私のイッピン デート DV SONG 「こころのつながり」

 今回のイッピンは半田悠人さん(教育3年)らが制作した歌「こころのつながり」。平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)が提供するオープン教育科目「グローバルヘルス」(WAVOC兵藤智佳先生)の授業で作詞作曲したもの。歌に込められた思いを完成するまでのプロセスも踏まえて聞いた。

 「後期の授業で、実際に曲づくりが始まったのは12月。それまではグループワークで学術的な研究に励みました」。健康問題を社会・文化的な現象として考え、社会啓発の実践を目標とする当該授業の特徴は、データを収集・分析して終りではないところだ。「研究成果を基に何らかの形でメッセージを発信します。前年度の受講生が作成した映像を見て、負けていられないとモチベーションが上がりましたね」。

 半田さんのグループはテーマをデート・ドメスティック・バイオレンスに絞り、アンケートなどのデータ収集や議論を重ねて一つの仮説を立てた。「通信の利便性が向上するほどデートDVが起こりやすくなると考えました。例えばケータイの普及で連絡が密になり、以前よりも束縛が高まったり。メールの返信が1時間ないだけで不安になったことはあり
ませんか」。グループのリーダーだった半田さんにバンド活動の経験があったため、表現手段には音楽を選んだ。「初めに僕が曲をつくりました。詞が先だと定型詩的になり、メロディに飛躍が生まれないので。大変なのは詞でしたね。グループのみんなに、思いの丈をメールで送ってもらい、僕がまとめたんです」。

 特に議論を重ねたのは、どのような視点の詞にするか。「被害者の立場になりきるのも有効な手段でしたが、グループ内でデートDVを受けている人がいなかったので、リアルではなくて。あえて神的(当事者ではなく客観的)な視点の詞にしました。そこから訴える意義もあると」。詞には「通信の利便性」に着目した学術的研究の成果が反映されている(詳細はURLから)。「誰か一人にでも伝わればいいと思います。大きくではなくて小さくをたくさん。重要なのは社会がいろいろ変化していく中で個々が自身を再確認できること。だから社会に向かってというより、恋愛は拘束することじゃないってことを当事者個々に対して発信したいんです」。個から個へのつながりは、やがて大きな輪になっていくに違いない。
※試聴と歌詞は下記、WAVOCのWebサイトから
URL:http://wavoc.jp/special/dv-song.html

 今回のイッピンは半田悠人さん(教育3年)らが制作した歌「こころのつながり」。平山郁夫記念ボランティアセンター(WAVOC)が提供するオープン教育科目「グローバルヘルス」(WAVOC兵藤智佳先生)の授業で作詞作曲したもの。歌に込められた思いを完成するまでのプロセスも踏まえて聞いた。



▲特にビートルズが好きだという半田さん。
j-popもよく聞き、山口百恵さんの曲で号泣
したこともあるそうだ。



▲歌を披露する半田さん。
授業を通してプレゼン力もかなり向上した。


 
1189号 2009年6月11日掲載