剽窃・カンニングは不正行為だ!

1.<引用>と<参考文献の明記>は必須
 「引用」や「剽窃」についての留意事項をライティングセンターディレクターである佐渡島紗織留学センター准教授に伺った。

(1)学問をする姿勢
 学問は、先人たちが築き上げてきた知識をふまえて、新しい知識を構築する営みです。ですから、レポートや論文では、「自分の意見」や「自分の発見した情報」と、「他の人の意見」や「他の人の発見した情報」とを厳密に区別することが求められます。また、あなたの文章を読んだ人が、あなたが他の人の意見について言っていることが正しいのかどうか確認したいときにも、参考にしてある意見が書いてある文献を探して直接読めるように示しておく必要があります。要するに、<引用>と<参考文献の明記>はレポートや論文を書く際に使う重要な技能です。これらの技能を学んで、学問をする姿勢を身につけましょう。

(2)引用と剽窃
 「他の人の意見」を「自分の意見」のように示すことを剽窃といいます。剽窃は、知的窃盗にあたります。
  • 量にかかわらず書き写した部分は引用符でくくります。
  • インターネットはもちろんのこと、辞典や新聞記事を書き写した場合にも引用して出典を示します。官公庁の公開情報で、「自由に利用して構わない」と書かれている場合でも同様です。
(3)引用の仕方を学ぶには
 正しい引用の仕方を教えてくれるところがあります。ぜひ、ご利用ください。
  • オープン教育センター設置科目「学術的文章の作成」(オンデマンド授業)
  • わせだライフABC(2011年度に向けてコンテンツ追加予定)
  • ライティング・センター(http://www.cie-waseda.jp/awp/jp/wc/)の個別指導

ライティング関連書籍の紹介
以下の書籍には、引用の仕方が解説されています。
  • 佐渡島紗織、吉野亜矢子(2008)『これから研究を書くひとのためのガイドブック』ひつじ書房
  • 浜田麻里、平尾得子、由井紀久子(1997)『大学生と留学生のための論文ワークブック』くろしお出版


引用の仕方
他人が書いた文章は次のように使います。

<引用の例>

 「引用」ということばの意味は、『広辞苑(第六版)』(2008)では「自分の説のよりどころとして他の文章や事例または古人の語を引くこと。」(p.225)と示されている。一方、『現代新国語辞典』(市川他、1998)には「人の言ったことばや文章などをかりて、自分の説や文章の中に使うこと。」(p.84)と書いてある。

参考文献
新村出編(2008)『広辞苑(第六版)』岩波書店
市川孝、見坊豪紀、金田弘、進藤咲子、西尾寅弥(1998)『現代新国語辞典』三省堂


本文には次の点を明記する。
 ・誰が書いた(言った)のか
 ・何年に書かれた(話された)のか
 ・何ページに書かれているのか
本文の後に「参考文献」と書き、引用した各文献の書誌情報を明記する。
2.不正は自分のためにならない
 提出されたレポートに不正行為が発覚した場合、本学では基本的に以下のような厳しい処分が下されます。また試験のカンニングについても、同様の処分となります。
  • 該当履修科目の無効
  • 発覚時点で、所属学部・研究科で履修している該当科目以外のすべての科目が無効
  • 3カ月を基準とする停学
  • 学部・研究科での処分学生・内容等の公表

学生のコメント
  • 日本では、アメリカ等と違い、他人の意見や文章を使うということが「悪いこと、泥棒」という意識があまり根付いておらず、注釈を付けずにそのまま本などで読んだことを自分のレポートに含んでしまっていることがよくある。それとは逆に、全くコピペだけでレポートを作ろうとしている人間は、そもそもレポートの趣旨が分かっていないと思う。不正行為というよりむしろ、自分の勉強にならないと私は強く思う。面倒でも、苦労しても、良い点数が取れなくても、色々な資料に当たり、自分自身の頭で考え、悩み、友達や先生に相談して思考を深め、結論を出す、そういった経験は学生の間にやっておかないと社会に出てから困ります。 (政経2年)

  • 「学術的文章の作成」というオンデマンドの科目を1年生の前期に履修したので、引用と自分の意見を明確にすることの重要性や、どのように明らかに示せばよいかがわかったので、大学に入って初めて書くレポートで戸惑わずに済んだ。 (教育2年)

  • 私はレポートを書く際は、引用する場合にはきちんと明記するようにしています。自分の論理の根拠として他者の意見を引用してくるのは罪でないので、きちんと引用部分と自分の意見を分けることが重要だと思います。 (文構1年)


Webサイト等への試験問題やレポート課題の教員による解答例の掲載はゼッタイ禁止!
一般的に試験問題やレポート課題の教員による解答例は著作物と考えられており、これらの著作権は科目の担当教員に属しています。無断での掲載等は絶対に禁止です!
3.授業を通じて正しい研究倫理を身に付けよう!
「早稲田大学情報環境の活用
(アカデミックリテラシー)」
▶ 入学時に配布している『アカデミックリテラシー』を熟読して、PCを使いこなし、レポート・論文作成で守るべきルールを身に付けよう! 「早稲田大学情報環境の活用(アカデミックリテラシー)」
土田友章先生(人間科学学術院 教授)
「研究倫理概論」【オープン科目 フルオンデマンド】


研究をおこなう上での責任 人間科学部4年 渡辺 岳史さん
 
今回「研究倫理概論」を受講した一番の動機は、研究を行う者の責任はいったいどのようなものなのかを学びたかったからです。研究をしていると、真理の追究に目をとられるあまり、自分自身の思考・想像力・批判を他者のそれと区別することを怠りがちだと感じます。他者から発信された情報や知見を学習することはもちろん重要ですが、それらに安易に乗ってしまうのではなく、それらを評価しつつ自分の思考や言語を鍛えてゆくこと、自分自身の考えを明確にしてゆくことも、研究をする立場の責任ではないかと、この授業を通して私は思いました。空き時間に受けられるこのオンデマンド授業は、研究にまつわる単なる法律や規制に留まらずに、自分の言葉で自分の考えを伝えることがいかに大切であるかを知る、良い機会だと思います。

電子資料(データベース・電子ジャーナル・電子ブック)を正しく使うために
(早稲田大学図書館)


 早稲田大学図書館では、本学構成員を対象に、数多くのデータベース、電子ジャーナル、電子ブック等の電子資料を提供しています。これらの電子資料を利用すると、膨大な学術情報の中から求める論文等を検索し、全文を入手することができます。一方で、その利用方法は大学とサービス提供元との契約によって定められており、利用規定に違反すると、その個人だけでなく大学全体の利用が停止されてしまうことがあります。
 全学共有の情報資源として適正な利用を心がけ、電子資料を学生生活や教育・研究活動に大いにご活用ください。

利用規定を事前に確認
 電子資料の利用者には、サービス提供元によって定められた利用規定を遵守する義務があります。電子資料によって利用規定は異なりますので、知らず知らずのうちに不適切とみなされる行為を行ってしまう危険性もあります。
 利用に際しては、各サイトの「利用規定」や「Terms and Conditions」等に記載されている利用規定を必ず確認してください。

一般的な禁止事項
 利用規定は電子資料によって異なりますが、一般的に次の利用は禁止されています。
▪ 利用を認められた者(原則として本学教職員・学生等)以外に電子資料を利用させること。
▪ 個人利用以外の目的で内容を複製・頒布・改変するなど、著作権を侵害する行為を行うこと。
▪ プログラム等を用いた機械的・自動的な検索・ダウンロード・印刷を行うこと。
▪ 短時間に大量のダウンロードを行うこと。
▪ 特定の電子資料の系統的・網羅的なダウンロードを行うこと。

不適切な利用の例
 思わぬ行動が「不適切な利用」とみなされ、サービス提供元から警告を受けたり、全学のサービスが停止されたりすることがあります。

ツールを利用して論文をダウンロードしたところ、機械的なダウンロードとみなされた。
→サービス提供元では機械的・自動的なアクセスを監視しており、疑わしい行為が検知されると、直ちに全学からのアクセスが停止される場合があります。電子資料を利用する際には、ダウンロード支援ソフト、リンク先読みツール、ロボット、クローラー等を使わないでください。

PDFを大量に連続して開いたところ、大量ダウンロードとみなされた。
→何時間で何件を超えると「大量ダウンロード」とみなされるかという具体的な基準は示されていませんが、たとえ手作業であっても、短時間に連続して多くのPDFを開いたり、一つのリンクを連続してクリックしたりすると、データの保存の如何にかかわらず、大量ダウンロードとみなされる恐れがあります。また、大量のデータを長期にわたって保存してはいけません。

ある電子ジャーナルの一年分すべての論文を続けてダウンロードしたところ、系統的なダウンロードとみなされた。
→雑誌1巻分全てを一度にダウンロードするなど、特定の電子資料の系統的・網羅的なダウンロードは認められていません。検索結果を吟味して必要な部分のみダウンロードしてください。



不適切な利用に対する対応
 不適切とみなされる利用が確認された場合、サービス提供元から状況の調査と防止策の提示が求められます。図書館は、その利用者の所属学部等に連絡して状況を調査します。不適切な利用の内容によっては、大学はその利用者に対して相応の処分を行うことがあります。

問い合わせ先・参考URL
早稲田大学図書館 Email: [email protected]
「データベース・電子資料等の利用上の注意」
http://www.wul.waseda.ac.jp/db/db_notice.html
1235号 2010年12月9日掲載