進路選択物語 

道は開ける

商学部(2008年度卒) 宮本 千夏
進路先:NPO法人エコプラス

 

 「どうしてNPOなの?」「どうして新潟なの?」この質問に一言で答えるなら「やってみたかったから」という答えになるだろう。

 私は、大学卒業後、NPO法人エコプラスの事務局スタッフとして働いている。新潟県南魚沼市を拠点に、農山村が長年自然と調和しながら積み重ねてきた知恵や技を、現代社会の課題解決に活かすことを目標とした事業「TAPPO南魚沼やまとくらしの学校」を担当している。事務所のある南魚沼市栃窪集落は、標高500mに位置し、冬には4m近くの積雪がある。約60戸、人口約200人、全人口に占める65歳以上の割合は約40%。ここに暮らし始めて1年半、今まで知らなかった「日本」とたくさん出会わせてもらっている。

 学生時代は多くの時間を「ボランティア」に割いた。今振り返ってみると、上辺だけの豊かさばかりが求められていく社会への違和感、モノがあふれている故の閉塞感、そんな感覚を取り除くような体験をしたかったのだと思う。そして、それは今も続いている。

 3年生の2月頃は「企業に就職するんだ」と話をしていた。NPO・NGOで働くことに憧れはあったものの「社会人経験者しか雇わない」と聞いていたからだった。しかし、実際に就職活動をやっても気が向かない。準備に取り組めない。4年生の夏、このまま企業への就活を続けても自分がおかしくなるだけだと、有給スタッフが10人ほどいる国際環境のNGOでインターンを始めた。将来的にはそこで働けることを目指してだ。この選択に不思議と不安はなかった。それは、4年間の「ボランティア」の中で、さまざまな生き方をしている人たちに出会っていたからだろう。

 卒業が迫った2月。インターンをしていたNGOからだけでなく、エコプラスから一緒に働かないかとオファーをもらうことができた。エコプラスの代表理事が担当しているオープン科目の授業を受講したことが縁だった。現場により近いところで働くほうが得るものが大きいに違いないと、エコプラスを選んだ。

やりたい気持ちがあれば道は開ける。

ゼミの仲間と参加したフランスでのビジネスコンペ。(著者右)
▲ゼミの仲間と参加したフランスでの
ビジネスコンペ。(著者右)


自給自足の経済が未だ色濃く残るヤップ島にて。(著者右)
▲自給自足の経済が未だ色濃く残るヤップ島にて。
(著者右)

 
1198号 2009年10月22日掲載