アフリカ東海岸沿い赤道直下の国、ケニア。日本から遠く離れたアフリカの大地で私たちはとても温かく迎えられた。早稲田大学・富山大学を中心に20名の学生が参加し、2週間に渡りケニア各所を訪問、現地の人たちとの交流を通して見聞を深めた。このツアーの目的は、ケニアにおける社会林業プロジェクトを学び、参加する中で環境問題と国際協力のあり方について考えることだ。
ツアーの目玉はマサイ人のマニャッタ(木と土と牛の糞から作られる伝統的な家)でのホームステイだ。ケニアに40以上存在する民族の中でも伝統を重んじるマサイ人だが、キリスト教が浸透しており、食生活は既に大きく変化している。本来のマサイ人は牛の乳と血と肉を食べて生きていたが、現在の主食はウガリと呼ばれるとうもろこしの粉を練ったものだ。マサイ人には農業の文化はなく(農業を行うマサイ人も存在はするが)、野菜や穀物は全てマサイマーケットと呼ばれる市場から購入している。マサイ人を取り巻くさまざまな環境の変化が、彼らの生活にどのような影響を与えているのか、参加学生一人ひとりがテーマを設定して調査を行った。
私はマサイ人が日常生活の中で使う道具の数や使われる頻度、入手方法を調べることで、マサイの生活の中に、どのようにグローバリゼーションが入り込んでいるかを明らかにしようとした。目に見えるものから目に見えない答えを導き出す想像力が求められる。
グローバリゼーションの進行に伴って、世界中のいたるところで画一化・均質化されたモノやサービスが溢れている。そんな時代において、マサイ人は自らの文化や伝統に確固とした誇りと自信を持っていた。だからこそ、グローバリゼーションに飲み込まれながらも、伝統文化を守りながらライフスタイルの変化を受け入れることができるのだろう。
グローバリゼーションの中で私たちは何を守り、どこに向かおうとしているのか。日本に住む私たち一人ひとりにとって無関心でよい問題ではないように思う。
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