第936号 Jun.14,2001 


■UNHCR支援組織「国連HCR協会」で働く!
 

岡本 史子さん

 早稲田は国際関係に弱いというのは、世間一般のひどい誤解だ。単に留学生数が私学一多いというだけでもなければ、活発な研究活動や教育内容だけでもない。世界の紛争地域などで命の危険にさらされながら活動するNGOやNPOのメンバーには、ほぼ必ず早稲田の卒業生がいて、「一隅を照らす」地道な活躍しているのだ。
 そして、今年4月、本学は日本で初めて難民高等弁務官(緒方貞子氏:前高等弁務官)に名誉博士号を授与した大学となった。これを機会に今回は、「国際協力NGOやNPOを目指す」皆さんへUNHCR支援組織「国連HCR協会」で働くOGからのメッセージをお届けする。

<国連職員は、知的でカッコいい花形職業か?>

 国連HCR協会はUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)の広報・募金を事業とする日本のNPO。わずか3人のスタッフでユニセフ協会程度に認知度をあげたいと必死だ。「国際協力」という世間での華やかなイメージとは違い、岡本さんも特にえり抜きのキャリアウーマンというわけでもない。給与、待遇など、他業界には及ばない。それでもこの道を選んだのは、最小限の人員と資源でできる限りの仕事をしようという姿勢に共鳴したからだ。

<関心を持ち続けることに意味がある>

 岡本さんは、最初から国際志望だったわけではない。ただ、学生時代から国際問題には強い関心を持っていた。開発途上国の子どもを支援するNGOの翻訳ボランティアを続けるうちに、より積極的に関わりたいと思うようになった。6年間働いて「そろそろ自己投資を」と考え、人権・人道問題を学ぶためにアメリカの大学院へ。そこで東ティモールから逃れてきた学生をはじめ世界各地の人々と出会った。それを無駄にしたくないと思って帰国した頃、HCR協会が設立準備を進めていることを知った。日本において難民問題への関心を高めようという趣旨に賛同し、スタッフとなった。

<NGOが求めるのは「即戦力」。いろいろな経験が役に立つ>

 「NGOやNPOは財政的に苦しく仕事を一から教える余裕は無いので、即戦力となる人を求めることになります。他方、日本企業はOJTで新入社員にあらゆることを教えてくれます。ですから、企業等で働くことは、NGOやNPOで働くために決して遠回りなんかじゃありません。国際協力を仕事とするのに、慌てることはないと思います」

■おかもと・あやこ

 1970年東京都生まれ。1992年、政経学部経済学科を卒業。卒論は柏崎利之輔教授の研究指導で「欧州統合と世界経済」。卒業後は日本企業で6年間働き、1998年アメリカの大学大学院に進学。2000年5月、MIA(国際関係学修士)学位を取得し帰国。同6月から、日本国連HCR協会へ。一人でも多くの人に、UNHCRやHCR協会のことを知ってもらいたいと、意欲を燃やしている。

【URL】 http://www.japanforunhcr.org


UNHCRとは?
日本国連HCR協会とは?

UNHCRとは
 国連難民高等弁務官事務所(UNHCR)は、自国にいると迫害を受ける怖れがあるために他国へ逃れた難民を保護し、また難民問題の恒久的解決を促進するため、1951年に設立された。現在、世界120カ国に事務所をもち、約2,200万人の難民・避難民を支援している。第8代国連難民高等弁務官(1991-2000年)は緒方貞子氏。

日本国連HCR協会とは
 日本においてUNHCRの活動への支援を広めるため、また難民問題への関心と意識を高めるため、2000年10月に設立された。現在、UNHCR日本・韓国地域事務所と協力しながら、募金・広報活動を展開している。
 ご寄付は、地域・テーマ別プログラム、緊急ファンド、協会支援ファンドなど、使途を指定することができる。また、会員制度を開始、より多くの人々による積極的な参加を募っている。詳しくは下記まで。
【寄付先】
郵便振替口座: 00140-6-579575(手数料協会負担)
加入者名: HCR協会
【問い合わせ先】
特定非営利活動法人 日本国連HCR協会
〒150-0001 
渋谷区神宮前5-53-70 UNハウス6F
【URL】
http://www.japanforunhcr.org
【E-mail】
info@japanforunhcr.org

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