2006年4月、私は希望に満ちて法務研究科に入学した。早稲田大学の平山郁夫記念ボランティアセンターでハンセン病問題を学んだことを通し、人権問題と関わりたいと考えたからである。しかし、法律初学者の私にとって法律の講義は未知との遭遇であり、入学したその日から初志を忘れてしまうほど多忙で過酷な生活を送ることになった。何度も心が折れそうになったが、入学時に書いた志望理由書を読み返して自分を鼓舞した。法務研究科での学修についていくため、私はできる限りのことをした。クラスの友人や模擬裁判などを通して知り合った先輩に勉強のアドバイスをもらい、オフィスアワー(教授への質問制度)を徹底活用した。さらに、24時間開室の専用自習室や、若手の法律実務家に学修相談できる「アカデミックアドバイザリー制度」も大いに利用した。3年次後半には仲間と週6日のゼミを開き、新司法試験を見据えた勉強を行った。 これらのことは、多種多様な人材が集まり、互いに切磋琢磨できる早稲田大学だからこそ可能なことであり、私自身、早稲田ならではのメリットを最大限に活かすことで新司法試験に合格することができたのだと思う。私を支えてくれた多くの人に感謝しつつ、今後も初志を忘れずに頑張っていきたい。 |
早稲田大学法科大学院は、しばしば、司法制度改革の理念を重視した法科大学院であるといわれる。社会人経験者や法学部以外の出身者など、多様なバックグラウンドをもった学生がいる。さらに新司法試験突破後、法曹として社会でいかに活躍できるかを見越した講義も多く設置されている。皆さんもご存知のように、このような校風は学部においても認められる。新司法試験の合否だけを求めていると、早稲田大学は新司法試験を突破するにはいささか不利に映るかもしれない。しかし、新司法試験はあくまでも通過点に過ぎない。試験合格は目標の一つではあるが、重要なのは「その後」である。それに、このような校風の中で培った幅広い視野や思考力は、新司法試験突破という面においても、大いに 役立った。 新司法試験の合格を目指しつつ、「その後」のことを考えながら学ぶことは勇気がいるかもしれないが、決して回り道ではないことを覚えておいてほしいと思う。 |
||||||||






