5月13日から小野記念講堂で3週連続で開催された篠田正浩監督連続講演会に参加した。一見難しそうだが面白そうなタイトルに興味をそそられ会場に足を運んでみた。本庄キャンパスにある早稲田大学芸術科学センターでの高度な映像づくりの経験談と共に、「日本の芸能者の運命」「私と寺山修司、そして『無頼漢』」「私の中の『写楽』」を3週連続で聴講した。
聴講者は年配の方が多く、正直なところ今の大学生には難しい内容だった。浮世絵や歌舞伎などの日本の文化・芸能を歴史的背景からご説明頂き、年配の聴講者からは頷きや感嘆の声が漏れた。私自身は、理工学部の学生ということもあり、歴史的背景や固有名詞はわからないものも多かったが、現代の芸能人やトヨタの生産方式などに置き換えて説明して頂いたことで、監督の見識の広さや巧みな話術に魅了された。そしてつい、2週目も最終週も聴いてしまった。
今回の講演会では相手に物事を「伝える」際に、相手に「イメージ」させることがいかに重要かを感じた。相手が知らない専門的な事を、一般的な物に置き換えることでイメージが具体的になる。そこで自分のイメージを持つことができる。これから社会人になるにあたり、多くの分野の方々に出会うことになるが、是非参考にさせて頂きたいと思った。
また、篠田監督の説明する歴史と、高校時代までに習った歴史とに差異があると感じた。何が本当の「歴史」なのか判断することは難しいが、監督は文献などを調査し自分の中で判断することで、自らの「歴史観」を持っているように感じた。あらゆる視点から検証し、自分の頭で考えることの重要さを知った講演会だった。 |