学術院だより スポーツ科学学術院

スポーツ科学学術院 ※( )は総定員数
・スポーツ科学部(1,600人)
・スポーツ科学研究科 修士課程(280人)、博士後期課程(90人)

 共通するキーワードは“スポーツ”。しかし、学べる分野は、スポーツ医科学、健康スポーツ、トレーナー、スポーツ教育、スポーツビジネス、スポーツ文化などさまざまだ。多くの視点からスポーツを科学するスポーツ科学学術院。その中から、スポーツ科学分野で日本初のグローバルCOEに採択された「アクティヴ・ライフを創出するスポーツ科学」と英語の学習にも配慮したカリキュラム「スポーツ方法実習Ⅰ(野外活動:アデレード)」を紹介しよう。

トップアスリートとして活躍している、水泳(種目:バタフライ)の星 奈津美さん(スポーツ3年)に スポーツ科学部の魅力について語ってもらいました!
星さん 今回、私は4月に行われた国際大会代表選考会において、目標であった日本記録の更新をし優勝することができ、7月の世界水泳の代表に選ばれることができました。この結果に対して私は、自分一人だけの力ではないことはもちろん、早稲田大学水泳部の監督をはじめ、OB・OGの方々や、チームの仲間、またスポーツ科学部の水泳部以外の友だちやクラスの仲間など、自分の周りでいつも自分のことを支え、応援してくれている方々のおかげであると思っています。
 スポーツ科学部では、自身の競技力向上の為にさまざまなことを学べることが魅力ですが、そういった学生がとても多いので、他競技の学生とも交流を深め、互いに切磋琢磨できる場でもあると思います。このような場で4年間学生生活を送ることができることを誇りに思い、私もこれからもっと上を目指して頑張っていきたいと思います。




早稲田大学グローバルCOEプログラム(学際領域)
「アクティブ・ライフを創出するスポーツ科学」
スポーツ科学学術院 教授
彼末 一之


 子どもの体力低下や、中高年の健康増進は世界的な課題です(図1)。その解決にスポーツが有効なことはよく認識されていますが、実際に人々をスポーツに向かわせる力にはなっていません。またそのような場で力を発揮する科学的に高い専門性を持った人材が不足しており、スポーツを学問として教育・研究し、社会に還元する拠点が必要です。そこで、スポーツ科学研究科は2009年にGCOEプログラムに挑戦し、採択されました。これは、社会がスポーツに大きな期待を寄せていることの表れです。現在、このプログラムで始まった新しい教育・研究システムの下に多くの博士課程学生が集まり、活発に研究活動が展開されています。このプログラムは有機的に結びつく3つのプロジェクト「I:子どもの健全育成」「II:中高年の健康増進」「III:トップスポーツの振興」で構成されています。プログラムに参加する博士課程の学生はどれかの研究プロジェクトに参加して、研究に専念できるような環境が整備されています。また、このプログラムのスタートと同時に、世界中のスポーツ科学分野のトップにある8大学と協定を結んで、協同研究、学生の交流などが盛んに行われるようになりました(図2)。今後、スポーツ科学学術院が世界のこの分野の中心となることが大いに期待されます。同時に、「スポーツ科学」はそれ自体が学際的・複合的な学問領域です。スポーツの研究をしてみたいと興味を持ついろいろな分野の人たちが集まってきてほしいものです。

図1
図1
図2
図2



早稲田大学グローバルCOEプログラム(学際領域)
「アクティブ・ライフを創出するスポーツ科学」
http://www.sport-sciences-gcoe-waseda.jp/




英語の学習にも配慮したカリキュラム
「スポーツ方法実習Ⅰ(野外活動:アデレード)」
スポーツ科学学術院 准教授
松岡 宏高

 2011年2月に、スポーツ科学部の1年生26名がオーストラリアのアデレードでの18日間の短期留学に行きました。アデレードは、人口100万人を有する大都市にしては、比較的落ち着いた雰囲気で、異文化への理解も深く、留学生にも過ごしやすい街です。
 毎年行われているこのプログラムでは、受講生はホームステイを経験しながら、アデレード大学での英語の授業を受講し、「基礎英語Ⅲ」の単位を取得します。さらに週末を利用して、アデレードの南西約110キロにあるカンガルー島で野外活動を行い、「スポーツ方法実習Ⅰ(野外活動:アデレード)」の単位を取得します。ここでは、学生たちは大自然が生み出した鍾乳洞や砂丘、手つかずのビーチなどで活動し、またオーストラリアの固有動物を生息環境の中で観察します。
 協力を得ているアデレード大学の英語学習センター(The University of Adelaide's English Language Centre(ELC))には、これ以外にもスポーツ科学部らしいプログラムを準備していただいています。今年は、プロサッカークラブの練習見学、プロフットボールのスタジアム見学とパス・キック体験、そしてサーフ・ライフセービングクラブの見学などがあり、スポーツ科学の各トピックに興味を持つ学生が、英語での会話に苦労しながらも積極的に質問する姿も見られました。
 18日間という短い期間は、学生たちが語学力を高めるには十分であるとは言えません。ただ、この貴重な機会が、異文化交流に興味を持ち、学習意欲を高めるきっかけになっているようです。この経験を足掛かりに、長期の留学を目指す学生がひとりでも多く出てくることを期待しています。

図1 図2

 



松田さんAdelaide program was so nice!

スポーツ科学部スポーツ科学科 スポーツ医科学コース2年
松田 宗大
 人・動物・自然が共存している街“アデレード”で、素晴らしい仲間とともに学んだ18日間は毎日がとても充実していて、日本では学べない数々のことを学び、感じ、体験することができました。私は、アデレードでの数日間をより有意義なものにするため、いくつかの目的を持って出発しました。結果的に現地での生活を通し、自らの目的を果たすことができ、自分自身の成長を強く感じました。
 異文化で過ごした日々は、毎日がとても新鮮、且つ刺激的で、至福のひと時でした。また、コミュニケーションスキルや英語スキルの向上をはじめ、これからの人生の糧となる数々を得ることもできました。今回のプログラムに参加できたことに心から感謝しています。

 
1247号 2011年6月23日掲載