第799号 April 10, 1997


応援歌ものがたり 〜闘魂のエール〜 最終回 

「 ザ・チャンス」「えんじの唄」

 昨年秋より連載させていただいた、この「応援歌ものがたり〜稲魂のエール〜」も、最終回を迎えることになった。そこで、これまでお伝えできなかった曲の中から、筆者自身思い入れの強い2曲をご紹介して、締め括りたい。「ザ・チャンス」、「えんじの唄」の2曲である。共に稲門七夕会により企画され、昭和55年10月の「第28回稲穂祭」で発表された。

「ザ・チャンス」は、本学出身のタレント、タモリ氏(本名・森田一義)が初めて手掛けた応援歌。歌詞をご覧になればおわかりと思うが、応援歌にしては珍しく「早稲田」の文字が一度も登場しない。ところが、そのスケールの大きさ、躍動感溢れる歌詞からヴィヴィッドに思い浮かぶのは、アグレッシブなワセダマンの姿である。安易に校名を連呼しなかったことで、逆に強く「早稲田」を意識させる内容になった。さらに、一大学の応援歌に止まらず、歌う者すべてを鼓舞できるという点で、まさに「応援歌の中の応援歌」と言えるのではないだろうか。

「えんじの唄」は、女性の視点から、優しく暖かく男の世界をとらえたワルツ。ワセダマンの誰もが味わうであろう青春の、苦く懐かしい香りに満ちており、せつなく、涙を誘う。だが、同時に「強く生きよ」と背中を押されているような気分にもさせてくれる。校歌が心の父であるとしたら、「えんじの唄」は、母親のように我々のことを見守ってくれている。 (終)

「ザ・チャンス」

作詞・森田一義

作曲・岸田 哲

(ウォー ウォー)

今来たぞ 沸き上がるこの時が

空気をふるわせ やって来た

大空狭しと 声高らかに

時のすきまに くさびうて

今来たぞ つきぬけるこの時が

名乗りをあげよと やって来た

顔をそむけず 風受けとめて

前を見すえよ 立ちむかえ

(ウォー ウォー)

今来たぞ共にふるえるこの時が

我らの前に やって来た

大地ふみしめ ひびけとばかり声のかぎりに 歌うたえ

「えんじの唄」

作詞・多門 冴子

作曲・藤田雄次郎

男は心で 涙を流して

こみ上げるもの かみしめん

えんじの旗に じんわりと

滲んだ汗の さわやかさ

咲くのも散るのもただ潔ぎよく

天下に恥じぬ 花であれ

煌くひと時 自己を忘れて

闘志をもやし 尽くすだけ

方組み合えば しみじみと

母校に誓う 男意気

はためく校旗よ いざ栄光を

えんじの唄よ 永遠にあれ

永遠にあれ


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