世界・地域の食卓から  韓国慶尚北道安東の郷土料理

アンドンチムタク

 今回紹介する料理は、韓国東部の慶尚北道安東で愛される郷土料理のアンドンチムタクだ。ご紹介いただくノ・ヨハンさん(先進理工研博士2年)は現在、高西淳夫研究室で医療ロボットの研究開発をしている。暑い季節にぴったりのスタミナ料理で、韓国の文化と生活を体験してみよう!

Ingredients …………………………………(3人前)
【材料】
ぶつ切りの鶏肉1羽分(骨なし)、唐麺、韓国餅(トック)、さつまいも、じゃがいも、
ニンジン、たまねぎ、ながねぎ、ニンニク、赤か青の唐辛子(もしなければピーマンでも代用可)
【味付けしょうゆ用の材料】
しょうゆ1カップ、水2カップ半、焼酎1/2カップ、水飴1/2カップ、長ねぎ、ニンニク、コショウ、
リンゴ1個、赤か青の唐辛子(もしなければピーマンでも代用可)

Recipe

1 お湯で鶏肉をゆでてから取り出し、水で1回洗う。

2 味付けしょうゆ用の野菜を切り刻み、鍋に醤油、水(味付けしょうゆ用)、
水飴と一緒に入れ、少し煮詰まるまで弱い火で沸かす(味付けしょうゆ完成)。

3 大きいフライパンに1できれいに洗った鶏肉、長ねぎ、ニンニク、水を入れて沸かし、肉汁を作る。

4 鶏肉だけフライパンに残し、食用油を入れて炒める。肉汁はほかの鍋に移しておく(肉汁完成)。

5 鶏肉がある程度焼けたら、さつまいも、じゃがいも、ニンニク、沸かした味付けしょうゆと肉汁をいれる。
(味付けしょうゆは、塩辛くなり過ぎない程度に入れる)

6 じゃがいもとさつまいもが煮えたら、唐辛子、た まねぎ、唐麺、韓国餅(トック)、
そしてコショウをい れる。余った肉汁と味付けしょうゆを入れて味見をしながら煮詰める。
7 出来上がったら皿に盛りつけ、ゴマをふりかけて完成。

Story

 私は留学前、韓国陸軍の炊事兵として2年間勤務しました。このとき、同じ部隊に所属していた慶尚北道安東出身の先輩から、この料理を教えてもらい、大好物になりました。「安東(アンドン)」の「鶏の甘辛煮込み(チムタク)」の名前の由来については、諸説あります。先の朝鮮時代にさかのぼると、都城の内側を「内町内(アンドングネ)」、外側を「外町内」と呼び、その町内の間にはかなりの貧富の差があったとの事です。都城の内側の人々は、特別な日には鶏を甘辛く煮込んで食べる風習がありました。それを称えて都城外側の人々は、豪華な都城内側の人々の食べ物を称えて「アンドングネ・チムタク」と呼んだと言う説が有力です。歳月が経って簡略化され、「アンドンチムタク」と呼ばれるようになったというわけです。

 この安東には河回村(ハフェマウル)という伝統的な民俗村があります。この村全体が重要民俗文化財に指定されていて、村内には各種有形・無形文化財が保存されています。ぜひ一度訪れてみて下さい!

1193号 2009年7月9日掲載