こんな授業!どんなゼミ?
スポーツ精神生理学~心身の因果関係の解明~

スポーツ科学部2011年卒業 兼橋 志帆



 スポーツ精神生理学の授業は、人間の心理的な変数を操作し、それに対応する生理的な変化を「従属変数」として捉えることで、スポーツにおける心身の因果関係を解明しようとするものである。具体的には、脳波、眼球運動、心拍、呼吸、脈波、皮膚電位活動、筋電図等の生理指標を用いて時々刻々と変化する心の動きを説明、解釈する。

 また、授業では、具体的な研究例をもとに学ぶことができる。例えば授業では、私たち人間にとって非常に身近で不可欠である「睡眠」について学ぶ。睡眠は9~10時間など、長めに取ったほうがパフォーマンスに良い影響を与えると思う人が大半だろう。しかし、実際には長い睡眠は日中のパフォーマンス低下を引き起こす。そのほかにも、なぜ睡眠が必要なのかということについても学ぶ。これにはさまざまな説があり、非常に興味深いものであった。また、脳においては、悲しいことを考えて下さいと指示されると、女性の方が情動的な部分が活発になる。さらに瞳孔や瞬目の動作においても、男性と女性では同じものを見ても異なる反応を示すなど、男女間におけるさまざまな差も非常に興味深い。以上のような身近なものから、スポーツ科学部ならではの専門的なものまで、幅広く学べることもこの授業の特徴である。

 私がこのスポーツ精神生理学の履修を考えたのは、人間の身体と心のつながりに興味を持っていたこと、さらには自分自身、長年スポーツを続けており、競技において活かせる知識を身に付けたいと思ったことがきっかけである。

 この授業では、スポーツに限らず、普段生活する上で役立つ知識なども身につける付けることができ、興味を持ちやすい分野であると思う。競技者はもちろん、身体と心の関係に興味がある人にオススメの授業である。

山崎勝男先生(スポーツ科学 学術院教授)
▲山崎勝男先生(スポーツ科学 学術院教授)

脳波測定電極の装着
▲脳波測定電極の装着

 
1241号 2010年5月12日掲載