| 『早稲田ウィークリー』は、早稲田大学学生部が発行する学生向け週刊広報紙です。(授業期間中の毎週木曜日に発行) | ![]() |
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最新更新日 2009年12月17日 |
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薦!新任教員によるおススメ!本・映画・音楽・舞台 |
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久保 慶一 |
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およそクラシック音楽を愛する人で、パブロ・カザルスの名前を知らないものはいないだろう。チェロの近代的演奏技法の確立者で、それまで単なる練習曲として忘れ去られていたバッハの無伴奏チェロ組曲を「発掘」し、その高い芸術性を世に知らしめてこの曲をチェリストのバイブルにした20世紀最大のチェロ奏者。スペイン内戦とともに亡命して故郷を離れ、フランコ政権を批判しつづけた平和主義者。彼が1971年、94歳のときにニューヨークの国連本部で行ったコンサートで「私の故郷カタロニアでは、鳥はピース、ピースと鳴くのです」と言って「鳥の歌」を演奏し、会場を感動の渦に包んだ伝説はあまりにも有名だ(この演説・演奏はYou Tubeでも視聴することができる)。 今回お薦めのDVDは、そのカザルスがアメリカでチェロを学ぶ学生を指導したマスタークラスの様子を30分×15本、合計450分も集めた貴重な映像集だ。DVDをプレーヤーに入れると、バッハやブラームスといった難曲を相手に四苦八苦する学生たちを指導するカザルスの言葉、表情、演奏に引き込まれる。「チェロの演奏は人生と同じだ。間違いを犯したと思ったら、すぐに徹底的に直して、二度としないように修正しないといけないよ」…必死になって曲を弾き終えたガチガチの学生に向かって、無言でただ「ニコリ」(そして会場は笑いの渦)…つねに真剣勝負、しかし肩の力は抜き、ユーモアのセンスたっぷりの人柄、音楽観、哲学を、カザルスの指導と演奏から垣間見ることができる。チェロを演奏する人だけでなく、音楽を愛する全ての人にぜひ観ていただきたい映像である。その後でカザルスのバッハや鳥の歌のCDを聴けば、目の前にあの茶目っ気たっぷりのカザルスが活き活きと弾いている感じがして、一味違った聴きかたができるのではないかと思う。 |
お薦めいただく方に登場いただきました ※各キャンンパス生協に 「ウィークリー薦 コーナーが設置さています」 |
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1206号 2009年12月17日掲載
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