活かして協力し、より良い世の中を作っていくためには、互いを理解することが重要です。そのためにも本学は、長年培ってきた家政学等の研究を社会に還元し、人類の福祉に貢献し、より良い社会を実現したいと考えています。今回の協定によって、大学同士が協力しあって、良いものを吸収し合えれば素晴らしいですね」
最後に具体的な履修可能科目を紹介しよう。今回、協定を結んだ三校の内、学部学生が履修できるのは日本女子大と学習院女子大。現時点での提供予定科目を表にまとめた(※WEB版では省略。紙面参照のこと)。家政学部のない本学には見られない科目がずらり。さらに社会、文化、自然等を扱う科目も、各大学の長い伝統と利点を活かし、本学で培われた教育研究とはまた違った持ち味のある講義ばかりだ。|
特派員:12/1日本女子大学 「潜入! 日本女子大学 食物学科・五関正江先生講義総合科目(教理・自然)「硬組織の科学」聴講&キャンパス探訪」
四月から、男性も女子大に通えるようになるが、新勧や学園祭時ならいざ知らず、普段の講義となると少し気後れする人もいるのでは? そこで、皆さんに先駆けて本紙男性記者が日本女子大に潜入! その模様をレポートする。門を入ると、木々や建物に囲まれた落ち着いて静寂なキャンパスが広がる。小ぢんまりとして、本学とは全く異なる雰囲気。当然、男性はほとんどいない。階段や廊下、生協も食堂も、構内は女性ばかりでとても賑やか。心なしか道行く女子大生の注目を集めているような…。嬉しいような恥ずかしいような複雑な気分を胸に教室へ向かった。 キャンパス奥の香雪館四階。同校では最大級の三百五十人教室に一歩足を踏み入れると女子学生がずらり。行く前は、「女子大? いいな〜」と羨望を浴びつつ出発したが、いざとなると覚悟はしていたが、やはり少し緊張する。何せ、この広い教室に男は唯一人なんだから…。
講義は五関正江先生の総合科目(数理・自然)「硬組織の科学−骨って不思議?−」。白衣に身を包み、笑顔の素敵な先生だ。講義内容は「骨形成と骨吸収のバランスが壊れたとき−骨粗鬆症」。最近、増えている骨粗鬆症に関する専門的な解説を聞くことになった。骨粗鬆症は、身体の骨量の減少によって骨折等が起こりやすくなる病気で、加齢に伴って増加。女性ホルモン(エストロゲン)の減少によって起こりやすくなるため、中高年の女性に特に多いという。それならあまり身近じゃないな…と思いつつ聞いていると、「今日は男性がいますから、男性ホルモン(アンドロゲン)の話もしましょう」と先生。そこで骨粗鬆症は女性に多いが、男性でも起こると聞いてびっくり。面白いことに、納豆に多いビタミンKが予防に有効だそうだ。さらに、インスタント食品が良くないと聞き、自分の食生活を見直す必要性を感じた。五関先生は「文系の方にも分かりやすい講義を心掛けています。来年度は"遺伝子の科学"という講義が皆さんに提供されます。早稲田の方、もちろん男性にもぜひ参加していただきたいですね」と語る。日頃、本学ではあまり触れることのない栄養学や生理学の知識が盛り込まれていたが、逆にそれが新鮮で、新しい知識が刺激となって視野が広がったような気がした。帰る頃には、慣れれば時たま違った環境で授業を受けるのもいいな、と余裕も芽生え、束の間の女子大体験を終了した。 (ま) |