中学1年生より、英語の教師になりたいと考えていたが、大学3年生になり力不足・勉強不足であると感じ、また、大学で学んだ英語教育を深く学びたいという気持ちもあり、大学院の進学を希望することにした。しかし進学が決定した後、とあるきっかけで英語教員の採用試験を受ける機会を得た。たった1人という採用枠をめぐって、現場の教師や何年も講師として働いている人たちが戦っていく。日々現場で生徒たちと向き合っている人たちと自分とを比較すると、模擬授業をしても、集団面接をしても、授業展開の一つひとつや生徒指導に対する考え方に、圧倒的な差を感じた。
改めて、教員採用試験の厳しさを知り、そして今後の進路について見つめ直すきっかけになった。大学院で勉強することは、現場に出たら必ず役に立つ。 ただ、現場に出るための採用試験では違うのだ。もちろん、採用試験に受かるということは、教員という仕事のゴールではなく、単なるスタートに過ぎない。しかし、スタート地点に立つ資格がなければ、いくら走る技術を持っていても、その力を発揮する機会には恵まれないのである。
採用試験に臨むにあたって、自分にとって一番身に付けるべき力は何か。大学院で勉強しようとしていた授業力・生徒指導力は、現場で身に付けていくべき力ではないか。では反対に、現場では身に付けにくい力は、何なのだろうか。
昨年、教育実習で母校を訪れ、英語の授業を参観した際には、私が在籍していた時には行われていなかった「英語で生徒に指示を出す」、「簡単な説明は英語で行う」という授業を目の当たりにし、ここ数年で英語教育において、コミュニケーション能力重視という考えが一気に浸透していることを実感した。生徒とのコミュニケーションの上に成り立っている授業展開や指示の出し方を、現場以外で身に付けることは非常に難しい。思い切って大学院進学をやめ、語学留学を決心した。4月から1年間、カナダで語学力を磨き、自分の夢である教師になるための、教師になってからはできない、教師に必要な力、教師になるための準備をしっかりして帰ってきたいと思う。 |