ハンドボール元日本代表で主将も務めた東さん。身長191cmから叩き込むシュートはさぞかし鋭くゴールに突き刺さったことだろう。しかし、自分が前に出るのではなく、常にチームの"和"というものを考え、仲間を思いやる気持ちを大切にプレーをしてきたという。「代表のメンバーは特に個性の強い奴が多いんです。彼らだけだとあまり話しませんが、僕が入ると話すみたいな(笑)。調整役のようなキャプテンだった感じがしますね」と微笑む。
現役を引退した今、大崎電気でジェネラルマネージャーの補佐をする傍ら、スポーツ科学研究科の平田竹男教授のもとでスポーツビジネスを学び、さらには“企業スポーツ全体の活性化”についても考えている。「僕の研究テーマでもありますが、どのスポーツにおいても企業に依存する関係です。親会社の経営状況によっていろいろと左右される面が多く、スポーツで稼ぐことは難しい。だから、まずは地域で応援してもらえるような存在になれればと考えているんです」とビジョンを語ってくれた。
また、スポーツ振興のNPO法人で理事も務める東さんは、ハンドボールを通じて子どもたちの育成にも力を入れている。「ハンドボールは走って・飛んで・投げて・ぶつかり合うという総合的なスポーツです。そして何より良いところが"交代が自由"ということなんです。子どもたちに教えるときにも補欠ができにくい。みんなが参加できるスポーツなんです」と魅力についても熱く語ってくれた。
東さんの中には"思いやり"という言葉がある。「自分がされて嫌なことは相手にしない、自分がされて嬉しいことを相手にしてあげようということなんですね。例えば自分が捕りやすいパスは相手も捕りやすいでしょう。互いに相手がどうしたら喜ぶのか、嫌がるのかを理解する。それが物事の中心にあれば自然とやって良いこと悪いことという分別ができると思うんです」と話す東さんはとても頼もしく見えた。
そんな東さんだが、趣味は読書と食べ歩きで、「浅田次郎の『蒼穹の昴』や北方謙三の『水滸伝』などが好きですね」。また、食通でもある東さんは「早稲田はいいですよね。美味しいお店がいっぱいあって安いし!」。とすっかり早大生の仲間入り。お気に入りの"ワセめし"は「メルシー」のラーメンだそうだ。自身のブログにはハンドボールの話のほか、美味しいお店の情報も満載。そして、二人のかわいい子どもたちのエピソードも綴られている。 |