「人や社会の役に立ちたい」「未来に希望を持てる明るい社会にしたい」。抽象的な言葉で夢は語れても、実際に何をどうしたいのか、将来どのように働きたいのか、思い描けないでいた。
大学のジェンダーの授業で、男女雇用機会均等法制定のドキュメンタリーを見た。そこには、均等法作成に奔走する女性の国家公務員の姿があった。作成の裏での苦労、思い、情熱を知った。この現状をどうにかしたい、そんな思いを形にできる仕事。この時、「国家公務員」という職業が、私の進路の選択肢の一つになった。
大学3年生になる前の春休み、文部科学省で2週間インターンをした。これは、進路を考える上で、大きな出来事となった。実際にどのように仕事をしているのか、現場から遠くないのか、と思っていた中央官庁。制度というツールを使って、現場1人1人のために仕事をされていることを実感し、忙しいながらも心にゆとりと温かみのある職員の方々にお会いでき、文部科学省への志望が高まった。
社会を明るくしたい。そのために、自分はどういう方向からアプローチしたいのか、どう関わっていきたいのか。それを考え続けて、挑んだ国家公務員試験そして官庁訪問。思いを話す。対話の中で気づきがある。その気づきを自分なりに咀嚼し考え、また話す。その繰り返しだった。面接を振り返ってみて、自分の言葉で素直に語ることが大切だと思った。新聞や本、白書を読みかじっただけの意見ではなく、何をやりたいのか、なぜやりたいのか、自分に問いかけ、信念のレベルにまで深めた上での言葉、気持ちをぶつけてみることが重要だと感じた。
就職活動は、人生において決定的なポイントではないにしろ、重要なものではある。私の場合は、自分を見つめる機会であると同時に、友人や家族など、周りの人たちの支えを改めて実感する機会でもあった。
大学生活でのゼミ活動やボランティア、ワークショップ、そして何よりいろいろな人との出会いは、自分の小ささを実感し、また、成長の活力にもなった。
大学卒業を目前にした今、新たな一歩を踏み出そうとしている。 |